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ノルウェイの森 下 (講談社文庫) (日本語) ペーパーバック – 2004/9/15

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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

あらゆる物事を深刻に考えすぎないようにすること、あらゆる物事と自分の間にしかるべき距離を置くこと―。あたらしい僕の大学生活はこうしてはじまった。自殺した親友キズキ、その恋人の直子、同じ学部の緑。等身大の人物を登場させ、心の震えや感動、そして哀しみを淡々とせつないまでに描いた作品。

登録情報

  • 出版社 : 講談社 (2004/9/15)
  • 発売日 : 2004/9/15
  • 言語 : 日本語
  • ペーパーバック : 296ページ
  • ISBN-10 : 406274869X
  • ISBN-13 : 978-4062748698
  • 寸法 : 10.8 x 1.1 x 14.8 cm
  • カスタマーレビュー:
    5つ星のうち4.3 265個の評価

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上位レビュー、対象国: 日本

2020年7月4日に日本でレビュー済み
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5つ星のうち5.0 村上原作『ノルウェイの森』とJay Rubin 英文翻訳版『Norwegian Wood 』の詳細比較
ユーザー名: ハッピーアンドカフェ、日付: 2020年7月4日
《物語のあらすじ》
  物語の主人公は高校の時の親友、キズキを “自死” で失ってしまう。そこには、主人公、そして親友キズキ、さらにキズキの恋人、直子・・・・・彼ら三人の関係に原因があるらしい。シンプルに言ってしまうと、硬く固定されて身動きできなくなったような三者の関係(さんすくみ)、あるいはキズキが直子との愛を構築できない(性交できない)心の欠陥(姉妹のような心情になってしまう)を有している。ただし、この点はブラック・ボックスのままです。  少なくとも、この世界に残された直子は深く傷つき、彼女を愛してしまった主人公は手段は限れれているものの何とかしようともがいている。これが物語の主流を構成しており、主人公と直子の、決して交叉することのなかった、二人にとっても悲しい愛の物語です。

  物語の、もうひとつの流れ、副流として、主人公が大学生になってつき合い出した、同じ大学での同級の女の子、感情豊かな魅力的なミドリが登場し、物語にもう一つの哀しさを附与する。

[緒言]
  日本語の『ノルウェイの森』は決して短めの長編小説のカテゴリーには含まれない。どちらかというと、変な日本語ですが、長めの長編小説でしょう。すべての文章について日本語 VS. 英語、という比較をしてしまうと収拾がつかなくなることは自明です。では、日本語版と英語翻訳版『Norwegian Wood 』のどのパラグラフ、あるいはセンテンスを比較してみるかと言えば、勝手ながら、レビュアーが愛してやまない日本語版での、大好きな場面・文章表現が、英文翻訳版では、どのように保持・保存、あるいは変化させられているのか?、というシンプルな命題に作業を絞った、ということです。
  
[作業方法]
 ここでは、物語の流れに沿って、最初に【英文翻訳版】、【英文のレビュアーによる翻訳】を記し、次いで【村上原作】の文庫版の『ノルウゥイの森』上・下巻を使い、並列的に記述した。
  パラグラフのような長いものではなく、ほとんどワン・センテンスのことも多いので、『ノルウゥイの森』にそれほど詳しくない方にも、原文に回帰し易いように、【英文翻訳版】、日本語文庫版の『ノルウゥイの森』でのページ数、行番号を付与した。

  抜粋は、合計で20か所です。少し多いかもしれませんがお付き合いしていただければ嬉しいかぎりです。

[結果]
 この物語は、主人公ワタナベ・トオル、38歳がドイツ行きの飛行機に乗っており、今まさにハンブルク空港に着陸真近の少し不安な時間帯に、昔(約20年前)、自身の高校時代、そして大学時代を回想するシーンから始まる。

1:機上で、主人公が気分がすぐれない状態でのスチュワーデスとの会話

【翻訳英文】 Page 1, Line 9 from the bottom
  “No ,” I said, “just dizzy (めまいがする).”
“Are you sure?”
“Yes, I’m sure. Thanks.”
She smiled and left, and the music changed to a Billy Joel tune. I straightened up (上体を起こす) and looked out of the window at the dark clouds hanging over the North Sea, thinking of all I had lost in the course of my life: times gone for ever, friends who had died or disappeared, feelings I would never know again.

