全体的に総花的でいかにもコンサルの方が記載したような内容でした。
自らが会社の中でM&Aに実際に携わってきた苦労や工夫に基づく「肉声」は感じられず、フレームワークを多用した表面的な記述が多く、正直なところ実際にM&Aを事業会社で担当している者としては期待外れの内容と言わざるを得ません。
内容も会議のファシリテーションや部下との面談のやり方など、あまりM&Aの主要なタスクと思えないようなものにも多数ページが割かれており、またバラエティに富んでいるので、それぞれの内容が薄く、実践に役立ちそうには思えませんでした。例えば、以下のような感じです。
「鉄則18:部下の目標設定と今後の取り組みについて認識をすり合わせ、将来に対する不安を軽減させる(GROWモデルを活用)」
「鉄則27:両者の考え方が異なるときは、先人の知恵を参考にしてみる」
「鉄則28:買収前に得られる対象企業の情報は、ごく一部に過ぎない」
「鉄則30」現状の戦略の振り返りをしなければ、失敗は繰り返す」
第1章のM&Aの基本鉄則のところな中々良かったのですが、他の章は、本文で触れられているM&Aのメインシナジーではなく、サブシナジー、あるいはそれ以外のちょっとしたノウハウ的なものの羅列に過ぎず、期待して読み進めたのですが、全体に残念な内容でした。
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トップコンサルタントが明かす ポストM&A成功44の鉄則 Kindle版
M&Aに関する書籍はいくつも出版されていますが、M&Aは目的が大事だとか、デューデリジェ ンス(買収監査)での見極めが大事だとか、PMI( Post Merger Integration、M&A後の統合)が肝心だといった、要は当たり前のことを説いたものが大半です。M&Aとは何かを理解するのにはいいでしょうが、 M&Aの最中、あるいはダメM&Aの当事者になった人たちには役に立ちません。
M&A後に買った会社と買われた会社をいかに融合していくかという、PMIについての書籍もありますが、統合後1年以内でやるべきタスクの整理や、実務上のポイントを示したものがほとんどです。M&Aから1年が経過すれば使える部分はあまりありません。
これに対して本書は、M&Aから3年以上が経過した、しかも思ったような成果が上げられていないケースを念頭に置き、そこからM&Aをいかに良い方向に向かわせるか、を目的とした初の実践書です。全体は、「M&Aの基本鉄則」「M&A後の組織融合の鉄則」「M&A後の人材管理の鉄則」「M&A後の経営管理の鉄則」「M&A後の戦略実行の鉄則」、「M&A後の再編の鉄則」の 6章で構成し、実際に起こりがちな典型的失敗のエピソードを出発点に、いかにM&Aを効果的なものにするかを44の鉄則にまとめました。確実に効果が出るはずです。
本書全体のテーマは“セカンドPMI”。1度目のPMIは制度や仕組みなどハード面が主眼になりがちですが、セカンドPMIは組織や人の感情に絡む統合がターゲットです。統合直後にはステークホルダー(利害関係者) が多くて検討が進めにくかった領域や、M&Aの負の遺産として残ってしまった課題を解決します。
M&A後に買った会社と買われた会社をいかに融合していくかという、PMIについての書籍もありますが、統合後1年以内でやるべきタスクの整理や、実務上のポイントを示したものがほとんどです。M&Aから1年が経過すれば使える部分はあまりありません。
これに対して本書は、M&Aから3年以上が経過した、しかも思ったような成果が上げられていないケースを念頭に置き、そこからM&Aをいかに良い方向に向かわせるか、を目的とした初の実践書です。全体は、「M&Aの基本鉄則」「M&A後の組織融合の鉄則」「M&A後の人材管理の鉄則」「M&A後の経営管理の鉄則」「M&A後の戦略実行の鉄則」、「M&A後の再編の鉄則」の 6章で構成し、実際に起こりがちな典型的失敗のエピソードを出発点に、いかにM&Aを効果的なものにするかを44の鉄則にまとめました。確実に効果が出るはずです。
本書全体のテーマは“セカンドPMI”。1度目のPMIは制度や仕組みなどハード面が主眼になりがちですが、セカンドPMIは組織や人の感情に絡む統合がターゲットです。統合直後にはステークホルダー(利害関係者) が多くて検討が進めにくかった領域や、M&Aの負の遺産として残ってしまった課題を解決します。
- 言語日本語
- 出版社日経BP
- 発売日2018/4/12
- ファイルサイズ8395 KB
登録情報
- ASIN : B07C3JCN1Q
- 出版社 : 日経BP (2018/4/12)
