タイトルに惹かれ、購入しました。この本はニューヨークの美術館の案内の書ではありません。ニューヨークの美術館を題材に、いかに作品を「読み解くか」を解説しています。
私は個人的に絵を全く描きませんし、幼少の頃はどうしようもなく下手で、今もそのコンプレックスを拭えないでいます。しかし、見ることは決して嫌ではなく、ニューヨークをはじめ、各国で美術館を訪れることを観光の楽しみの一つにしています。
行く先々の美術館では、小学校や中学校の美術の教科書に載っている作品が展示されているのを確認し、単に「本物を見た」と喜ぶこと以上のことは何もしてこなかったように思います。要は「どこそこの美術館へ行って、誰々の作品を見た」という実績作りというか、アリバイ作りに明け暮れていたわけです。
この本はそのような私に作品の鑑賞の仕方、見方を教えてくれました。今まで自分はいかに何も見ていなかったかを反省した次第です。この本に書かれているような分析までは難しいですが、少なくとも作品を見る視点のようなものがわかったのは大きな収穫でした。
今後はただ漫然と作品を見るのではなく、少しでも「鑑賞」できるようにしたいと思います。また、このような解説をしてくれる学芸員のお友達が欲しいと思いました。
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ニューヨーク美術案内 (光文社新書) Kindle版
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美術の町・ニューヨークで、野地秩嘉が画家・千住博と一緒に作品を読み解いていく、今までにない最高に贅沢な美術ガイド。この一冊で、美術館がたちまち楽しい場所に変わる。
- 言語日本語
- 出版社光文社
- 発売日2005/10/20
- ファイルサイズ6950 KB
商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
ゴッホ、モネ、ルノアールからデュシャン、リヒター、ロバート・ゴーバーまで、実際に作品と対話し、その読み解き方、楽しみ方を解説する。今までにない、最高に贅沢な美術ガイド。 --このテキストは、paperback_shinsho版に関連付けられています。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
千住/博
1958年東京都生まれ。1982年、東京芸術大学美術学部絵画科日本画専攻卒業。1987年、同大学院後期博士課程修了。日本画家。京都造形芸術大学副学長、同大学国際芸術研究センター所長。1995年、ヴェネチア・ビエンナーレにて東洋人として初めて絵画部門で優秀賞を受賞。2002年、第一三回MOA岡田茂吉賞大賞受賞。同年大徳寺聚光院別院襖絵を完成させる
野地/秩嘉
1957年東京都生まれ。早稲田大学商学部卒業。出版社勤務、美術プロデューサーなどを経て、現在、ノンフィクション作家。食や美術、海外文化の評論、及び人物ルポルタージュを執筆している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) --このテキストは、paperback_shinsho版に関連付けられています。
1958年東京都生まれ。1982年、東京芸術大学美術学部絵画科日本画専攻卒業。1987年、同大学院後期博士課程修了。日本画家。京都造形芸術大学副学長、同大学国際芸術研究センター所長。1995年、ヴェネチア・ビエンナーレにて東洋人として初めて絵画部門で優秀賞を受賞。2002年、第一三回MOA岡田茂吉賞大賞受賞。同年大徳寺聚光院別院襖絵を完成させる
野地/秩嘉
1957年東京都生まれ。早稲田大学商学部卒業。出版社勤務、美術プロデューサーなどを経て、現在、ノンフィクション作家。食や美術、海外文化の評論、及び人物ルポルタージュを執筆している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) --このテキストは、paperback_shinsho版に関連付けられています。
登録情報
- ASIN : B00KS3F554
- 出版社 : 光文社 (2005/10/20)
- 発売日 : 2005/10/20
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 6950 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効にされていません
- Word Wise : 有効にされていません
- 本の長さ : 158ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 111,268位Kindleストア (の売れ筋ランキングを見るKindleストア)
- - 806位光文社新書
- - 2,585位アート・建築・デザイン (Kindleストア)
- カスタマーレビュー:
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カスタマーレビュー
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ベスト500レビュアー
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ベスト1000レビュアーVINEメンバー
