この物語の情景を頭の中に浮かび上がらせるのに、少々時間がかかった。
実のところ、像を結べるようになったのは半分以上がすぎてからだ。
それまでが
出てくる少年の幻想混じりの視点、誘拐された少女の生き抜くための努力、捜査官の私的な事情と捜査の進展……概ね三者が入り交じり、話は進められていく。
そこが中々に時間がかかる。
与えられる情報に、なんだか古めかしいような話に思え、こういうことだろうか?と推理をしつつも、読み進めていくのが少々面倒になってくる。
だが、これがあるときからガラッと変わる。
実は二部構成のこの話。二部からがそれまでの鬱憤を晴らすかのように面白い。
後半は海外の犯罪ドラマのようなサスペンス。
様々の置かれた状況、真実がわかってきて、前半に置かれていたピースが見事につなぎ合わされていく。
これか!と、ごく普通に見えたものが実は重要であったことがわかる。
ここから、イメージの画像もしっかりと画を結んだ。
北欧系のサスペンスドラマ。冷え冷えとした風景に、暗い色をした制服を着た警官達。深い緑。イメージがはかどった。
捜査官の画も、職務に忠実に携わり、そして家庭と悩みを持つ女性……。
ラストは、ある意味あっさりとしていた。
だが、面白かった。
ただ、その面白さがわかるまで、少し時間がかかる。スロースターターなところが、損をしているように思えた
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チェス盤の少女 (角川文庫) 文庫 – 2020/7/16
- Kindle版 (電子書籍)
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チェスの天才少女vs.姿の見えない誘拐犯
チェスの少年少女全英大会に出場するためにやってきたイリサは、とつぜん何者かに拉致される。
真っ暗な地下室で目を覚ましたイリサは、部屋の床をチェス盤に見立て、現状を把握しようとする。
なぜ、自分が誘拐されたのか? 犯人の目的とは?
ときどき訪れる少年イライジャの言動になやまされながらも、イリサは脱出の方法を必死で考える。
いっぽう、イリサを拉致したのが連続少女誘拐犯とわかり、外では必死の捜査が始まっていた。
完璧な構成、魅力的な少年少女のキャラクター。新しい才能の誕生だ。(デイリー・メール紙)
「今年読んだミステリでNo.1!」(原書読者)
「ダークで美しい」(原書読者)
「息が止まるようなどんでん返しに、ぞくぞくする」(PA通信)
チェスの少年少女全英大会に出場するためにやってきたイリサは、とつぜん何者かに拉致される。
真っ暗な地下室で目を覚ましたイリサは、部屋の床をチェス盤に見立て、現状を把握しようとする。
なぜ、自分が誘拐されたのか? 犯人の目的とは?
ときどき訪れる少年イライジャの言動になやまされながらも、イリサは脱出の方法を必死で考える。
いっぽう、イリサを拉致したのが連続少女誘拐犯とわかり、外では必死の捜査が始まっていた。
完璧な構成、魅力的な少年少女のキャラクター。新しい才能の誕生だ。(デイリー・メール紙)
「今年読んだミステリでNo.1!」(原書読者)
「ダークで美しい」(原書読者)
「息が止まるようなどんでん返しに、ぞくぞくする」(PA通信)
- 本の長さ512ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日2020/7/16
- 寸法10.6 x 2 x 14.9 cm
- ISBN-104041090814
- ISBN-13978-4041090817
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
チェス大会の会場で誘拐された13歳のイリサは、気づくと真っ暗な地下室で鎖につながれていた。床をチェス盤に見立て、犯人に対抗しようとするイリサの前に、イライジャという少年が現れる。そばの森でいつも遊んでいて、以前もこの部屋で別の少女に会ったという。やがて現れた粗暴な犯人は、イリサにメッセージを読ませ、YouTubeで公開するが。イリサ、イライジャ、捜査主任3人の視点から事件が描かれる、ダークミステリ。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ロイド,サム
イギリスのハンプシャー州出身。現在は妻と3人の幼い息子たちとともに、サリー州に住む。『チェス盤の少女』がデビュー作(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
イギリスのハンプシャー州出身。現在は妻と3人の幼い息子たちとともに、サリー州に住む。『チェス盤の少女』がデビュー作(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
5つ星のうち3.7
星5つ中の3.7
32 件のグローバル評価
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トップレビュー
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ベスト50レビュアーVINEメンバー
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
2020年8月7日に日本でレビュー済み
読み始めはまるで児童文学を読んでいるよう。
この本の冒頭はほぼ少女もしくは少年の目線で語られるから余計かもしれないが
そう難しい文体ではないので読み進めるのは楽かと。
内容は、チェスの大会から誘拐される少女イリサ、
誘拐され監禁されているイリサの元へなぜか訪れる少年イライジャ、
そして女性捜査主任3人の視点から事件が描かれる、ダークミステリ。
この物語の肝はやはり誘拐される少女イリサのその知性の高さと
生き残ろうとする姿勢だろう。非常に凛としていて子供ながらにかっこいい。
実際にあるんじゃないかと、そんな気にさせるため
読んでいて怖かった... w
また、映像化しやすそうなので、そのうち映画化されたりしないかな?
