"編集長の発想は単純明快。私がごく一般の市民であるからこそ、同じ一般市民の、つまり戦争に巻き込まれてしまったチェチェンの村や街の人びとの体験をもっともよく理解できよう、というわけだ。"2004年に紹介され2年後に著者が暗殺された本書からは、報道について。深く考えさせてくれる。
個人的には世界史を学び直す中で、そう言えば比較的安全を取り戻し、今は日本からも普通に訪れる事が出来るとされるチェチェンで10年ほど前に【起きた事】について再度。【お隣の国でウイグル自治区で今起きている事も含めて( https://this.kiji.is/407098240993477729 )】一度考えてみたい。
そう思ったことから本書を手にとったわけですが。ややジャーナリストとしては偏りが感じられたものの、戦争においては常に【当事者同士ではなく】間に挟まれる老人や女性、そして子供たちといった【弱い立場に置かれる人たち】が最も絶望的な状況に置かれることを、自身の危険を顧みずに丁寧な【現地インタビュー】で写真と共に紹介していて心をうたれました。(最もロシア国内では"恥さらし"等々、散々に非難されたらしいのですが。。)
第一次、第二次チェチェン戦争共に、ロシア国内の政治基盤を固める為の【国内支持へのパフォーマンス】として意図的に行われた。そんな考察もあるようですが。真実はさておき、歴史上で繰り返される大国の小国や少数民族に対する横暴、残酷さを考えさせられる一冊。
チェチェン戦争について思い出したい誰か、ジャーナリズムについて、マスメディアの役割について考えたい誰かにオススメ。
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