【レビュアーの英文翻訳】
「いいえ、ちょっと目眩がしただけです」と僕は言った。
「本当に大丈夫ですか?」
「ええ、本当です。ありがとうございます」
 彼女は笑みをうかべて去って行った。そして、機内音楽はビリー・ジョエルになった。僕は体を起こし、ウインドウの外、北海を覆う黒い雲を見ながら、これまでの人生で自分の失ってきたものすべてを考えていた:今、この時間は永遠に失われ、死んだ、あるいは失なわれた友には、二度と再び会えないのだ、と感じた。

【村上原文】上巻:ページ8、4行目
「大丈夫?」
「大丈夫です、ありがとう」と僕は言った。スチュワーデスはにっこりと笑って行ってしまい、音楽はビリー・ジョエルの曲に変わった。僕は顔を上げて北海の上空に浮かんだ暗い雲を眺め、自分がこれまでの人生の過程で失ってきた多くのもののことを考えた。失われた時間、死にあるいは去っていった人々、もう戻ることのない想い。

2:機上で、あるコミューンのようなところで入院している、高校時代の友人(恋人)直子とのやりとりを回想して。

【翻訳英文】 Page 10, Line 2
“Do you really promise never to forget me?” she asked in a near whisper.
“I’ll never forget you,” I said. “I could never forget you.”
Even so, my memory has gone increasingly dim, and I have already forgotten any number of things.

【レビュアーの英文翻訳】
「ほんとうに私のことを忘れないと約束してくれる?」と彼女は囁くように尋ねた。
 僕は「忘れることなんて絶対ないよ」と答えた。「僕は君のことを忘れるなんて絶対できっこないだ」
そうは言ったものの、僕の記憶はだんだん薄らいでいき、これまで僕も多くの事柄を忘れてしまった。

【村上原文】上巻:ページ21、7行目
「本当にいつまでも私のことを忘れないでいてくれる?」と彼女は小さく囁くような声で尋ねた。
「いつまでも忘れないさ」と僕は言った。「君のことを忘れられるわけがないよ」
  それでも記憶は確実に遠ざかっていくし、僕はあまりに多くのことを既に忘れてしまった。

3:2:と同様、機上での直子との会話の想起

【翻訳英文】 Page 10, Line5 from the bottom
Naoko herself knew, of course. She knew that my memories of her would fade. Which is precisely why begged (願う) me never to forget her, to remember that she has existed.
The thought fills me with an almost unbearable sorrow (耐えられない哀しみ).
Because Naoko never loved me.

【レビュアーの英文翻訳】
もちろん、直子自身は知っていたのだ。そう、彼女は僕の彼女に対する思いが徐々に失われていくことを知っていたのです。これで彼女は僕に向かって言ったんです、私のことを忘れないで、そして、私がこの世界にいたことをいつまでも覚えていて、と。
その直子の思いは、僕に耐えることが出来ないような悲しみをもたらした。
何故なら、直子は僕のことを、ほんの少しでさえ愛していなかったのだから。

【村上原文】上巻:ページ22、後ろから1行目
もちろん直子は知っていたのだ。僕のなかで彼女に関する記憶がいつか薄らいでいくであろうということを。だからこそ彼女は僕に向かって訴えかけねばならなかったのだ。
「私のこといつまでも忘れないで。私が存在していたことを覚えていて」と。
  そう考えると僕はたまらなく哀しい。何故なら直子は僕のことを愛してさえいなかったからだ。

4:主人公の高校時代の親友、キズキ(直子の幼馴染であり恋人)を自殺で失う。その後三人(ふたり)はバラバラになる。主人公が大学生になって偶然直子と出会い、何となく、つきあうような形になって・・・・主人公が入っている学生寮の様子を直子に話して聞かせる。

【翻訳英文】 Page 20, Line 7 from the bottom
Naoko chucked (クックッと笑う) when I told her the story of Storm Trooper (突撃隊員) and his radio calisthenics (柔軟体操.). I hadn’t been trying to amuse (おもしろがらせる) her, but I ended up laughing myself. Though her smile varnished in an instant, I enjoyed seeing it for the first time in a long while.

