入院をしたので、最近読むことから遠ざかっていた小説を読もうと考え、タイトルがなんとなく魅力的で、よく知られたこの本を選んだ。
読みだしてすぐ「ノルウェーの森」はビートルズの曲名だと知った。この小説で重要な京都北山にある療養所で演奏される曲になっている。ところでこの原語の曲名はNorwegian Woodで、ノルウェー産木材(家具)という意味であり、誤訳である。村上作品の多くはミステリーであるとどこかの評論で読んだようにおもうのだが、そのようなものは無かった。ひょっとするとこの題がミステリーなのだろうか?
この小説の基軸はポルノ小説であり、それに色んな要素を付け加えたものになっている。確かに文章構成から会話などのディーテイルに至るまで良くできているが、年寄りが病院で読むようなものではないようだ。読みやすいので最後まで読んだが、これ以上村上作品を読む気はない。
ノルウェイの森 (講談社文庫) Kindle版
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言語日本語
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出版社講談社
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発売日2018/12/7
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ファイルサイズ484 KB
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登録情報
- ASIN : B07KVTV42B
- 出版社 : 講談社 (2018/12/7)
- 発売日 : 2018/12/7
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 484 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効
- Word Wise : 有効にされていません
- 本の長さ : 439ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 4,039位Kindleストア (の売れ筋ランキングを見るKindleストア)
- カスタマーレビュー:
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カスタマーレビュー
5つ星のうち4.3
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上位レビュー、対象国: 日本
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2018年12月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
自分は、村上春樹が半分好きで半分嫌いだ。
彼と自分の好きな小説が微妙に重なるのが、第一の原因かもしれない。
彼はそれらの文体を無意識に受けて書いているのだろうが、それが下手に真似しているのが赦せない。
真似するのなら、本家よりも上手にやってほしい。
彼の作品が嫌いな第二の理由は、これみよがしのきざったらしさ、女性なんて簡単にだけるよというスタンス、歴史的知識の浅薄さに基づくチープな描写。
しかし、彼の小説は読まずにいられないものがある。
文章のうまさに、うならざるを得ないものがある。
文章がチャーミングで、魔法に魅せられたように読んでしまう。
なんともやっかいな、おっさんだ。
ずっとプールで泳いでいればいいのに。
あ、忘れるところだった。
一部の人はこの意見を嘲笑するかもしれないが、村上春樹と山本周五郎の作品で似た対象をテーマにしているものがあると感じることがある。
彼と自分の好きな小説が微妙に重なるのが、第一の原因かもしれない。
彼はそれらの文体を無意識に受けて書いているのだろうが、それが下手に真似しているのが赦せない。
真似するのなら、本家よりも上手にやってほしい。
彼の作品が嫌いな第二の理由は、これみよがしのきざったらしさ、女性なんて簡単にだけるよというスタンス、歴史的知識の浅薄さに基づくチープな描写。
しかし、彼の小説は読まずにいられないものがある。
文章のうまさに、うならざるを得ないものがある。
文章がチャーミングで、魔法に魅せられたように読んでしまう。
なんともやっかいな、おっさんだ。
ずっとプールで泳いでいればいいのに。
あ、忘れるところだった。
一部の人はこの意見を嘲笑するかもしれないが、村上春樹と山本周五郎の作品で似た対象をテーマにしているものがあると感じることがある。
2019年7月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
気がつくと、村上春樹さんの長編小説の内、『ダンス・ダンス・ダンス』『アフターダーク』以外、全て読んでしまっていた。
タイトルに「ノルウェイ」と入っているので何となく海外が登場するような内容かと思ったが、そうではなかった。
もともと『雨の中の庭』(ドビュッシーのピアノ組曲「版画」の3曲目から)というタイトルだったらしい。
こちらのタイトルだったら、何倍もセンチメンタルな気分になって読んだかも知れない(私はドビュッシーの「版画」がとても好き)。
