この作者一家を『驚異的に幸運』として低評価をつけている人がいますが、この未曽有の災害にかこつけ、少しでも幸運にみえる者を叩こうとする憎しみに溢れていて、読んでいるこっちが辛くなりますね。そして、『私自身は津波の被害を受けませんでしたが』…って、よく読むと作者一家よりも幸運じゃないですか…この方、なんなんでしょう?
『この本に書かれていることだけが現実だとは思わないで下さい。とても大勢の人が、もっと悲惨な目に遭って、想像もできないほど辛い思いをしているのです。』
当たり前ではないでしょうか?そしてこの漫画を読む人みんな、そんなことわかっています。この漫画が出版されるまでに、多くのメディアで、幾日にも幾年にもわたって、この災害のことが語られてきました。それらに一度も触れないままこの漫画を手にとる人なんて居ません。
そして、この漫画ですらそう。かなりライトな描かれ方ですが、一つ一つが、心が凍るほどのすさまじい悲しみを乗り越えての描写であることは、読めばわかると思いますが。この低評価の方はおそらく、いま自分の悲しみに手いっぱいで、"他の方の不幸をユーモラスに受け入れる"という心の準備がまだできていないのでしょう。
主人公のご実家は宮城。骨折中の祖母を病院につれていけないまま、大震災の津波の直撃を受け、自宅は全壊認定。波に呑まれながら、辛うじて祖母を二階に連れて行った母(この状況で他の選択肢なんてありません。『二階が安全だと誤解しないでください』なんてこと、ご本人がたも百も承知でしょう。現に周りの家はほとんど流されている描写がありますし)。
バラバラの家族、9日以上も連絡がつながらない。避難所での不安。そんななか、住まいを離れたことで進む祖母の認知症。仮設住宅で家族に向かって放たれる、「あんた誰だっけねえ」の言葉。慣れない避難先で進む祖母のせん妄状態。時期をみて実家を整理にいくたび、くりかえされる祖母の「帰りたい」という言葉。家をなんとか建て直そうとするなかで判明する、母の子宮体癌、子宮全摘出。祖母が再び骨折。母の癌にリンパ節転移が見つかり、抗がん剤治療が行われる。キリキリと増していく家族内の不安のなかで進む、家の再建、作者の執筆作業。
祖母の「戻りたい」という言葉に対し、どれだけ危険か、ライフラインが整っていないかという説得を行っても、認知症の祖母は断固として譲らない。高齢者の認知症は、勝手知ったる場所を離れると急速に進むことがよく知られていますが、災害によって仮設住宅に移された高齢者たちの認知症が恐ろしく進行してしまうことも、大きな社会問題として取り上げられてきました。
若いころから働き者で、自力でご実家を建てられたお祖母さん。そんなお祖母さんだからこそ、堅実にも災害共済に入っていて、そこからの保険金でなんとか家を建て直します(※低評価の方が『借金もせずに家を建て直した』といっているのはコレ。保険に入っていたから家を再建することができた、という当たり前の権利、かつご本人の自衛に対し、ひどい言い方ですね)。
コマの端々で軽く触れられるだけですが、被災地のひどい状態、被害者の多さ、人々の疲れなどは、作品全体から読み取れます。
そんななかで、なんとか協力していこうとする、自衛隊・生き残った方々による自警団・建築会社(なんとか予算内で家をリメイクしようと頑張ってくれていた三井ホームのお二人にすごく好感を持ちました。カワイイ笑)・ボランティアの方々・ご家族。そして物資を送る全国の人々。
これらすべてを笑に変えながらも、涙だけでは収まらないような、すさまじい現実が描かれています。
これが『驚異的に幸運』?
このご一家がこれ以上どうなれば、幸運ではないと認めてもらえるんでしょう。祖母・母がどちらも亡くなって、借金を数千万背負ってなんとか同じ家を建て直せば、この漫画は高評価をつけてもらえたのでしょうか?
気づいてください、その不幸自慢からくる嫉妬がどれだけ不健全なものか。そして、その憎しみを向けるべきはこの作品ではないと。
ナガサレール イエタテール (日本語) コミック – 2013/3/6
ニコ・ニコルソン
(著)
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本の長さ152ページ
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言語日本語
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出版社太田出版
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発売日2013/3/6
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寸法21 x 14.8 x 2.5 cm
-
ISBN-10477832188X
-
ISBN-13978-4778321888
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商品の説明
出版社からのコメント
いまこそ読むべき震災マンガ。
◆16回文化庁メディア芸術祭 審査委員会推薦作品(2012年)
◆東京新聞(2014年2月9日、書評欄)、日刊SPA! (2014年3月16日、マンガ解説者・南信長氏)、NHK「あさイチ」にてヤマザキマリさんが本書を推薦(2018年10月5日放送)等、ロングランで紹介されています!