この本の冒頭はほぼ少女もしくは少年の目線で語られるから余計かもしれないが
そう難しい文体ではないので読み進めるのは楽かと。
内容は、チェスの大会から誘拐される少女イリサ、
誘拐され監禁されているイリサの元へなぜか訪れる少年イライジャ、
そして女性捜査主任3人の視点から事件が描かれる、ダークミステリ。
この物語の肝はやはり誘拐される少女イリサのその知性の高さと
生き残ろうとする姿勢だろう。非常に凛としていて子供ながらにかっこいい。
実際にあるんじゃないかと、そんな気にさせるため
読んでいて怖かった... w
また、映像化しやすそうなので、そのうち映画化されたりしないかな?
ベスト500レビュアーVINEメンバー
Sam Lloydの『The Memory Wood』(2020年)の翻訳。
著者はこれがデビュー作という。
少女の連続誘拐事件を扱ったサイコスリラーだ。少女と犯人の心理的な戦いが、暗く気味悪く描かれており、読んでいるこちらも異様な世界観にとらわれてしまう。
誘拐ものとして、かなり衝撃的なトリックが仕掛けられており、その点はおもしろかった。
しかし、作品としてはいろいろな意味で中途半端だ。チェスという要素、YouTubeの利用、原題にもある「記憶の森」というもののもつ意味など、どれも上手く使いきれていない。もう少し工夫すれば、もっと優れた作品になったのではないか。
次作以降に期待したい。
訳文は端正で読みやすい。
著者はこれがデビュー作という。
少女の連続誘拐事件を扱ったサイコスリラーだ。少女と犯人の心理的な戦いが、暗く気味悪く描かれており、読んでいるこちらも異様な世界観にとらわれてしまう。
誘拐ものとして、かなり衝撃的なトリックが仕掛けられており、その点はおもしろかった。
しかし、作品としてはいろいろな意味で中途半端だ。チェスという要素、YouTubeの利用、原題にもある「記憶の森」というもののもつ意味など、どれも上手く使いきれていない。もう少し工夫すれば、もっと優れた作品になったのではないか。
次作以降に期待したい。
訳文は端正で読みやすい。
2020年11月9日に日本でレビュー済み
著者名を見かけたことがあってお借りしましたが、パズルのサムロイド(1841 - 1911)とは別人です。
意外な合致としてパズル的な叙述トリックを多用したミステリーですが暴力的な作品で、何より児童虐待と後遺症の描写がかなりきついので十分精神に余裕がある時に読むことをお勧めします。
ホラーとしての第一章とミステリーとしての第二章で構成されています。
一章後半へ向けて叙述トリックがどんどん増えていくので中だるみしないのですが、その分第二章のご都合的な収束が言い知れぬ不安を残します。
意外な合致としてパズル的な叙述トリックを多用したミステリーですが暴力的な作品で、何より児童虐待と後遺症の描写がかなりきついので十分精神に余裕がある時に読むことをお勧めします。
ホラーとしての第一章とミステリーとしての第二章で構成されています。
一章後半へ向けて叙述トリックがどんどん増えていくので中だるみしないのですが、その分第二章のご都合的な収束が言い知れぬ不安を残します。
ベスト50レビュアーVINEメンバー
粗筋だけ読むと、『その女アレックス』に近い感じもするのですが、まったくの別物です。
誘拐されてしまった少女の視点、事件を担当することになった警視の視点、そして謎の少年の視点の3つで物語が展開していきます。
出だしは戸惑います。肝心の少女ではなく、謎の少年の物語から小説がスタートするので、最初の20ページは「なんなの、これ?」状態ですが、読みすすめれば、少年の物語も重要だと分かってくる仕掛けになっています。
監禁事件を描いた小説なので、胸クソが悪くて、痛ましい物語なのですが、地元警察の行動が素早くて、的確で、とても頼もしいです。信頼できる、こうであってほしい理想の警官像を描いています。イライラ感はゼロです。