【レビュアーの英文翻訳】
僕が、寄宿舎での突撃隊と彼がするラジオ体操の話をしてあげると、直子はクックッと笑った。僕は彼女を面白がらせるためにこの話をしたわけではなかったのだが、終いには二人とも笑ってしまった。彼女の笑顔は突然消えるのだけれど、つきあって初めて見せる彼女の笑顔を見ることは楽しかった。

【村上原文】上巻:ページ38、6行目
  僕が突撃隊と彼のラジオ体操の話をすると、直子はくすくすと笑った。笑い話のつもりではなかったのだけれど、結局は僕も笑った。彼女の笑顔を見るのは―――それはほんの一瞬のうちに消えてしまったのだけれど―――本当に久しぶりだった。

5:直子と主人公とのデートのワン・シーン。

【翻訳英文】Page 22, Line 11
Now and then (時々) she would look and say something. Sometimes it would be a remark (意見、言葉) I might have responded to, and sometimes it would be something to which I had no idea how to reply. Other times, I simply couldn’t hear what she was saying. She didn’t seem to care one way or another (あれやこれやで). Once she had finished saying whatever she wanted to say, she’d face front again and keep on walking. Oh, well, I told myself, it was a nice day for a stroll (散歩する).

【レビュアーの英文翻訳】
時々彼女は、僕をふり返り何かを言う。僕が何かを答えられる言葉のときもあれば、どう答えてあげればいいのか解からないようなこともある。また、時には彼女が何の事を言っているのか解からないこともあった。ただ、彼女はとっては、そんなことは大した問題ではないように見えた。ひとたび、言いたいことを言ってしまうと彼女は顔を前に向けて再び歩き出した。 僕は自分に言い聞かせた、今日はなんといっても素晴らしい日だよ、散歩するには、と。

【村上原文】上巻:ページ42、8行目
時々直子は後ろを振り向いて僕に話しかけた。うまく答えられることもあれば、どう答えればいいのか見当もつかないこともあった。何を言っているのか聞き取れないということもあった。しかし、僕に聞こえても聞こえなくてもそんなことは彼女にはどちらでもいいみたいだった。まあいいや、散歩には良い日和だものな、と僕は思ってあきらめた。

6:高校二年生、直子と主人公との出会いのいきさつを説明している。

【翻訳英文】 Page 26, Line 10
I first met Naoko when I was in the sixth-form (中等学校高等部) at school. She was also in the sixth-form at a posh (上流社会的) girls’ school run by one of the Christmas missions. The school was so refined (上品にする) you were considered unrefined if you studied too much. Naoko was the girlfreiend of my best (and only) friend, Kizuki. The two of them had been close almost from birth, their houses not 200 yards apart.

【レビュアーの英文翻訳】
僕が中等学校高等部のとき初めて直子に会った。彼女も同じ学年のミッション系の上流社会の女の子が通う女学校に通っていた。学校はかなり上品なため、もしガリガリ勉強をしようものなら、かえって上品じゃないと思われていた。直子は、僕のたった一人の親友、キズキのガール・フレンドだった。キズキと直子は生まれた時からの隣どうしで、ふたりの家は200ヤードと離れていなかった。

【村上原文】上巻:ページ47、1行目
はじめて直子に会ったのは高校二年生の春だった。彼女もやはり二年生で、ミッション系の品の良い女子高に通っていた。あまり熱心に勉強をすると「品がない」とうしろ指を指されるくらいの品の良い学校だった。僕にはキズキという仲の良い友人がいて(仲が良いというよりは僕の文字通りの唯一の友人だった)、直子は彼の恋人だった。キズキと彼女とは殆ど生まれ落ちた時からの幼なじみで、家も二百メートルとは離れていなかった。

7:ある日、何故かキズキは、冗談も言わないで、主人公との“ビリヤード”のゲームを挑んできた。競ったゲームをキズキが勝ち、終えて。

【翻訳英文】Page 29, Line 2
 “Why so serious?” I asked.
“I didn’t want to lose today,” said Kizuki with a satisfied smile.
He died that night in his garage. He led a rubber hose from the exhaust pipe of his N-360 to a window, taped over the gap in the window, and revved (回転を増す) the engine.