◆16回文化庁メディア芸術祭 審査委員会推薦作品(2012年)
◆東京新聞(2014年2月9日、書評欄)、日刊SPA! (2014年3月16日、マンガ解説者・南信長氏)、NHK「あさイチ」にてヤマザキマリさんが本書を推薦(2018年10月5日放送)等、ロングランで紹介されています!
著者について
宮城県亘理郡山元町出身のマンガ家/イラストレーター。
宮城県の専門学校卒業後、「東京で就職が決まった」とうそをついて上京し、2008年に『上京さん』(ソニー・マガジンズ)でデビュー。著書に『ニコ・ニコルソンの漫画道場破り』(白泉社)、『ニコニコ妖画』(講談社)、『ニコ・ニコルソンのオトナ☆漫画』(エムオン)などがある。2013年3月11日発売の『ナガサレール イエタテール』(太田出版)は、東日本大震災で津波被害を受けた実家を再建するまでを描き、16回文化庁メディア芸術祭 審査委員会推薦作品に選ばれた。2017年3月発売の新刊『婆ボケはじめ、犬を飼う』(ぶんか社)、は、再建した家に新しい家族「ヌ太郎」を迎えたニコ家を描いた、注目の描き下ろしエッセイ。
宮城県の専門学校卒業後、「東京で就職が決まった」とうそをついて上京し、2008年に『上京さん』(ソニー・マガジンズ)でデビュー。著書に『ニコ・ニコルソンの漫画道場破り』(白泉社)、『ニコニコ妖画』(講談社)、『ニコ・ニコルソンのオトナ☆漫画』(エムオン)などがある。2013年3月11日発売の『ナガサレール イエタテール』(太田出版)は、東日本大震災で津波被害を受けた実家を再建するまでを描き、16回文化庁メディア芸術祭 審査委員会推薦作品に選ばれた。2017年3月発売の新刊『婆ボケはじめ、犬を飼う』(ぶんか社)、は、再建した家に新しい家族「ヌ太郎」を迎えたニコ家を描いた、注目の描き下ろしエッセイ。
登録情報
- 出版社 : 太田出版 (2013/3/6)
- 発売日 : 2013/3/6
- 言語 : 日本語
- コミック : 152ページ
- ISBN-10 : 477832188X
- ISBN-13 : 978-4778321888
- 寸法 : 21 x 14.8 x 2.5 cm
-
Amazon 売れ筋ランキング:
- 36,272位ノンフィクション (本)
- - 162,529位コミック
- カスタマーレビュー:
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カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2018年3月11日に日本でレビュー済み
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Amazonで購入
384人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
2018年7月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
実際には筆者の家族が被災しているので、直接的な被災者の視点とは異なりますが、それでも震災被災者の方々がどのような体験をし、避難所生活から家を再建するに至るまでが描かれています。
イラストがポップなため、フラットに描かれてはいますが(作者の配慮かと思われます)ところどころに、残酷な震災の爪痕を感じます。作者のお母様がどれほど恐ろしい目にあい、命懸けで生き延びた時の不安や恐怖は計り知れません。
また、避難所生活の間に祖母の認知症が進み、お母様ご自身もガンステージIIIという大病を患っていることが発覚します。本当に大変なご苦労をなさっていると思います。しかし、そんな状況の中弱音を吐くこともなく、治療に励み、祖母の認知症介護問題と向き合い、祖母の終の住処として自宅再建に踏み切る。普通の精神力ではなかなか乗り越えられないと思います。凄いお母様です。
また、認知症のお祖母様も昔から働き者で堅実家な様子が、築何十年と建っているであろう家の保険に4000万もかけられていた事からひしひしと伝わってきます。この事を(幸運)などという言葉で酷評している人もいるようですが、幸運などでは決してなく、堅実に、家族の為に生きてこられたお祖母様の選択です。
必然です。お金が出た事がラッキー?保険金が受け取れるのは、それ相応の対価です。馬鹿げたことは言わない方がいいです。そのような思考の方々には4000万の保険料を払うという思考もないのでしょうね。
どんなに、辛い状況なのか知りませんが人の幸福を妬み始めたら、人としてなかなか終わってると思います。
女手一つで、家族の為に懸命に働いてこられたお祖母様とお母様。そんな風に強く生きてきたのであろう2人の姿が作中から伝わってきます。心から応援したいと思いました!!!
