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ネアンデルタール人は私たちと交配した 単行本 – 2015/6/27

5つ星のうち 4.3 20件のカスタマーレビュー

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商品の説明

内容紹介

◆2015年7月5日放送予定のNHKスペシャル『生命大躍進』第3集「ついに“知性”が生まれた」に著者登場!!

現生人類にもっとも近いヒト族だったが、数万年前に絶滅し、その遺伝子は絶えたと思われていたネアンデルタール人。
しかし、ひとりの科学者が数十年に及ぶ苦闘の末に、化石骨からネアンデルタール人のDNAを復元した。そして、そのDNAが現生人類の中に数%残っているという驚愕の事実を明らかにしたのだ。

本書はその男、スヴァンテ・ペーボ博士が自ら記した回想記。
ペーボは学生時代にミイラのDNA復元に挑んだのを皮切りに、古代DNAを取り出し、増幅して復元するという研究ジャンルそのものを創始したといえる。
しかしその道のりは苦難の連続だった。何万年も埋まっていたDNAには現代の微生物や人間のDNAが混入し、正確に増幅するのは非常に難しい。ペーボが精密な復元方法の確立に腐心する一方で、他の研究者たちは、次々と何万年どころか何千万年も昔の化石からDNAを取りだしたと称する、『ジュラシック・パーク』まがいの無責任な研究を華々しく発表する。

不遇の時期を耐えたペーボに訪れた転機が、ネアンデルタール人を目標としたことと、DNA増幅の新技術「次世代シーケンサー」の登場だった。「ヒトゲノム計画」を完成させ、生物学全体を革新して新たな遺伝子工学を可能にしたほどの威力を持つ次世代シーケンサーを使って、ペーボは4万年前のネアンデルタール人ゲノム解読という乾坤一擲の大レースに勝利する。
誠実な方法の研究を貫いたことが、最後には大逆転をもたらしたのだ。

そして、現生人類とネアンデルタール人のDNAの比較は、驚くべき事実をも明らかにした。日本人を含む「非アフリカ人」はすべて、数%のネアンデルタール人DNAを持つのに対して、アフリカ人は持たない。これは、5万年ほど前にアフリカを出た現生人類が中東でネアンデルタール人と交配して世界中に広まった、という説の強い証拠だ。

ネアンデルタール人と現生人類に接触はあったのか、あったのならば両者はセックスしたのか? これまで化石と遺物からは永遠にわからないと思われていた疑問に、ペーボは鮮やかに具体的な証拠をもって答えたのである。

この成果によって、いまや、彼らと現生人類を分けたものが何だったのか、彼らの遺伝子が私たちの中でどんな働きをしているのか、ということさえも、具体的に研究する道が開けつつあるのだ。

最先端の技術革新で古代の遺物を研究するギャップ、スリリングなネアンデルタール解読レースに手に汗握り、淡々としながらもときにあけすけなユーモアを発揮する著者の筆致にクスリとさせられながら、科学という営みの面白さを満喫できるポピュラー・サイエンス。

【目次】

第1章 よみがえるネアンデルタール人
1996年のある晩、わたしの研究室からの電話が鳴った。長年の努力の末、絶滅し、失われたはずのネアンデルタール人のDNAを骨から復元できたのだ

第2章 ミイラのDNAからすべてがはじまった
1981年、医学生だったわたしは昔からの憧れのエジプト学と分子生物学の合体を思いつく。ミイラのDNA抽出を実験し、当代一の学者の目に留まった

第3章 古代の遺伝子に人生を賭ける
1987年、古代ゲノム研究の道を選んだわたしの人生は転換点を迎える。「PCR法」で古代動物DNAを増幅する実験を重ね、正教授のオファーが来た

第4章 「恐竜のDNA」なんてありえない!
1990年、ドイツに移ったわたしは現代のDNA混入への対処に苦闘する。一方、学界では何千万年も前のDNA復元と称するいい加減な研究がはびこる

第5章 そうだ、ネアンデルタール人を調べよう
1993年、古代人「アイスマン」を解読したが、現代人との区別は難しかった。もっと古く、かつ、ある程度DNAが残るのは……ネアンデルタール人だ

第6章 2番目の解読で先を越される
1章で述べた「ミトコンドリアDNA」復元に続く第二のネアンデルタール人解読をめざし1997年に骨を入手したが、他の研究者に先を越されてしまう

第7章 最高の新天地
1997年、思わぬ機会を得て、マックス・プランク協会の進化人類学研究所を創立できることに。すばらしい施設を立ち上げ、私生活も大きく変わった

第8章 アフリカ発祥か、多地域進化か
1997年の論文で現生人類の出アフリカ説を採用したわたしは多地域進化論者の批判を受ける。それには答えたが、真の結論には「核DNA」調査が必要だ

第9章 立ちはだかる困難「核DNA」
1999年、1万4000年前の永久凍土のマンモスから核DNAの抽出に成功する。だが冷凍保存でないネアンデルタール核DNA復元は不可能に思えた

