「AIによって仕事が奪われる」「これからの世の中を生き抜くために必要な能力は?」といった話題がニュースや書籍のテーマとしてとりあげられることが増えました。その不安に応えるために様々な本が出ています。
本書は、それらの疑問に答える決定版といえるかもしれません。
デザイン、物語、調和、共感、遊び心、生きがいというこれからの世界で重要視される六つのコンセプトについて、豊富な具体例をまじえて解説しています。
選択と集中がもてはやされた物質主義の時代が終わろうとした先に控える世界は、あらゆる場ですでに始まっているのだなとあらためて実感します。普通に暮らしていても、様々な場で本書が指摘しているような現象がおきているように思います。(もの消費からこと消費がもてはやされている等)
ちなみに、六つの分野について、どのようにしてそれを伸ばしていくかについても解説があります。自分自身はもちろん、これからの世の中で子供にどんな教育を受けさせるかを考える参考になると思います。
本書は、ビジネス書という体裁をとってはいますが、究極的には人間らしい幸福を入れることについて書かれているようにも思いました。
私たちは、幸福=豊かさという物質主義のままに、「左脳」的なものを追い求めることで、本来人間がもっていた「右脳」的なものを切り捨てたり、軽視したりしてきました。その結果、物質的には豊でも幸福感は薄いという状況が生まれています。
今、私たちが自分を売り込む時にとりあえずの指標としているものが、無価値になっていくかもしれないけれど、本書で掲げられているものがそれにとってかわった時、むしろ幸福感はあがるのではないかと感じました。
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