イラスト教本は今様々なものが出ていますが、買い手として気をつけたいのが「〜の描き方」と題された本の内容が必ずしも「描き方」ではないことです。
この本も、多くの本がそうであるように「フェチ絵の描き方」と題されていますが、読んだらフェチい絵が描けるようになるというものではなく、「こういうところにフェチ心を感じる人が多いから、こだわって描いてね」というものをまとめた図鑑です。描き手がこだわったポイントは解説が付いていますが、同じように描けるようになる技術的な解説ではありません。描くために必要な知識をまとめた「資料集」でもありません。
ぶっちゃけ、フェチや嗜好に「正しい表現方法」なんてないのですから、「描き方」を解説することなんてできないんですよ。
こういうの萌えるんでしょ?という気持ちでこの本の「描き方」を実践すると、世に言う「ダサピンク現象」を起こしかねないですから気をつけて。
技術的には正しくない絵もかなりあります。その筋肉そこに繋がっていないよ!そのパーツそんなに大きくないよ!と言いたくなった箇所もたくさん。男性向けの「奇乳」に文句をつけるようなもので、野暮かもしれませんが。
自分のフェチを自覚したい、フェチを人と共有して楽しみたい。そういう方には嬉しい「図鑑」になりえそうです。
イラストの教本は、そろそろ何でもかんでも「〜の描き方」とせず、適切なタイトルをつけてほしいなあ…
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