第10章 救世主、現れる
2000年にわたしが顧問となったDNA増幅の新技術「次世代シーケンサー」は生物学全体を変えるほど強力だ。ネアンデルタール人復元も現実味を帯びる

第11章 500万ドルを手に入れろ
2006年、わたしは2年以内のネアンデルタール・ゲノム解読を宣言した。しかし次世代シーケンサーの500万ドルもの費用を始め、次々と難題が襲う

第12章 骨が足りない!
ゲノム解読にはとにかく骨が必要だ。2006年、新たなネアンデルタール人の骨試料をもらいにザグレブに向かった。だが、不可解な力が骨の入手を阻む

第13章 忍び込んでくる「現代」との戦い
シーケンスの進歩を待つだけではダメだ。2007年はDNA精製の効率化の徹底を図った。だが必ず混入する現代のDNAを検査する方法が見つからない

第14章 ゲノムの姿を組み立てなおす
増幅したバラバラのDNAの全容を知るには、それを組み立てなおさなくてはならない。新しい方法を試すたびに難題が起こったが、少しずつ前進していく

第15章 間一髪で大舞台へ
約束の2年が近づき、発表は2009年2月に決まる。シーケンス担当を新会社に交代させ、発表6日前、間一髪でゲノム解読に必要な配列データが届いた

第16章 衝撃的な分析
わたしが2006年から集めていた凄腕科学者のチームは、交配の問題に取り組んでいた。2009年のゲノム配列の発表直前、彼らから衝撃的な報告が

第17章 交配は本当に起こっていたのか?
ゲノム解読には成功したものの、彼らと現生人類が交配したらしいという分析は、慎重に検証する必要がある。しかしライバルの存在にわたしは焦っていた

第18章 ネアンデルタール人は私たちの中に生きている
2009年5月から現代人のゲノムとの比較をはじめた。そして、25年夢見てきた結果が出た。現代人の中にネアンデルタール人のDNAは生きているのだ

第19章 そのDNAはどこで取り込まれたのか
5万年前、アフリカの外に足場を築いた現生人類は、急速に世界に拡散した。彼らはどこでネアンデルタール人のDNAを取り込み、今に伝えたのだろうか

第20章 運命を分けた遺伝子を探る
ヒトとネアンデルタール人を分けたのは何なのか。ゲノム情報は将来その答えを示すだろう。ヒト特有の変異のうち5つだけでも興味深い事実ばかりなのだ

第21章 革命的な論文を発表
2010年5月、ついに『サイエンス』に論文を発表し、彼らと現生人類の交配の事実を世に問うた。大反響があり、年間最優秀論文に。格別の喜びだった

第22章 「デニソワ人」を発見する
2009年、デニソワ洞窟の小さな骨がわたしに届いた。さして重要とも思わなかったが、一応DNAを調べると、なんと未知の絶滅した人類だったのだ

第23章 30年の苦闘は報われた
2010年、デニソワ人の核DNAも解読し、『ネイチャー』に論文を発表した。30年前の夢は夢をはるかに超える成功をもたらし、わたしは深く満足した

あとがき 古代ゲノムに隠された謎の探究は続く

解説 「ズル」をしないで大逆転した男の一代記 更科功

訳者あとがき 野中香方子

内容(「BOOK」データベースより)

著者は、古代のDNAを復元するという困難な研究に、世界にさきがけて取り組んだ。長年の試行錯誤の末に、衝撃的な新技術「次世代シーケンサー」でついに約4万年前のネアンデルタール人のDNAの増幅に成功する。そのDNAは、非アフリカ人のホモ・サピエンス―日本人を含むアフリカ「以外」の現生人類すべてに、数パーセント共有されていた!つまり、約5万年前にアフリカを出た現生人類は、中東でネアンデルタール人の遺伝子を取り込んで、世界中に広がっていったことの証拠が明らかにされたのだ。世紀の発見を成し遂げた科学者が、30年以上の苦闘のすべてを明かす。

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登録情報

  • 単行本: 365ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2015/6/27)
  • 言語: 日本語
  • ISBN-10: 416390204X
  • ISBN-13: 978-4163902043
  • 発売日: 2015/6/27
  • 商品パッケージの寸法: 19.2 x 13.4 x 2.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2 20件のカスタマーレビュー
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トップカスタマーレビュー

投稿者 トップ100レビュアー 投稿日 2015/7/22
形式: 単行本 Amazonで購入
自然科学の世界にも胡散臭さは付き纏う。
確信したのは、非営利的団体で日本語訳付のted.comの映像であった。分子古生物学者ペーボと云う人は、日本で言えばウソをつかないおじさんであった。穏やかな語り口の中に人柄の良さ、優しさが滲み出ていた。この本は、活字の小ささが気にならないくらい気持ちよく読めた本である。
内容は、ペーボの30余年に亘る研究史である。
メインは、ネアンデルタール人のDNAの復元で、それに成功した。
研究足跡は、母国スウェーデン、アメリカ、ドイツ、ロシア、クロアチア等々広範囲且つ登場人物もこの分野に於けるキラ星のような人たちである。

