このレビューは同書の内容というよりは構成に関わるものであることを最初に断っておきたい。
その上で気になった点を記しておきたい。
・脚注について
作者と出版年だけが記されている(例えばNietzsche, 1966といった具合に)が、
これではこの本を手掛かりとして、ベックの理論の原点にあたろうとしてもそれが困難である。
せめて邦訳の存在するものには、対応する書名を記すべきではなかろうか。
・訳注
同書の構成の最大の特徴は、本文脇に訳者が独自につけた注が存在することである。
個人的にこれらの注が役に立つことは少なく、むしろ訳者の自己満足にさえ感じられた。
確かに、訳者解説にあるように、この本が社会学に通じていない人を対象としていることから、こういった配慮が必要であったことは理解できる。
しかし、注は調べればすぐわかるようなことにばかり付いており、議論の理解を手助けしてくれるようなものではない。
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