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バリアフリーのその先へ!――車いすの3・11 (シリーズ ここで生きる) 単行本 – 2014/6/14
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- 本の長さ170ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日2014/6/14
- ISBN-104000287230
- ISBN-13978-4000287234
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
1979年埼玉県生まれ。愛称は「ダッコ」。ウェルドニッヒ・ホフマン症(進行性脊髄性筋萎縮症)のため、車いすの生活。24時間の介助サポートを得て、さいたま市でひとり暮らし。シンガーソングライターとしてコンサートやライブ活動を行うかたわら、講演やエッセーの執筆を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2014/6/14)
- 発売日 : 2014/6/14
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 170ページ
- ISBN-10 : 4000287230
- ISBN-13 : 978-4000287234
- Amazon 売れ筋ランキング: - 727,330位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 4,088位社会福祉関連書籍
- - 28,628位社会学概論
- - 73,695位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
著者について

朝霧裕 1979年埼玉県生まれ。愛称は「ダッコ」。筋肉の難病ウェルドニッヒ・ホフマン症のため,車いすの生活.24時間の介助サポートを得て、さいたま市にひとり暮らし。シンガーソングライターとして、コンサートやライブ活動、学校講演を行うかたわら、エッセーを執筆。「障害の有無、世代を問わず、誰もが輝ける社会」を夢として、書き、語り、歌う。
公式HP http://www.dacco.info
Facebook 朝霧 裕 Twitter@dacco3
著書 「バリアフリーのその先へ!-車いすの3.11-」(岩波書店)
「車いすの歌姫ー一度の命を抱きしめてー」(KKベストセラーズ)
「命いっぱいに、恋 -車いすのラブソング-」(水曜社)
「いつかの未来は夏の中」(七賢出版)
共著 写真詩集「LIVE!!-生きるほうへ」(ダッコプロジェクト 写真:三好祐司)
写真詩集「零」(水曜社 電子書籍 写真:三好祐司 音楽:奥野裕介 詩:朝霧裕)
「身体をめぐるレッスン シリーズ第4編 交錯する身体」(岩波書店)他
ミニアルバムCD『ドレミ』『ファイン』『空の音-そらのねー』(全作共Okuno Studio)
第8回塙保己一賞奨励賞受賞(2014年)
第21回 日本青年会議所主催 青年版国民栄誉賞「人間力大賞・NHK賞」受賞(2007年)
第10回 全国障害者ありのまま記録大賞詩部門大賞受賞(1996年)
カスタマーレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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この本は読みやすくてスラスラとスムーズに読めました。
難しい言葉を使わず、人に話しかけるような文章で
どんどん惹きこまれていきます。
車椅子や体の不自由な人達の東日本大震災。
当然のことながら分からないことばかりでしたが
日本中にバリアフリーの建物や施設がもっともっと増えたらいいなと思った。
そして、もっとこの本を沢山の人に読んで欲しいし
だっこちゃんも色々な場所に行って講演会やコンサートを開いて
語り伝えて欲しいと思いました。
本書は2011年3月11日の池袋を舞台に始まる。翌日に控えるライブコンサートのリハーサルを終え、帰路につく池袋駅で朝霧さんは東日本大震災を経験する。電動車いすの方にとって、駅はバリアフルの塊のようなものだ。焦る気持ちはあっても、急ぐことができない。狭い通路でせわしなく移動する人びとの間を縫わなければいけない。階段やエスカレーターを自力で上り下りすることはできない中で、エレベーターも停止している。
普段、「音楽に障害は関係ない」「健常者・障害者で区別をしないで」と訴えてきた朝霧さんは「普通の毎日」を営めなくなったとき、「情報保障に障害は関係ある」「意志伝達に障害は関係ある」「移動手段に、避難所生活に、生か死かに、障害は関係ある」のだと気が付く。そして仙台まで重度障害者と支援者の話を聞きに行く。
仙台で聞いた、災害から時間が経てば経つほど、同じような困窮状態から、次第に差の開いてしまう「鋏状格差」が生まれてしまうという話に、たとえば、思うように働けない人に対する「あの人は働かないで、ズルをしていつまでも怠けている」という心象を重ねる。あるいは朝霧さんが、以前介助者にかけられた言葉に重ねる。「障害者って私らと違って、毎日家にいて遊んでいるだけでお金がもらえて、マジ羨ましい」。
「世間、ご近所、家族、介助者、親戚などの他者の目に抑圧されたまま、一度の命を自分のものとして生きることなく死んでいくのは、私は嫌だ」