村上春樹さんの作品の中ではよく聞く小説だったが、実際に読んでみると、これまで読んできた他の作品に比べて印象が薄い(必ずしも悪い意味ではない)というイメージを持った。
誰かの死、残された人たちの姿、生と死、さみしさ、いろいろな重たいものが散りばめられていたが、これまで読んだ他の作品でも取り上げられているものたちだったからだろうか…。
最初のシーンが再びどこかで登場するのかと思ったが、最初だけだった。
主人公のワタナベくんには共感するところ(彼の行動ではなく性格に)があった。
以下、共感した言葉。
「君やキズキやレイコさんがねじまがってるとはどうしても思えないんだ 。ねじまがっていると僕が感じる連中はみんな元気に外を歩きまわってるよ 」
「自分がどう行動するか 、そういうことにしか興味が持てないんだよ 。だから自分と他人とをきりはなしてものを考えることができる 。俺がワタナベを好きなのはそういうところだよ 。ただこの男の場合自分でそれがまだきちんと認識されていないものだから 、迷ったり傷ついたりするんだ」
「俺とワタナベの似ているところはね 、自分のことを他人に理解してほしいと思っていないところなんだ 」
「充たされることのなかった 、そしてこれからも永遠に充たされることのないであろう少年期の憧憬のようなものであったのだ 。僕はそのような焼けつかんばかりの無垢な憧れをずっと昔 、どこかに置き忘れてきてしまって 、そんなものがかつて自分の中に存在したことすら長いあいだ思いださずにいたのだ 。ハツミさんが揺り動かしたのは僕の中に長いあいだ眠っていた 〈僕自身の一部 〉であったのだ 。そしてそれに気づいたとき 、僕は殆んど泣きだしてしまいそうな哀しみを覚えた 。彼女は本当に本当に特別な女性だったのだ 。誰かがなんとしてでも彼女を救うべきだったのだ 」
「どのような真理をもってしても愛するものを亡くした哀しみを癒すことはできないのだ 。どのような真理も 、どのような誠実さも 、どのような強さも 、どのような優しさも 、その哀しみを癒すことはできないのだ 。我々はその哀しみを哀しみ抜いて 、そこから何かを学びとることしかできないし 、そしてその学びとった何かも 、次にやってくる予期せぬ哀しみに対しては何の役にも立たないのだ」
タイトルに「ノルウェイ」と入っているので何となく海外が登場するような内容かと思ったが、そうではなかった。
もともと『雨の中の庭』(ドビュッシーのピアノ組曲「版画」の3曲目から)というタイトルだったらしい。
こちらのタイトルだったら、何倍もセンチメンタルな気分になって読んだかも知れない(私はドビュッシーの「版画」がとても好き)。
村上春樹さんの作品の中ではよく聞く小説だったが、実際に読んでみると、これまで読んできた他の作品に比べて印象が薄い(必ずしも悪い意味ではない)というイメージを持った。
誰かの死、残された人たちの姿、生と死、さみしさ、いろいろな重たいものが散りばめられていたが、これまで読んだ他の作品でも取り上げられているものたちだったからだろうか…。
最初のシーンが再びどこかで登場するのかと思ったが、最初だけだった。
主人公のワタナベくんには共感するところ(彼の行動ではなく性格に)があった。
以下、共感した言葉。
「君やキズキやレイコさんがねじまがってるとはどうしても思えないんだ 。ねじまがっていると僕が感じる連中はみんな元気に外を歩きまわってるよ 」
「自分がどう行動するか 、そういうことにしか興味が持てないんだよ 。だから自分と他人とをきりはなしてものを考えることができる 。俺がワタナベを好きなのはそういうところだよ 。ただこの男の場合自分でそれがまだきちんと認識されていないものだから 、迷ったり傷ついたりするんだ」
「俺とワタナベの似ているところはね 、自分のことを他人に理解してほしいと思っていないところなんだ 」
「充たされることのなかった 、そしてこれからも永遠に充たされることのないであろう少年期の憧憬のようなものであったのだ 。僕はそのような焼けつかんばかりの無垢な憧れをずっと昔 、どこかに置き忘れてきてしまって 、そんなものがかつて自分の中に存在したことすら長いあいだ思いださずにいたのだ 。ハツミさんが揺り動かしたのは僕の中に長いあいだ眠っていた 〈僕自身の一部 〉であったのだ 。そしてそれに気づいたとき 、僕は殆んど泣きだしてしまいそうな哀しみを覚えた 。彼女は本当に本当に特別な女性だったのだ 。誰かがなんとしてでも彼女を救うべきだったのだ 」
「どのような真理をもってしても愛するものを亡くした哀しみを癒すことはできないのだ 。どのような真理も 、どのような誠実さも 、どのような強さも 、どのような優しさも 、その哀しみを癒すことはできないのだ 。我々はその哀しみを哀しみ抜いて 、そこから何かを学びとることしかできないし 、そしてその学びとった何かも 、次にやってくる予期せぬ哀しみに対しては何の役にも立たないのだ」
2019年2月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
つまらなくはないけど、何回も繰り返し読みたいとは思えませんでした。なんでそうなるのか?というシチュエーションが多く、考察が好きな人にはいいかもしれませんが、自分のように素直にストーリーを楽しみたい人には疑問点が多く残り、消化不良といいますか、何かつっかえたままになるような、そんな話でした。読みづらくはないので、スラスラ最後まで読めます。