有名すぎる人なので、あまり文人として意識しなかった。
しかし、夜中の2時に起きだして、部下の政策企画書を検討したり、終日口述して筆記者(副官)を眠らせなかったり、新聞を創刊して、自分の政治のプロパガンダを熱心に行ったり。
一種近代的な、庶民の世論によって自分の権力が維持されていることを意識した政治家。
軍人としてのみならず、政治家としても、文人としても一流の人だということが納得できる。
編者オブリが、彼の教育歴がしかるべき教養コースを経ていることを紹介している。
「どうしてフランスの軍隊は今日、世界で最も恐るべきものとなったか? それは士官たちが亡命してしまって、下士官がそれに取って代り、従って将軍や元帥にもなったからである。・・・朝の9時に起きて白いシャツを着るような陰謀者どもはこわくないからである。」
ちょっと特異なのは、妻のジョゼフィーヌやマリ・ルイーズに宛てた恋文とも言うべき手紙が少なからず入っていることである。ルソーの女性関係も濃密なものであった(『告白』)。現在のフランス大統領も豊かな女性遍歴をしている。こういう点は、日本社会とずいぶん違うのかも、と脇道ながら面白く読んだ。
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