【レビュアーの英文翻訳】
  「どうしてそんなに真剣だったんだい?」と僕は尋ねた。
  「今日はどうしてもお前に負けたくなかったんだ」と、満足そうな笑みを浮かべてカズキは答えた。
  彼は、その夜ガレージで自殺した。愛車ホンダN-360の排気パイプにゴム・ホースをつなぎ、車の窓から引き込み、目張りをして彼はエンジンを噴かした。

【村上原文】上巻:ページ51、11行目
「今日は珍しく真剣だったじゃないか」と僕は訊いてみた。
 「今日は負けたくなかったんだよ」とキズキは満足そうに笑いながら言った。
  彼はその夜、自宅のガレージの中で死んだ。N360の排気パイプにゴム・ホースをつないで、窓のすきまをガム・テープで目ばりしてからエンジンをふかせたのだ。

8:キズキが自死した後の主人公のこころの硬直を記述した場面。

【翻訳英文】 Page 29, Line 10 from the bottom
In the months between Kizuki’s death and my exams, I was unable to find a place for myself in the world around me. I started sleeping with one of the girls at school, but that didn’t last six months.

【レビュアーの英文翻訳】
僕は、キズキの死と高校の試験までの間の数カ月、この世界に自分の置き場所をみつけられなかった。僕は学校で、ひとりの女の子とつき合い始め、セックスをするようになったが、半年と続かなかった。

【村上原文】上巻:ページ52、10行目
 キズキが死んでから高校を卒業するまでの十カ月ほどのあいだ、僕はまわりの世界の中に自分の位置をはっきりと定めることができなかった。僕はある女の子と仲良くなって彼女と寝たが、結局半年ももたなかった。

9:引き続き、主人公のこころの状態。

【翻訳英文】 Page 30, Line 15
I tried hard to forget, but there remained inside me a vague knot of air. And as time went by, the knot began to take on a clear and simple form, a form that I am able to put into words, like this:
Death exists, not as the opposite but as a part of life.

【レビュアーの英文翻訳】
僕は一生懸命忘れようとした、だけどぼんやりとした空気の塊がいつまでも自分の中に残っていた。そして時間が経つとともに、そのぼんやりした塊は、ひとつのはっきりとしたシンプルな形を成すようになった。今なら僕は、そこに次のような言葉を入れることができる。
   「死は生の対極にあるものではなく、その一部として存在している」

【村上原文】上巻:ページ53、後ろから4行目
しかしどれだけ忘れてしまおうとしても、僕の中には何かぼんやりとした空気のかたまりのようなものが残った。そして時が経つにつれてそのかたまりははっきりとした単純なかたちをとりはじめた。僕はそのかたちを言葉に置きかえることができる。それはこういうことだった。
  “死は生の対極としてではなく、その一部として存在している”

10:第2章の最後のパラグラフから:キズキの死に関する主人公のもだえ。

【翻訳英文】 Page 31, Line 6
Becoming serious was not the same thing as approaching the truth, I sensed, however vaguely. But death was a fact, a serious fact, no matter how you looked at it. Stuck (突き刺す) inside this suffocating (息が詰まる) contradiction (否定、不両立), I went on endlessly spinning in circles. Those were strange days, now that I looked back at them. In the midst of life, everything revolved (回転する)around death.

【レビュアーの英文翻訳】
しかしながら、シリアスになるということは、真実に近づくことと同意ではない、と僕は漠然と感じたのです。ただ、死をどのようにとらえるにしても、死は事実であり、シリアスな事実そのものなのです。息が詰まるような矛盾の中で固定され、僕はまるで円の中で永遠に回転しているようだった。そして今、振り返ってみると、それらのことは、全くもって不思議な日々だったのです。生の真っただ中、すべての事が、死を中心にして回転していたのでした。

【村上原文】上巻:ページ55、3行目
深刻になることは必ずしも真実に近づくことと同義ではないと僕はうすうす感じとっていたからだ。しかしどう考えてみたところで死は深刻な事実だった。僕はそんな息苦しい背反性の中で、限りのない堂々巡りをつづけていた。それは今にして思えばたしかに奇妙な日々だった。生のまっただ中で、何もかもが死を中心にして回転していたのだ。

11:第3章、主人公と直子がつきあうようになって。直子のこころの置きどころがゆらいでいる様子。

【翻訳英文】 Page 49, Line 6 from the bottom
She did not go on for long, though. Before I knew it, she had stopped talking. The ragged(ボロの) end of the last word she spoke seemed to float in the air, where it had been torn off. She had not actually finished what she was saying. Her words had simply evaporated.

