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コメント: 2002年改版4刷旧カバー版●カバー:ヤケなし、多少ヨレ、多少角折れあり●小口:ヤケあり●本体:ヤケ、裏表紙に多少角折れあり
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ノラや (中公文庫) 文庫 – 1997/1/18

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商品の説明

内容紹介

【解説】
自宅の庭で野良猫が産んだ子猫の一匹にご飯をやるうちに、すっかり百閒夫婦になついてしまった。野良猫だからノラと命名。気難しい百閒先生は、ノラの可愛さにはまってしまい、寿司屋の卵焼きなど好物を与え、温かい風呂槽の上にノラのために座布団を用意するほど溺愛する。ところが、ノラが二度目のさかりを迎えた3月末。出ていったまま帰らない。一晩待っても、1週間待っても1ヶ月たっても戻らない。百閒先生は、心配で可哀想でおろおろするばかり。時には号泣し、日々泣き暮らす。遂には、折込み広告やら新聞広告まで出したが、はかばかしい情報は得られない。「ノラや、お前はもう帰って来ないのか・・・」百閒先生の涙は止まらない。

【朗読】wis
※透明感と落ち着きのある声で親しまれている女性朗読家です。

【朗読時間】 2時間6分15秒

--このテキストは、CD版に関連付けられています。

内容(「BOOK」データベースより)

ふとした縁で家で育てながら、ある日庭の繁みから消えてしまった野良猫のノラ。ついで居つきながらも病死した迷い猫のクルツ―愛猫さがしに英文広告まで作り、「ノラやお前はどこへ行ってしまったのか」と涙堰きあえず、垂死の猫に毎日来診を乞い、一喜一憂する老百〓先生の、あわれにもおかしく、情愛と機知とに満たち愉快な連作14篇。


登録情報

  • 文庫: 321ページ
  • 出版社: 中央公論新社; 改版 (1997/1/18)
  • 言語: 日本語
  • ISBN-10: 4122027845
  • ISBN-13: 978-4122027848
  • 発売日: 1997/1/18
  • 商品パッケージの寸法: 15.2 x 11 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7 45件のカスタマーレビュー
  • Amazon 売れ筋ランキング: 本 - 19,614位 (本の売れ筋ランキングを見る)
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カスタマーレビュー

トップカスタマーレビュー

形式: 文庫
猫についてのエッセイが数編収められている。
飼い猫のノラがいなくなってからの著者の落胆ぶりは読んでいて心配なほどだ。
日記の形式なので、淡々とした記述が生々しく迫ってくる。

泣きながらも八方手を尽くして必死の捜索をし、
新聞に「猫ヲ探ス」なる捜索願い(謝礼付き)も掲載する。
似たような猫の情報があれば確認に赴く。
ほんとうに必死なのだ。

老作家は体調も崩し、お医者さんに診てもらいながらの捜索生活だ。
この執心ぶりと必死すぎるありさまのそこらへんを評してか、
「ユーモア」と、この本の解説をしているのをなにかで見たことがある。

「いなくなった猫を思う飼い主の悲哀」に満ちているのはもちろんなのだが
なんということか、なぜか「おかしみ」というものも確かに漂っているのだ。
とても辛くて気の毒な様子なんだけど、
精一杯ノラに対して誠意を尽くし手を尽くしている著者の様子に読み手の私たちは救われる。
そこに「おかしみ」なんていう機微が潜む余裕ができているのかもしれない。
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形式: 文庫 Amazonで購入
家の庭に訪れた子猫が柄杓の柄にじゃれる様から始まりますが、ここからもう猫への、ノラへの愛が溢れています。百けん先生は、ノラがご飯を食べるようす、寝ている様子、しっぽの形、あくびや伸びまで、些細な様子を観察し、日々のノラとのやりとりを記していますが、その眼差しはそれはそれは温かく、おかしくて、読みながら何とも言えない優しい気分になります。

ノラがいなくなり、最初の最初のうちは朝も夕もノラを思い出して泣きくれる百けん先生の姿が可愛らしくて「ふふ」と笑ってしまう余裕がありますが、少しするともういけない。百けん先生の悲しみにこちらもとっぷり浸かってしまい、一緒になって「ノラや、ノラや」と泣き続けることに。明日は帰ってくるかしら? あと少ししたら戻ってくるかしら? そんな思いでページをくり進め、読み終わったあとも『ノラや』の世界から抜けることができずに「ノラや、ノラや」と涙が止まりませんでした。

タイトルから最後の1行まで、愛がつまっています。
胸にぎゅっと抱きしめたくなるような、とても素敵な本です。

ちなみに私は特に猫好きというわけではありません。
この本に「猫好きのための本」などという安易な枠は付けて欲しくないなあと思います。
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形式: 文庫
雑誌などの色々な猫特集では必ず挙げられ、猫好きなら一度は読むべし、と言う名著。内田百間ならではの文章が文句無しに心を揺さぶります。「合点のいかない顔で抱かれていたノラ」というくだりが大好きです。ノラはどこへいったのでせう。
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投稿者 penft 投稿日 2005/11/5
形式: 文庫
いつのまにか一緒に暮らし始めた猫(ノラ)が、ある日突然消えてしまった。
そのたったひとつの出来事が、いかに大きな悲しみを生み、今日を変えてしまうか。
何をしていても、何処にいても、些細なきっかけで思い出し、涙が出る。
その繰り返しが延々と綴られています。
そしてその悲しみを癒すために現れたようなもう一匹の猫(クル)。
「ただ一つの心遣りは、帰つてこなくなったノラと違つて、してやり度いだけの事はみんなしてやつた。クルがしたがつた事はみなさせてやつた。」
この一節を読むだけでも、作者がどんなに真剣な愛情を注いだか想像できると思います。
「ノラや」「クルや」と呼びかける作者の声が聞こえてくる一冊。
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形式: 文庫
家出した猫を待ちわびる様子がよくわかる。当時すでに70代、涙もろくなっていたのか、良く泣いている。ただ、筆者の温かい人柄が良く伝わる。多くの人が、彼を支えて、筆者の人徳を感じさせる。文体は、これまでの百鬼園随筆のようなちょっとひねくれたところがまったくなく、とてもストレートで、猫に対する愛情が伝わってくる。
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投稿者 とり トップ500レビュアー 投稿日 2012/1/29
形式: 文庫
追い払おうとした仔猫が、柄杓にじゃれついてきて、いきおいあまって自分から水がめに飛び込んだ。「お見舞いにご飯でもやれ。」それが「二人」のなれそめ。小鳥を飼っていたから、半野良として世話をしてやろうと決めた、それで名前はノラになった。
なのに、いなくなったら、ものすごく狼狽してしまう。ノラやノラやと泣いて客人をぎょっとさせる。新聞に迷い猫の広告を出す、英文広告まで出す。猫が帰って来たときに掲載する礼文まで、先回って考え・・・

「ノラは随分可愛い顔をしてゐたので、写真に撮つておいて貰はうと思つたことがある。ゐなくなるなら、写真に撮つておけばよかつたと思ふ。しかし写真なぞ無い方がよかつたとも思ふ。」(中公文庫より)

帰らない猫を待つのはかなしい。しかし、これが客を嫌って『禁客寺』をつくった老作家の言葉かと思うと微笑ましくもある。出会いは、人と人との間にだけ、あるわけではない、と思う。
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