- 発売日 : 2018/4/12
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 8395 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効にされていません
- Word Wise : 有効にされていません
- 本の長さ : 282ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 175,164位Kindleストア (の売れ筋ランキングを見るKindleストア)
- - 4,357位実践経営・リーダーシップ (Kindleストア)
- カスタマーレビュー:
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2019年9月8日に日本でレビュー済み
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Amazonで購入
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2018年6月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
基礎的なのでおススメです。サクサク読めました。セカンドPMIについてあまり触れられていない気もしました。
2018年4月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
今、自分が職場で抱えている問題がありタイトルに惹かれて、購入しました。
普段M&Aには関わりはありませんが、思いの外、どの会社にもあるような話が書かれており、終始フンフンと思いながら読めました。使えそうな考え方がたくさんあったので、自分の思考を先ずは、変えて、職場で試してみようと思います。
M&Aというと難しく考えがちだと思いますが、会議のあり方や押し付けや命令ではなく自らが決定し行動する、決定権を相手に持たせるためのこちらからの働きかけが重要だと思いましたし、心理戦でもあるなと思いました。大変、参考になりました。
一点要望があるとしたら、業界が違う為、時々出てくる、専門用語が分からないところがあり、解説か業界的には、当たり前の専門用語なのでしょうが、最後に単語集みたいな物が欲しかったです。
この著者の次の本に期待してます。
普段M&Aには関わりはありませんが、思いの外、どの会社にもあるような話が書かれており、終始フンフンと思いながら読めました。使えそうな考え方がたくさんあったので、自分の思考を先ずは、変えて、職場で試してみようと思います。
M&Aというと難しく考えがちだと思いますが、会議のあり方や押し付けや命令ではなく自らが決定し行動する、決定権を相手に持たせるためのこちらからの働きかけが重要だと思いましたし、心理戦でもあるなと思いました。大変、参考になりました。
一点要望があるとしたら、業界が違う為、時々出てくる、専門用語が分からないところがあり、解説か業界的には、当たり前の専門用語なのでしょうが、最後に単語集みたいな物が欲しかったです。
この著者の次の本に期待してます。
2018年4月12日に日本でレビュー済み
M&Aに関わる仕事をしており、この領域の本をこれまで何冊も読んでいる。
PMIにおいてやるべきこと(ToDo)を並べた本が多かった中で、本書はそれらToDoを実施していく上でよく躓く場面において、「どのように切り抜けていけばよいか」を、現場ですぐ使える技ともに書かれており、非常に実践的で参考にできる。
また、子会社との関係によって直面する問題は異なるが、解決の技が企業のパターン別に書かれていることが多い点が、有用である。
M&Aの戦略から組織・人の融合まで、あらゆるフェーズについて書かれているため、M&A担当者だけでなく、人事や財務の人にも役に立つ一冊ではないかと思う。
PMIにおいてやるべきこと(ToDo)を並べた本が多かった中で、本書はそれらToDoを実施していく上でよく躓く場面において、「どのように切り抜けていけばよいか」を、現場ですぐ使える技ともに書かれており、非常に実践的で参考にできる。
また、子会社との関係によって直面する問題は異なるが、解決の技が企業のパターン別に書かれていることが多い点が、有用である。
M&Aの戦略から組織・人の融合まで、あらゆるフェーズについて書かれているため、M&A担当者だけでなく、人事や財務の人にも役に立つ一冊ではないかと思う。
2018年5月14日に日本でレビュー済み