【レビュアーの英文翻訳】
でも、彼女の言葉は長くは続かなかった。僕が気づいた時には彼女は話すことを止めていたのだ。彼女がしゃべる最後の言葉の切れ端が空気の中に浮かび、そっと消えてしまうのだ。実際のところ、彼女の言いたいことを言い終えたわけではないのです。単純に彼女の言葉が、どこかにすっと消えてしまうのだ。

【村上原文】上巻:ページ83、11行目
  しかし直子の話は長くはつづかなかった。ふと気がついたとき、直子の話は既に終わっていた。言葉のきれはしが、もぎとられたような格好で空中に浮かんでいた。正確に言えば彼女の話は終わったわけではなかった。どこかでふっと消えてしまったのだ。

12:上と同様、直子のこころの置きどころがゆらぎながらも、主人公と直子は性交するが、・・・・。

【翻訳英文】 Page 51, Line 11
I went in as far as I could and stayed that way for a long time, holding Naoko, without moving. And then, as she began to seem calmer (穏やか), I allowed myself to move inside her, taking a long time to come to climax, with slow, gentle movement. Her arms tightened around me at the end, when at last she broke her silence. Her cry was the saddest sound of orgasm I had ever heard.

【レビュアーの英文翻訳】
僕は、直子を抱きしめて、できる限り、それを奥まで挿入し、そのまま動かすことなく長い間その状態を保った。そのうちに彼女は落ち着きを取り戻し、彼女の中で動かすことができるようになり、僕はゆっくりと優しく、大切な物を動かし彼女をクライマックスへと導いた。その最後には、彼女は僕をきつく抱きしめ、それまでの沈黙を破るかのように声をあげた。ただ、彼女のその声は、これまで僕が聞いた中で最も哀しさに溢れたものだった。

【村上原文】上巻:ページ85、10行目
僕はペニスをいちばん奥まで入れて、そのまま動かさずにじっとして、彼女を長いあいだ抱きしめていた。そして彼女が落ちつきを見せるとゆっくりと動かし、長い時間をかけて射精した。最後には直子は僕の体をしっかり抱きしめて声をあげた。僕がそれまで聞いたオルガズムの声の中でいちばん哀しげな声だった。

13:直子が、いよいよ精神の不調をきたし、ある山の中にある療養所(サナトリウム?)に行くことを決心して。

【翻訳英文】 Page 55, Line 2 from the bottom
Try not get so worked up (気が高ぶって) about things. Whatever happened – or didn’t happen – the end result would have been the same.

【レビュアーの英文翻訳】
  物事を過剰反応的に受け止めることはしないで下さい。どんなことでも、起こる時には起こり、起こらない時には起こらないものなのです、結果として行き着く先は同じなのです。

【村上原文】上巻:ページ92、9行目
  いろいろなことを気にしないで下さい。たとえ何を起こっていたとしても。たとえ何が起こっていなかったとしても、結局はこうなっていたんだろうと思います。

14:大学で、主人公とミドリ(緑)とつき合うようになるシーン。

【翻訳英文】 Page 65, Line 3 from the bottom
“So I’m not mad (無謀な) after all! I thought I good myself once I cut it all off. Not one guy likes it, though. They all tell me I look like a concentration camp survivor (強制収容所の生き残り). What’s this thing that guys have for girls with long hair? Fascists, the whole bunch (群れ) of them! Why do guys all think girls with long hair are the classiest (シックな), the sweetest, the most feminine (女らしい) ? ・・・・・”

【レビュアーの英文翻訳】
 「そう、結局のところ、自分がおかしくなったなんて思わないの。思い切って坊主頭になってみて、自分自身良かったって思っているの。男の子の誰一人として、この髪型が好きでないとしてもね。 連中は皆、私を見て、“強制収容所の生き残りみたい”だとか言うけどね。これって、女の子はすべからく長い髪でいるべきだ、と思っているってことでしょ? それって、まるでファシストみたいな考え方よ。男の子はみんな、長い髪の女の子は気品があって優しく女らしいって思うようだけど、それってどうなのよ。・・・・・」

