鉄板のというか、自家薬籠中のというか、山本幸久氏のお仕事小説。
いつもとちょっと違うのは、社内運動会の一日を描いた、という点。だから基本的にはお仕事をしていない。走ったり跳ねたりしている。
それでもやはり山本幸久作品らしく、会社の中で生じる人間関係や、仕事のやりがいや、・・・という会社でのお仕事から派生するさまざまな心の動きが描かれている。
それらが社内運動会を経験するうちにちょっと揺れたり、変化したり、発見があったり。
決定的な主人公はおらず、群像劇という感じだ。章ごとに視点を持つ中心人物が替わる。
そして基本的に悪人は出てこない。
困った奴・迷惑な奴は出てくるが、それなりの自業自得にはなる。読んでて嫌な気分にはならなかった。
ある人物Aの視点からは「嫌な奴」と見えた人物Bは、Bなりの思いや理由を持っている。人はある角度から見える一面だけが全てではないね、と思わせてくれるところは、いつもながらの安心感があるというか。
ただ氏の他の作品に比べて、非常に心温まるとか、心動かされるとか、明日に向かって元気百倍! とかというほどではなかった。
ドラマとしては安定しすぎているような・・・
この商品をお持ちですか?
マーケットプレイスに出品する

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません 。詳細はこちら
Kindle Cloud Readerを使い、ブラウザですぐに読むことができます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
パパは今日、運動会 (ちくま文庫) 文庫 – 2015/2/9
購入を強化する
カキツバタ文具の社内運動会。ぶつぶつ言っていた面々も仕事仲間の新たな一面を垣間見て…。もっとがんばれる。そう思える会社小説。
- 本の長さ303ページ
- 言語日本語
- 出版社筑摩書房
- 発売日2015/2/9
- ISBN-10448043240X
- ISBN-13978-4480432407
この商品を見た後に買っているのは?
ページ: 1 / 1 最初に戻るページ: 1 / 1
商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
五反田にある社員200人ほどの文房具会社が運動会を開いた。いい年をして独身寮にいる名物男、社内の嫌われ者のおべっか男、ヨン様ばりのモテモテ男、「ママ」の異名をもつ色っぽい社長秘書、べらんめいの姉御肌…会社にはじつにさまざまな人材がいた!普段とは違う状況下で彼らの人生がほの見え、会社生活の新展開もほの見える。3年後のあの人を描く書下し短篇を追加。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
山本/幸久
1966年生まれ。会社勤務、編集プロダクション勤務を経て、03年『笑う招き猫』で小説すばる新人賞を受賞してデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1966年生まれ。会社勤務、編集プロダクション勤務を経て、03年『笑う招き猫』で小説すばる新人賞を受賞してデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
Kindle化リクエスト
このタイトルのKindle化をご希望の場合、こちらをクリックしてください。
Kindle をお持ちでない場合、こちらから購入いただけます。 Kindle 無料アプリのダウンロードはこちら。
このタイトルのKindle化をご希望の場合、こちらをクリックしてください。
Kindle をお持ちでない場合、こちらから購入いただけます。 Kindle 無料アプリのダウンロードはこちら。
登録情報
- 出版社 : 筑摩書房; 初版第1刷発行 (2015/2/9)
- 発売日 : 2015/2/9
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 303ページ
- ISBN-10 : 448043240X
- ISBN-13 : 978-4480432407
- Amazon 売れ筋ランキング: - 731,708位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。

著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
カスタマーレビュー
5つ星のうち4.0
星5つ中の4
4 件のグローバル評価
評価はどのように計算されますか?
全体的な星の評価と星ごとの割合の内訳を計算するために、単純な平均は使用されません。その代わり、レビューの日時がどれだけ新しいかや、レビューアーがAmazonで商品を購入したかどうかなどが考慮されます。また、レビューを分析して信頼性が検証されます。
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2015年4月17日に日本でレビュー済み
著者らしい、会社員を主人公とした、読後ほのぼのとした気分になれる作品。
今の時代、会社の運動会というのはほとんど行われていないと思うけれど、会社・仕事での上下関係・人間関係をひきずりつつ、運動会という非日常の舞台で様々な人が羽目をはずしたり感傷的になったり家族の想いに気づいたりする。
本を購入する前は、運動会が舞台ということでちょっと躊躇があったが、舞台設定として非常に面白い効果を上げている。
著者の小説は安心して読める一服の清涼剤。今回もいつもどおり堪能しました。
今の時代、会社の運動会というのはほとんど行われていないと思うけれど、会社・仕事での上下関係・人間関係をひきずりつつ、運動会という非日常の舞台で様々な人が羽目をはずしたり感傷的になったり家族の想いに気づいたりする。
本を購入する前は、運動会が舞台ということでちょっと躊躇があったが、舞台設定として非常に面白い効果を上げている。
著者の小説は安心して読める一服の清涼剤。今回もいつもどおり堪能しました。
2014年6月7日に日本でレビュー済み
なんでこれ読んでなかったんだろう。。。この作者の『会社』モノはホント面白いです。
(たぶん読んでなかった原因はタイトルとジャケです)
会社の運動会1日を、社員とその家族の視点から、見ていますが、そうそう会社って楽しいことから、くだらないことまでいっぱいあるんだよねーーー
不倫、ヨイショばかりの上司、パートのおばちゃんに人気の社員。。。
私が、会社員人生も長く、父の会社での苦労をしっているから、そう思うのかもですが
単純に楽しいです。笑えます。
(たぶん読んでなかった原因はタイトルとジャケです)
会社の運動会1日を、社員とその家族の視点から、見ていますが、そうそう会社って楽しいことから、くだらないことまでいっぱいあるんだよねーーー
不倫、ヨイショばかりの上司、パートのおばちゃんに人気の社員。。。
私が、会社員人生も長く、父の会社での苦労をしっているから、そう思うのかもですが
単純に楽しいです。笑えます。