困難なとき、誰かと比べて、「あいつらよりはまだマシだ」と自分を安心させることがある。「こんなに大変なのに、あいつらばかり楽ばかりしやがって」と思ってしまうこともある。この心理的な軋轢は、いったいどこから生まれるのか。それぞれがそれぞれの声をあげたときの先に広がる地平を、想像させる力強さが本書にはある。
【Reviewed By Synodos/シノドス】
この中にはイジメなど、ご本人にとっては書き難いだろう体験も書かれています。今の世の中に発信しなければならないという強い想いがあるから文字になったのだと思います。
常識という過去の世界で心を閉ざして居続ける必要なんかない。あなたが幸せになりたいと願えば新しい世界は必ず見つかる、幸せはあなたをいつでも待っている。という声が聞こえました。
扉を開ける一冊です。
ウェルドニッヒ・ホフマン症(進行性脊髄性筋萎縮症)のため、車いすで生活し、24時間の介助サポートを得ながらさいたま市でひとり暮らしている。
そんな裕さんが、池袋駅で東日本大震災に見舞われるシーンからこの本は始まる。
駅構内のエネレベーターが全て停止し、人の溢れける駅近くの講演に避難するのもたいへんだった。さらに混雑したバスで途中まで帰り、なんとかホテルを見つけて一夜を過ごした──。
それから始まる困難な日々の中で、裕さんは「災害弱者」であることを痛感する。そして同時に、東北の障害者たちのことが心配になる。検索しても、彼らのことはインターネットでも知ることができなかった。
彼女はひとり暮らしをスタートし、音楽活動を始めた時と同じように、殻をやぶって踏み出し東北の障害者たちの体験を聞く旅に出た。やがて脱原発運動のなかで新たな障害者差別に出会い、「心のバリアフリー」について考える。全編を通して、震災、障害、脱原発運動がリアルに描かれている。ちなみに、ぼくと朝霧裕さんとは、脱原発についてお互いの意見を述べていたツイッターを通して知り合ったのである。
本書は美しい文章で綴られているが、驚かされるのはきわめて論理的だということだ。一本筋の通ったロジックが一カ所もブレていない。誰もが共通して向き合わなければならない震災と原発事故という危機を前に、これだけクリアな論理を組み立てるのは並大抵のことではない。そのことに、ぼくは心から敬意を表し「俺もちゃんと生きていかないとな」と頭をたれるばかりなのである。
余計な物言いかもしれないが、ご自身が難病を持っているという視点がブレないから、障害、貧困、いじめ、差別等、個々の要因で生きることに困難を抱えた人々への眼差しがどこまでも温かいのだろう。誰にとっても「心の抑圧からの解放」こそが大切なのだと、朝霧裕さんは訴えている。
<難病の身体を持って生まれてきたり、何がしかのハンディを負った人間は、幸せになってはいけないのか。「健常者の温情で生かしておいてやっている」と蔑まれ続けなければならないのか。「生きていて申し訳ない」と萎縮して、一生、家で床を見ながら死んでいけばいいのか。>
──『バリアフリーのその先へ!――車いすの3・11』より
そして何故彼女が脱原発運動に身を投じることになったのか。
<……私は、自分がいるこの格差社会の底辺から、生活保護や介護制度を決議する国のてっぺんに向かって声を上げること、それが自分のやryべきことだと思うようになった。>
──『バリアフリーのその先へ!――車いすの3・11』より
朝霧裕さんは、ご自身のコンサートで『みえないばくだん』(たかはしよしこ著) かとうはやとイラスト/小学館)を朗読した。『みえないばくだん』には、原発事故の影響により病児や障害児が生まれてくる可能性があることがはっきりと書かれている。発売当初、「これは障碍者差別ではないのか」「福島の子供を怖がらせるのか」という声もあった。だが朝霧裕さんは、これらの批判に同調することができなかった。だから朗読した。
難病や重い障害を持つ人間は、病院や福祉施設の中に一生いるのが当たり前なのか。障害のある人をテレビに映すなんて持ってのほかであり、それは「障害児を晒しものにすること」なのか。それが「良識」というものなのか?
<見ること自体を封じられたら、その渦中に今も生きている当事者は、「社会にいるのに、いないこと」にされてしまう。そのように、「社会の中の誰かの意図で自分がどんどん遠ざけられてゆくこと」は、とても寂しく、恐ろしい。>
──『バリアフリーのその先へ!――車いすの3・11』より
<なぜ『みえないばくだん』を読んだのか。
本当に多くの人から聞かれた。
それは、私の望む未来の社会は、この事故を「なかったこと」にして次に進む社会ではなく、今そこに生きている人の声を聞きながら進む社会だからだ。>
──『バリアフリーのその先へ!――車いすの3・11』より
あれから時が流れ、日本の社会はあの震災や原発事故を「なかったこと」にしようといているのではないだろうか。嘘の上に嘘を重ねていく未来が、輝かしいはずはない。
<私を、生きていこう。>
──『バリアフリーのその先へ!――車いすの3・11』より
朝霧裕さんの言葉である。「私は」でも「私が」でもない。「私を」なのである。
震災以降メディアに溢れる言語の信頼度は失墜した。嘘ばかりのディスクールが溢れかえるゴミ溜のなかで、この短い言葉は宝石のような光を放っている。
誰もがそうすべきなのだ。ぼくもあなたもそうすべきなのだ。一人でも多くの方に、この本を読んでいただきたいと思い、下手クソな紹介文を書いた。
どうぞ、あなたもお読み下さい。
率直なわかりやすい言葉で記されてます。今を生きる日本人全てに読んで欲しい。
特に政治家の皆さん。100冊くらい買い占めて国会議事堂に送りつけたいくらい、笑
そんな素敵な1冊ですが欠点も。価格が高い!
可愛いイラストや装丁含めて内容は価格以上だと断言できるのですが…
文庫化希望! ひとりでも多くの人に手にとってほしいので。 当然ながら星5つ。