【村上原文】上巻:ページ107、5行目
  「そうなのよ、私もそう思うのよ坊主にしてみてね、うん、これもわるくないんじゃないかって思ったわけ。でも男の人って誰もそんな事を言ってくれやしない。小学生みたいだとか、強制収容所だとか、そんなことばかり言うのよ。ねえ、どうして男の人って髪の長い女の子がそんなに好きなの?そんなのまるでファシストじゃない。下らないわよ。どうして男の人って髪の長い女の子が上品で心やさしくて女らしいと思うのかしら?・・・・」

15:主人公とミドリ(緑)との会話。ミドリのお姉さんについての話題。

【翻訳英文】 Page 68, Line 19
“My name’s Midori,” she said. “‘Green’. But green looks terrible on me. Weird (異様な), huh? It’s like I’m cursed (のろう), don’t you think? My sister’s name is Momoko: ‘peach girl’.’’
“Dose she look good in pink?”
“She looks great in pink! She was born to wear pink. It’s totally unfair ”

【レビュアーの英文翻訳】
  「私の名前、ミドリって言うの」と彼女は言った。「グリーンよ!、だけど緑色って恐ろしく私には似会わないの。まるで異様なの、わかる? ミドリなんて、まるで私が呪われてでもいるようでしょ? 私の姉はモモコっていう名前なの、“桃の子”という意味よ。
  「それで、お姉さんはピンクが似会うの?」
  「それがね、彼女にはモモコっていう意味が、まさにピッタリにピンクがよく似会うのよ。ピンクの服を着るために生まれてきた、って言う感じ。世の中って不公平よね」

【村上原文】上巻:ページ111、後ろから2行目
 「私ね、ミドリっていう名前なの。それなのに全然緑色が似合わないの。変でしょ。そんなのひどいと思わない? まるで呪われた人生じゃない、これじゃ。ねえ、私のお姉さん桃子っていうのよ。おかしくない?」
「それでお姉さんはピンク似合う?」
「それがものすごくよく似合うの。ピンクを着るために生まれてきたような人ね。ふん、まったく不公平なんだから」

16:ミドリと久しぶりに会って、主人公と別れるとき、ふたりで歩きながら四ツ谷の駅の前を通り過ぎる際、直子のことを思い出して。

【翻訳英文】 Page 76, Line 6 from the bottom
Passing the station, I thought about Naoko and our endless walking. It had all started from there. I realized that if I hadn’t run into Naoko on the train that Sunday in May, my life would have been very different from what it was now. But then I changed my mind: no, even if we hadn’t met that day, my life might not have been any different.

【レビュアーの英文翻訳】
  駅を通り過ぎて、僕は思い出した。どことういうあてもなく、いつまでも直子と歩いた日のことを。すべては、あの日、あそこから始まったのです。5月のあの日曜日、電車で直子に出会わなければ、僕の人生は今とは随分違ったものになっていただろう、と僕は気付いた。しかし、そう思う直ぐ後から、“いや、たとえ直子と僕が、あの日、出会わなかったとしても、僕の人生は今と何も変わっていなかっただろう” と思った。

【村上原文】上巻:ページ124、後ろから5行目
  四ツ谷の駅の前を通りすぎるとき僕はふと直子と、その果てしない歩行のことを思い出した。そういえばすべてはこの場所から始まったのだ。もしあの五月の日曜日に中央線の電車の中でたまたま直子に会わなかったら僕の人生も今とはずいぶん違ったものになっていただろうな、と僕はふと思った。そしてそのすぐあとで、いやもしあの時出会わなかったとしても結局は同じようなことになっていたかもしれないと思いなおした。

17:ミドリとつきあっていて:主人公の無神経さを諫めての、ミドリの手紙の文面。

【翻訳英文】 Page 333, Line 19 (in letter from Midori)
So now I see you coming back with our drinks - walking and thinking. I was hoping you’d trip(つまづく), but you didn’t. Now you’re sitting next to me drinking your Coke. I was holding out one last hope that you’d notice and say “Hey, your hair’s changed!” but no. If you had,・・・・