ニコ家の皆さんにはこれから沢山の幸せがありますように!!!
という思いを込めて、他の作品も購入しました。こちらの続編のような形でその後の生活が描かれている「私のお婆ちゃん」もオススメです。
こちらの作品を読んで、気になる方は是非そちらも購入してみてください!
私に出来ることはこれくらいしかありませんが、せめて印税で皆が幸せになりますように!(笑)
イラストがポップなため、フラットに描かれてはいますが(作者の配慮かと思われます)ところどころに、残酷な震災の爪痕を感じます。作者のお母様がどれほど恐ろしい目にあい、命懸けで生き延びた時の不安や恐怖は計り知れません。
また、避難所生活の間に祖母の認知症が進み、お母様ご自身もガンステージIIIという大病を患っていることが発覚します。本当に大変なご苦労をなさっていると思います。しかし、そんな状況の中弱音を吐くこともなく、治療に励み、祖母の認知症介護問題と向き合い、祖母の終の住処として自宅再建に踏み切る。普通の精神力ではなかなか乗り越えられないと思います。凄いお母様です。
また、認知症のお祖母様も昔から働き者で堅実家な様子が、築何十年と建っているであろう家の保険に4000万もかけられていた事からひしひしと伝わってきます。この事を(幸運)などという言葉で酷評している人もいるようですが、幸運などでは決してなく、堅実に、家族の為に生きてこられたお祖母様の選択です。
必然です。お金が出た事がラッキー?保険金が受け取れるのは、それ相応の対価です。馬鹿げたことは言わない方がいいです。そのような思考の方々には4000万の保険料を払うという思考もないのでしょうね。
どんなに、辛い状況なのか知りませんが人の幸福を妬み始めたら、人としてなかなか終わってると思います。
女手一つで、家族の為に懸命に働いてこられたお祖母様とお母様。そんな風に強く生きてきたのであろう2人の姿が作中から伝わってきます。心から応援したいと思いました!!!
ニコ家の皆さんにはこれから沢山の幸せがありますように!!!
という思いを込めて、他の作品も購入しました。こちらの続編のような形でその後の生活が描かれている「私のお婆ちゃん」もオススメです。
こちらの作品を読んで、気になる方は是非そちらも購入してみてください!
私に出来ることはこれくらいしかありませんが、せめて印税で皆が幸せになりますように!(笑)
2018年3月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
重いテーマがリアルかつ、絶妙にユーモラスに描かれています。震災からの復興が主題となっていますが、楽しんで読ませる構成力に著者の力を感じる、素晴らしい漫画です。
想像ですが、描かれていないところで辛いことや悲しい事もあったはずです。震災が直撃したエリアであっけらかんと語れるエピソードだけということはありえません。私も宮城に住んでいた人間ですが、津波被害のあった場所で生まれ育った人の多くが、近しい人、親しい友人や知り合いを失っています。劇中には描いていないバックグラウンドも多分にあるはずです。
作品として組み立てる上で、悲しみや寂しさだけではない、ポジティブな読後感も読者へ残すよう、自己の体験から取捨選択しアウトプットしているのではないでしょうか。そこに著者の強い人間性や魅力を感じてやみません。
ラフなようで非常に絵の上手い漫画家さんです。作品によって頭身や書き込み度合いを描き分けているようです(個人的にはあえて力の抜いた画風が好みです)。他の作品も読みたいと思いました。
想像ですが、描かれていないところで辛いことや悲しい事もあったはずです。震災が直撃したエリアであっけらかんと語れるエピソードだけということはありえません。私も宮城に住んでいた人間ですが、津波被害のあった場所で生まれ育った人の多くが、近しい人、親しい友人や知り合いを失っています。劇中には描いていないバックグラウンドも多分にあるはずです。
作品として組み立てる上で、悲しみや寂しさだけではない、ポジティブな読後感も読者へ残すよう、自己の体験から取捨選択しアウトプットしているのではないでしょうか。そこに著者の強い人間性や魅力を感じてやみません。
ラフなようで非常に絵の上手い漫画家さんです。作品によって頭身や書き込み度合いを描き分けているようです(個人的にはあえて力の抜いた画風が好みです)。他の作品も読みたいと思いました。
2018年3月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
実家が津波で壊れ、祖母の認知症が進み、母がガンになる。