そして紆余曲折の末、約4万年前のネアンデルタール人のDNAの復元に成功する。
その結果は、ネアンデルタール人のDNAが非アフリカ系のホモ・サピエンスの現生人類の全てに1~4%が共有されていた。遺伝子流動があったのである。
この事は、約5万年前アフリカを出た現生人類が中東でネアンデルタール人の遺伝子を取り込んで世界中に拡がっていった事を意味する。
また、新たな人類デニソワ人という存在も明らかとなった。彼らのDNAは、アジア大陸の住民とも僅かな繋がりがあるがパプアニューギニアやブーゲンビル島の住民はその割合が高い。デニソワ人は、ネアンデルタール人や現
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形式: 単行本 Amazonで購入
本書はタイトルに見えるように、現生人類(ホ モ・サピエンス)と「ネアンデルタール人」との生物(遺伝)的関連の分子生物学的手法に基づいた「30年以上の苦闘」の研究(及び「デニソワ人」の遺伝子解析と新種としての発見)と原著者の半生を綴った自伝的エッセイと言って良い。端的に結論を言えば、現生人類(ホ モ・サピエンス)と「ネアンデルタール人」が共通の祖先から分岐した後の過去(本書の推論に依れば「10万年から5万年前」:第19章)における「交配」の事実に係わる実証研究の過程(エッセイ的記録)が本書の趣旨である。その過程には、化石から遺伝子・DNAの断片を抽出し再構成するという、原著者自身も関わったブレイクスルーとも言うべき科学的分析手法の構築への試行錯誤のプロセスも含まれており、現生人類とネアンデルタール人の関係性だけでなく、分子生物学(遺伝子解析)の解析方法の進展も描かれている。本書の帯やこのページの「商品の説明」及び本書の「訳者あとがき」(365頁)にも紹介があるが、本書の原著者であるスヴァンテ・ペーボ(Svante Paabo)博士は先日放送のNHKの特集番組に出演している。しかしながら当該番組の当日回の趣旨が(人類を含む動物たちの)“知性の獲得”であったため、番組終盤で博士自身のインタビューは僅かに(1~2分)取り上げただけで、また現生人類とネアンデルタール人の関係性に深く突っ込んだ...続きを読む ›
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形式: Kindle版 Amazonで購入
科学の解説本ではないので他の数人のレビュワーさんも感じてるように、タイトルと中身に違和感を持ってしまいました。これは自叙伝です。ブルーバックスや講談社学術文庫のように結論が整理されてるわけではないことを留意する必要があります。
文中の6割は著者の私生活についてと発見へのドラマで占められます。
その物語を愉しむのでしたら他のレビュワーさんもおっしゃるよう「小説のように」読了できるとおもいます。
ライバル研究者からの批判を割と感情的に応酬するくだりは少なくないのですがそれは著者のキャラクターなのでしょう。著者は自分がゲイだと告白しており嫉妬心が滲む文章が多いのがどうしても気になってしまいました。知的好奇心の強い多読傾向にあるかたにとってはちょっと冗長な本かもしれません。
ぼくにとっては、タイトルに惹かれ新しい知識を吸収したかったのが第一義でしたので、サイドストーリーはもう少しすっきりとしていたら読みやすかったです。科学本というより自叙伝ですね。著者の功績は評価します。
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投稿者 A Beer Drinker トップ500レビュアー 投稿日 2015/7/11
形式: 単行本
 2010年5月、とりわけ人目を惹く論文が科学誌『サイエンス』に掲載された。「ネアンデルタール・ゲノムのドラフト配列」と題されたその論文のラスト・オーサーは、スヴァンテ・ペーボ(Svante Pääbo)。マックス・プランク進化人類学研究所の部門長にして、当の論文のもととなった一大研究プロジェクトを指揮してきた人物である。本書は、さまざまなドラマに満ちた彼の研究生活を、自身が詳しく記したサイエンス・エッセイである。
 上記の論文がことさら注目を集めたのは、以下の理由による。まずひとつは、ネアンデルタール人のゲノム配列を世界に先駆けて発表したこと。ネアンデルタール人といえば、いまから2〜3万年前に絶滅した人類である。そんな人類のゲノム配列を決定するという仕事がいかに困難で、いかに意義のあることかは、あらためて説明する必要もないだろう。そしてもうひとつの理由は、ネアンデルタール人と現生人類のゲノムを比較したところ、わたしたちのDNAにネアンデルタール由来のものが1〜4パーセント含まれているのがわかったこと。つまり、わたしたちの祖先はネアンデルタール人と交配し、その結果、彼らのDNAがいまもわたしたちに受け継がれていると考えられるのである。ペーボ曰く、「ネアンデルタール人は完全に絶滅したわけではない。彼らのDNAは現代の人々の中に生きているのだ」(264頁)
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