3巻まで揃え、次も買うつもりだったので予約して購入。
話の内容を端的に書くと、宗教国家の内乱への介入と巫女教主の擁立まで、という感じ。
メインを張るのは表紙に描かれている人間側最強の戦士コルネリウスと巫女ヘンリエッテの2人。凸凹コンビなのかうまく噛み合っているのか、最後まで読んでもはっきりはしませんでしたが、コルネリウスの子供に対するスタンスは一本筋が通っていて好感が持てました。
一方で主人公カレルも負けてはおらず、先の先を読み、不利な状況すら利用して勝利を引き寄せる手腕はもはや熟練のそれでした。
ただコルネリウスの強さがややご都合感があり、凄腕の戦士が敵側に出てこなかったせいで、もうあいつ1人でいいんじゃないか?という感想も少しありました。
特段1つの事柄に字数的な意味で大きな比重を置いていないため、良くも悪くもサラッと読めます。複雑な戦略や裏の裏をかくような駆け引きはないので、それを求めている方には物足りないかもしれませんが、単純にドラマチックな戦記が読みたい人ならうってつけかと思われます。
ちなみに自分は前者寄りなので評価を星4にしました。
ただ、最後の最後、本編ではなくあとがきで残念なことが。
5巻に出る、ボツにされるかもしれない話について、そんな話はあまり読みたくないなという思い以上に、そんな表現の仕方をして欲しくはなかったです。
戦記モノで、かつ主人公が指導者の立場にある以上、配偶者に関する問題は切り離せないでしょうし、それについてどうこうを書くつもりはありません。
ですが4巻分、カレルとセシリアの仲睦まじい姿を見てきた読者として、あとがきの文ような軽々しい扱われ方でその話を盛り込まれるのなら、読んだ後は到底続きを買う気にはなれないでしょう。
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