M&Aとは関係ない業界で働いていますが、一般的な会社経営でも役立つ知識が多く、興味深く読みました。
普通の会社でも、部署同士が統廃合したり、部署の垣根を越えて新商品を開発したりする時などに応用できる鉄則が多いです。
会社ってもともと「出自が異なる者同士」の集まりなので、個人間・部署間の文化や価値観の衝突は当然あって。それをどう解消していくか?という問題に役立ちそうでした。
44の鉄則はまさに会社経営のエッセンスが凝縮されていて、経営者はもちろん、一般社員が読んでも参考になることばかりです。
個人的には社内会議に臨む姿勢が変わりそう、と思いました。
自分がその場で、どういう立場に立って何を目指して何をすべきかなのか、頭の中を整理して見直すきっかけになりました。
一点、この本では「敢えて具体的事例には触れず、鉄則や考え方、フレームワークを紹介した」ということですが、欲を言えばやっぱりもっと具体的事例も知りたかったです。
M&Aに関わりない業界で働いていると、M&Aに関する基本的なことや、何がよくある事例で、何が珍しい事例なのかなど、そのあたりの知識がないので。
「で、この鉄則って実際どんな会社でどんな風に役立ったんだろう?」というのが毎回気にはなりました。
また、著者自身がこれまでどんな仕事・経験をしてきたのかもあまり書かれていないので、そこももっと深く知りたかったです。次作に期待しています。
普通の会社でも、部署同士が統廃合したり、部署の垣根を越えて新商品を開発したりする時などに応用できる鉄則が多いです。
会社ってもともと「出自が異なる者同士」の集まりなので、個人間・部署間の文化や価値観の衝突は当然あって。それをどう解消していくか?という問題に役立ちそうでした。
44の鉄則はまさに会社経営のエッセンスが凝縮されていて、経営者はもちろん、一般社員が読んでも参考になることばかりです。
個人的には社内会議に臨む姿勢が変わりそう、と思いました。
自分がその場で、どういう立場に立って何を目指して何をすべきかなのか、頭の中を整理して見直すきっかけになりました。
一点、この本では「敢えて具体的事例には触れず、鉄則や考え方、フレームワークを紹介した」ということですが、欲を言えばやっぱりもっと具体的事例も知りたかったです。
M&Aに関わりない業界で働いていると、M&Aに関する基本的なことや、何がよくある事例で、何が珍しい事例なのかなど、そのあたりの知識がないので。
「で、この鉄則って実際どんな会社でどんな風に役立ったんだろう?」というのが毎回気にはなりました。
また、著者自身がこれまでどんな仕事・経験をしてきたのかもあまり書かれていないので、そこももっと深く知りたかったです。次作に期待しています。
2018年5月3日に日本でレビュー済み
これまでいくつかの海外の企業買収に携わり、この春から子会社管理の担当になった矢先にこの本を見かけ、手に取りました。
いくつかPMIの本は読んだものの、手続き的なものや某有名企業の事例を並べたもので中々実務で使えるものがなく悩んでいました。
本書にある「よくある失敗」には「そうそう」と共感できるものが多く、フレームワークや手順などが具体例とともに書かれているため、すぐに使えそうなものも多くありました。
特に、第二章「M&A後の組織融合の鉄則」に出てくるファシリテーションやダイアログの考え方・方法論については非常に参考になりました。
在庫適正化や工場再編、物流など、ややメーカー寄りになっている部分もありますが、考え方は他の分野にも応用可能と感じました。
(他の方が書かれているように、一部専門用語があるため、用語集などがあるとより理解が進むと思います)
ただ、本書では海外のM&Aには触れられていなかったため、今後海外編の出版への期待も込めて、星4つとさせて頂きました。
いくつかPMIの本は読んだものの、手続き的なものや某有名企業の事例を並べたもので中々実務で使えるものがなく悩んでいました。
本書にある「よくある失敗」には「そうそう」と共感できるものが多く、フレームワークや手順などが具体例とともに書かれているため、すぐに使えそうなものも多くありました。
特に、第二章「M&A後の組織融合の鉄則」に出てくるファシリテーションやダイアログの考え方・方法論については非常に参考になりました。
在庫適正化や工場再編、物流など、ややメーカー寄りになっている部分もありますが、考え方は他の分野にも応用可能と感じました。
(他の方が書かれているように、一部専門用語があるため、用語集などがあるとより理解が進むと思います)
ただ、本書では海外のM&Aには触れられていなかったため、今後海外編の出版への期待も込めて、星4つとさせて頂きました。