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いまの時代の贅沢とはモノを持つことではなく、《楽しみ方を教えてくれる人、快感を伝えてくれる人と過ごす時間》というプロローグの野地さんの言葉に深く肯く。《いい美術館も多い、チェルシーには最先端の作品を置くギャラリーがある。それにニューヨークには町のなかにもアートがあるんだ、……焼肉とホットドッグもうまいしね》という千住さんの言葉は、この本全体をあらわしています。ということで、千住さんはメトロポリタン、MoMA、フリッツを巡り、チェルシーのギャラリーも案内してくれます。
美術館は壁が大事だとか、使っている絵の具に注意とか、50cmの距離から見ると、画家が描いていた時の視点に立てるとか、目ウロコ話しが満載。特にゴッホは非常に高価な絵の具を使っていたので今も色の輝きが失われていないとか、逆にモネなどは退色が始まっているという話しには驚きました。
アメリカで心配なのは食事なんですが、その件も《昼はホットドッグです》《昼はさっさと済ませて、夜は焼肉、日本そば、イタリアンのローテーション》《ニューヨークで何千回となく外食をして、やっとたどりついた結論です。体験からの真実です》という素晴らしいアテンド。
ホットドッグは23丁目のチェルシーパパイヤ、アップタウンの83丁目のパパイヤキングがんまいそうで、なんでも甘ったるいパパイヤジュースとホットドッグ2本という組み合わせが最強とか。ギャラリーではDiaセンター、ガゴシアン、メアリー・ブーン、マシュー・マークス、メトロ・ピクチャー、バーバラ・グラッドストーンあたりをうろつくことにします。ビーコンの「Diaビーコン・オン・ハドソン」も訪ねようかな。なら、ホテルもチェルシーにして…などと夢は広がります。
美術館は壁が大事だとか、使っている絵の具に注意とか、50cmの距離から見ると、画家が描いていた時の視点に立てるとか、目ウロコ話しが満載。特にゴッホは非常に高価な絵の具を使っていたので今も色の輝きが失われていないとか、逆にモネなどは退色が始まっているという話しには驚きました。
アメリカで心配なのは食事なんですが、その件も《昼はホットドッグです》《昼はさっさと済ませて、夜は焼肉、日本そば、イタリアンのローテーション》《ニューヨークで何千回となく外食をして、やっとたどりついた結論です。体験からの真実です》という素晴らしいアテンド。
ホットドッグは23丁目のチェルシーパパイヤ、アップタウンの83丁目のパパイヤキングがんまいそうで、なんでも甘ったるいパパイヤジュースとホットドッグ2本という組み合わせが最強とか。ギャラリーではDiaセンター、ガゴシアン、メアリー・ブーン、マシュー・マークス、メトロ・ピクチャー、バーバラ・グラッドストーンあたりをうろつくことにします。ビーコンの「Diaビーコン・オン・ハドソン」も訪ねようかな。なら、ホテルもチェルシーにして…などと夢は広がります。
2012年7月11日に日本でレビュー済み
ニューヨークにある作品群の「特別さ」を語ったものではなく、「美術鑑賞」という行為自体への、ニューヨークにある作品群を使った入門書になっています。お二人の美術への思い入れがわかる、熱い内容です。途中、焼き肉やパパイヤジュースなど、お二人の「楽屋落ち」のような話も出て来るのですが、それはそれでとても興味深かったです。美術を鑑賞するということも体力勝負だなと思いました。具体的な絵の例も存分に含まれているので議論がわかりやすいです。また、これはニューヨーコのコレクションでの例ではありませんが、自身も画家である千住博さんがその昔フィレンツエでボッティチェリのヴィーナスの誕生の前に立った時、ボティチェリがこうやって腕を伸ばして、こうやって描いて、などと想像した時の興奮を語る場面は「画家とはこういうふうに観るのか」と考えが広がった気分でした。
あまりにも参考になったので、巻末にもあるように、「ヨーロッパ編」「アジア編」と続いてほしいものだと思いました。今まで美術の入門書と言えば、宮下規久朗氏の著作群が秀逸と思っていましたが、こちらもおすすめです。ニューヨークに行く予定のある方はもちろん、「美術(特にに絵画)ってどうやってとらえたら面白いんだろう?」と、常々考えてきた方におすすめです。
あまりにも参考になったので、巻末にもあるように、「ヨーロッパ編」「アジア編」と続いてほしいものだと思いました。今まで美術の入門書と言えば、宮下規久朗氏の著作群が秀逸と思っていましたが、こちらもおすすめです。ニューヨークに行く予定のある方はもちろん、「美術(特にに絵画)ってどうやってとらえたら面白いんだろう?」と、常々考えてきた方におすすめです。
ベスト1000レビュアー
ニューヨークに住む現代アーティストの千住博が紹介するニューヨーク美術館ガイド。
千住博は、ナショナルギャラリーとMOMA部分を担当し、チェルシーのギャラリーとフリック・コレクションは、美術ジャーナリストの野地秩嘉が担当している。
どちらかというと初心者向きな内容で、美術ファンには少し物足りないかも知れない。
千住博が率直に、現代アートの作品は自分にも分からないことが多い、と語っている部分は、初心者の人は安心するかも知れない。
千住博は、ナショナルギャラリーとMOMA部分を担当し、チェルシーのギャラリーとフリック・コレクションは、美術ジャーナリストの野地秩嘉が担当している。
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