【レビュアーの英文翻訳】
  そう、今、飲み物を持ってあなたが、歩きながら何かを考えながら、戻って来るのを見てるの。 そして、あなたがその辺で蹴躓く(けつまずく)ことを祈っていたんだけど、そうはならなかったわ。あなたは今、私の横に座ってコーラを飲んでいるの。 私ね、最後まで希望を持っていたわ、あなたが気がついて「ねえ、君、ヘアー・スタイル変えたんだね!」って言ってくれるのを、けどあなたは気付きもしなかったわ。もし、あなたが・・・

【村上原文】下巻:ページ212、6行目
  今コーラを持ってあなたが戻ってきました。考え事をしながら歩いているみたいで、転べばいいのにと私は思っていたのに転びませんでした。あなたは今隣に座ってゴクゴクとコーラを飲んでいます。コーラを買って戻ってきたときに『あれ、髪型変ったんだね』と気がついてくれるかなと思って期待していたのですがだめでした。もし気がついて・・・・』

18:田舎にある療養所で直子と同室のレイコさんからの手紙。

【翻訳英文】 Page 354, From the bottom line
All of us (by which I mean all of us, both normal and not-so-normal) are imperfect human beings living in an imperfect world. We don’t live with mechanical precision (正確性) of a bank account (銀行預金口座) or by measuring all our lines and angles with rules (定規) and protractors (分度器). Am I right?

【レビュアーの英文翻訳】
僕たちの誰もが(正気の、そして、あまり正気ではない人々の両方が、という意味ですけど)不完全な世界に暮らしている、不完全な人間なのです。私たちは、預金口座の残高の機会のような正確さの実現、あるいは定規や分度器で、ありとあらゆる所の長さや角度を測定するために生きているわけではないのです。そうでしょ?

【村上原文】下巻:ページ245、8行目
私たちは(私たちというのは正常な人と正常ならざる人をひっくるめた総称です)不完全な世界に住んでいる不完全な人間なのです。定規で長さを測ったり分度器で角度を測ったりして銀行預金みたいにコチコチと生きているわけではないのです。でしょ?

19:療養所で直子がレイコに、主人公との初めてのセックスのことをお話して。その内容を、レイコさんが主人公に説明している。

【翻訳英文】 Page 373, Line 21
“So she went on with her story: ‘When he went inside me, I couldn’t believe how much it hurt. It was my first time, after all. I was so wet, he slipped right in, but still, my brain fogged over – it hurt so much. He put it in as far as he could, I thought, but then he lifted my legs and went in even farther.・・・・”       ”

【レビュアーの英文翻訳】
「それから、彼女は自分の話をしてくれたの『彼のものが私の中に入ってきたとき、あんなに痛いなんて信じられなかったの。確かに、それは私にとって初めての経験だったわ。 だけど、あそこは十分に濡れていたの。だから彼のものもスッと入ってきたわ、だけどそれでも私の頭はボーっとしてしまって―――それは必要以上に、私の中の何かを傷つけたの。 彼は、彼のものを深くまで入れてきて、そして私の両足を広げて肩まで持ち上げ、もっともっと深くまで入れてきたの。・・・・』

【村上原文】下巻:ページ272、後ろから4行目
『彼のが入ってきたとき、私痛くて痛くてどうしていいのかよくわかんないくらいだったの』って直子がいったわ。『私初めてだったし。濡れていたからするっと入ったことは入ったんだけど、とにかく痛いのよ。頭がぼおっとしちゃうくらい。彼はずっと奥の方まで入れてもうこれくらいかなと思ったところで私の脚を少し広げさせて、もっと奥まで入れちゃったの。するとね、・・・・・』

20:直子が死んでしまって。主人公がレイコに自分のこころの中を説明して・・・・。

【翻訳英文】 Page 379, Line 9
“・・・・・・・.I do think that things would have worked out the same way even if I hadn’t turned my back on her. Naoko was choosing death all along. But that’s beside the point. I can’t forgive myself. You tell me there’s nothing I can do about a natural change in feelings, but my relationship with Naoko was not the simple. If you stop and think about it, she and I were bound together at the border between life and death. It was like that for us from the start”.