そんな中で実家を再建するために頑張る話と書くと悲惨なだけの話に思えるが、
作者が軽快に語っているので、悲愴感はかなり軽減されている。
作中、母親が「自分がどんどん可哀想に思えてきて」というような発言をしている。
自分達は可哀想なだけじゃない。悲惨なこともあったけど、ポジティブに生きている。
そんなメッセージが込められていると考えているのは深読みしすぎだろうか。
私としては非常の楽しめたが、「震災で大勢の人が死んでいるのに不謹慎だ!」と思う人は一定数いるだろう。
そのため震災に関わることにユーモアを求めていない方にはこの本はお薦めできない。
そんな中で実家を再建するために頑張る話と書くと悲惨なだけの話に思えるが、
作者が軽快に語っているので、悲愴感はかなり軽減されている。
作中、母親が「自分がどんどん可哀想に思えてきて」というような発言をしている。
自分達は可哀想なだけじゃない。悲惨なこともあったけど、ポジティブに生きている。
そんなメッセージが込められていると考えているのは深読みしすぎだろうか。
私としては非常の楽しめたが、「震災で大勢の人が死んでいるのに不謹慎だ!」と思う人は一定数いるだろう。
そのため震災に関わることにユーモアを求めていない方にはこの本はお薦めできない。
2019年1月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
家族が大病かもしれない、という状況のなか、読んで勇気と元気が出てきました。
作者の家族全員のまっとうな不安と
明るい方向を目指して
その不安を破壊していくように
発動される家族の強い行動力。
ショックで痴呆が進んだ可愛いおばあちゃん
好きなもの
ケンタッキー ふかし芋
がんのお母さん
固焼きそば 豆ご飯
ニコさん
レバ刺し パン。
このような何気ない自己紹介の描写が
天才的。
怒涛のみすず学園のような漫画ですが
深い正統的な勇気を堀起こすよい漫画です。手塚治虫さんもニコニコ笑ってると思います。
この漫画が気に入ったので今3人の好きなものを真似して食べてます。
なぜかみんな好きな食べ物なのでした。
作者の家族全員のまっとうな不安と
明るい方向を目指して
その不安を破壊していくように
発動される家族の強い行動力。
ショックで痴呆が進んだ可愛いおばあちゃん
好きなもの
ケンタッキー ふかし芋
がんのお母さん
固焼きそば 豆ご飯
ニコさん
レバ刺し パン。
このような何気ない自己紹介の描写が
天才的。
怒涛のみすず学園のような漫画ですが
深い正統的な勇気を堀起こすよい漫画です。手塚治虫さんもニコニコ笑ってると思います。
この漫画が気に入ったので今3人の好きなものを真似して食べてます。
なぜかみんな好きな食べ物なのでした。
2019年12月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
備えの大切さが分かる漫画。
この方の別の漫画で紹介されていたので購入。
保険とか共済とかどうしても蔑ろにしていたけど、気を付けよう……と思いました。
被災してから家を建てるまで……被災した場合に多くの人が経験するであろうことを、当事者目線で描いている作品は貴重なように思えます。
この方の場合はお祖母様が加入していた共済が良かったからこんなに早く家を建てられて、お母様の闘病にもお金を使えたけれど、それが無かったら……
コミカルに描かれていて、あまり重い気持ちにならずに読めましたが、度重なる不幸の連続にゾッとします。
被災、癌、認知症の進行……そのどれもが日本人の身近にあるものなので、他人事とは思えず、保険を調べ始めました。私みたいな人も多いと思います。
この漫画のおかげで、今後の災害時に救われる人もいるかもしれません
この方の別の漫画で紹介されていたので購入。
保険とか共済とかどうしても蔑ろにしていたけど、気を付けよう……と思いました。
被災してから家を建てるまで……被災した場合に多くの人が経験するであろうことを、当事者目線で描いている作品は貴重なように思えます。
この方の場合はお祖母様が加入していた共済が良かったからこんなに早く家を建てられて、お母様の闘病にもお金を使えたけれど、それが無かったら……
コミカルに描かれていて、あまり重い気持ちにならずに読めましたが、度重なる不幸の連続にゾッとします。
被災、癌、認知症の進行……そのどれもが日本人の身近にあるものなので、他人事とは思えず、保険を調べ始めました。私みたいな人も多いと思います。
この漫画のおかげで、今後の災害時に救われる人もいるかもしれません