【レビュアーの英文翻訳】
「・・・・・・。たとえ僕が彼女に背を向けなかったとしても、すべての物事は、今と同じように、なるようにしかならなかったと、実際のところ思います。どの道、直子は死を選んでいたのでしょう。結局、このようにしかならなかったのでしょう。ただ僕は、自分が許せないんです。貴女は、感情の自然な移ろいは誰にも何ともしようのないものなの、って言うでしょうが、僕と直子の関係は、それを超えた関係だと思っていたんです。もし、誰かが、たとえば神のような存在が、死を止め、何かを考えてくれれば、彼女と僕は、生と死の境界を越えることができたかもしれないんです。最初は、そうなるはずだったんです」

【村上原文】下巻:ページ281、7行目
「・・・・・。たぶん僕が途中で放り出さなくても結果は同じだったと思います。直子はやはり死を選んでいただろうと思います。でもそれとは関係なく、僕は自分自身に許しがたいものを感じるんです。レイコさんはそれが自然な心の動きであれば仕方ないって言うけれど、僕と直子の関係はそれほど単純なものではなかったんです。考えてみれば我々は生死の境い目で結びつきあっていたんです。」

[考察]
 夢想:仮に村上が外国の小説を版訳する役回りになったとしたら、すなわち、Jay Rubinが『Norwegian Wood』の原著者であり――――あたかも、カーヴァーの小説のように―――村上がJay Rubinの小説を日本語に翻訳する仕事を与えられたとしたら、どんな日本語翻訳版『ノルウェイの森』ができるでしょうか? わたしは思うのです、ひとつだけ確かなことは、言うまでも無いことですが現在、日本語で私たちが読んでいる村上の原作『ノルウェイの森』のワン・ランク落ちる作品を読むことになったことでしょう。地球が空間に浮かんでいる、と言う事と同じくらい、100%間違いなく。
 とはいえ、上記はこの日本語原作から英文への翻訳者Jay Rubinを貶しているわけではなく、彼は非常に丁寧な仕事をしており、物語のフレイムワークは勿論のこと、細部も丁寧に翻訳されております。ただ、その英文を翻訳してわかることは、それなりに違う表現・語順になるものだ、ということです。 これは、レビュアーの翻訳の稚拙さを棚に上げるわけではありませんが、誰が日本語に訳しても(たとえ村上氏本人でも)、ここに提示した程度の変化は避けられないと考えざるを得ない、という結論に至ったのです。
 レビュアーの日本語への翻訳で、1-20 の、ほとんどの例文で、村上の原文より長くなってしまった。レビュアーとて、「もっと短いセンテンスに!!」とレフリーに-要求されれば、ある程度短縮することは可能です。ただ、「細部の内容・雰囲気さえも違えてはなりません」との要求があれば、最終的に、村上の原作と同程度の長さにすることは不可能に感じます。これは、レビュアーの翻訳能力とは別に、英語独特の(日本語独特の、と言い換えも可能ですが)特性・・・・英語には主語が必ずあり、表現の切り詰めが利かない言語、ということが大きな要因と思います。その他、もっぱらレビュアーの性格の故なのですが、英語で記述されていることは日本語に変換しなければ誰かに誤解を生むかも、という多少神経症的な精神的要素もあります。

  最後に、ここでレビュアーが選んだ1-20の、レビュアーが忘れられない好きな文章が『ノルウェイの森』全体の、前半部と後半部に限定されて存在し、中間部では当に、ほとんど皆無であったことに少なからず驚きました。 これが、誰が書いた小説でも、そんなものなのか、村上の小説に特有の傾向なのかは不明ですが、面白い結果だと思いました。「いや、私は、この小説の中間部に大好きなストーリー・言い回しが集中してますよ!!」という方には、百人百様、ゴメンナサイと言うしかないのですが。

[使用小説]
1. Jay Rubin翻訳、Norwegian Wood (英語) ペーパーバック 、村上春樹原作、出版社: Vintage; Film Tie-In版 (2011/2/10)
2. 村上春樹、ノルウェイの森・上巻 (赤表紙)、講談社文庫
3. 村上春樹、ノルウェイの森・下巻 (緑表紙)、講談社文庫
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