監禁されてしまう少女イリサは、母国(英国)ボーンマスの少年少女チェス大会に出場していて、母親が目を離したすきに駐車場で誘拐されてしまいます。幼く見えるけど、頭脳明晰で、チェスの才能に秀でた「天才少女」という設定です。知らない部屋に監禁された際に、その部屋に対して、頭のなかで「チェス盤」を敷いて、空間を把握しようとします。
イリサはビジュアルで思考して、警視はロジックで推理して、謎の少年イライジャは、とある事情で現実と空想の境目にいる。そんな感じのミステリーサスペンスです。
訳者あとがきにもありますし、本文中にも出てきますが、『ヘンゼルとグレーテル』がモチーフです。ゆえに、少女と少年が『イリサとイライジャ』で似た名前になっている。そして犯人はイリサに「食事が欲しければ働け」と命じてくる。
チェス盤とグリム童話。そして少女イリサのかしこさ。
500ページ以上ある長編小説ですが、いざ物語が本格的に動き始めると、ページをめくる手が止まらなくなります。
(ところどころ実在の映画を引用するのですが、本来であれば小説として文章で描写すべき人物像を引用で片付けてしまうときがあります。少女イリサのチェスの師匠を『ジュラシック・パーク』のイアン・マルコム博士のような人という表現で片付けてしまう。「ああ、ああいう感じの人なのね」と分かればいいですが、当該映画を見たことがない人もいるわけで、小説の描写としては安易でしょう)(映画の引用で片付けてしまう癖が、物語の展開全体にも波及していて、この小説のストーリーは2017年5月日本公開のあの映画のパクリでは? となってしまいます)(『ヘンゼルとグレーテル』というモチーフ自体をその映画監督が過去作で用いていますし)
事件そのものに対する嫌悪はあって当然ですし、絶望的な状況がずっとつづくのですが、後味は悪くありません。
誘拐されてしまった少女の視点、事件を担当することになった警視の視点、そして謎の少年の視点の3つで物語が展開していきます。
出だしは戸惑います。肝心の少女ではなく、謎の少年の物語から小説がスタートするので、最初の20ページは「なんなの、これ?」状態ですが、読みすすめれば、少年の物語も重要だと分かってくる仕掛けになっています。
監禁事件を描いた小説なので、胸クソが悪くて、痛ましい物語なのですが、地元警察の行動が素早くて、的確で、とても頼もしいです。信頼できる、こうであってほしい理想の警官像を描いています。イライラ感はゼロです。
監禁されてしまう少女イリサは、母国(英国)ボーンマスの少年少女チェス大会に出場していて、母親が目を離したすきに駐車場で誘拐されてしまいます。幼く見えるけど、頭脳明晰で、チェスの才能に秀でた「天才少女」という設定です。知らない部屋に監禁された際に、その部屋に対して、頭のなかで「チェス盤」を敷いて、空間を把握しようとします。
イリサはビジュアルで思考して、警視はロジックで推理して、謎の少年イライジャは、とある事情で現実と空想の境目にいる。そんな感じのミステリーサスペンスです。
訳者あとがきにもありますし、本文中にも出てきますが、『ヘンゼルとグレーテル』がモチーフです。ゆえに、少女と少年が『イリサとイライジャ』で似た名前になっている。そして犯人はイリサに「食事が欲しければ働け」と命じてくる。
チェス盤とグリム童話。そして少女イリサのかしこさ。
500ページ以上ある長編小説ですが、いざ物語が本格的に動き始めると、ページをめくる手が止まらなくなります。
(ところどころ実在の映画を引用するのですが、本来であれば小説として文章で描写すべき人物像を引用で片付けてしまうときがあります。少女イリサのチェスの師匠を『ジュラシック・パーク』のイアン・マルコム博士のような人という表現で片付けてしまう。「ああ、ああいう感じの人なのね」と分かればいいですが、当該映画を見たことがない人もいるわけで、小説の描写としては安易でしょう)(映画の引用で片付けてしまう癖が、物語の展開全体にも波及していて、この小説のストーリーは2017年5月日本公開のあの映画のパクリでは? となってしまいます)(『ヘンゼルとグレーテル』というモチーフ自体をその映画監督が過去作で用いていますし)
事件そのものに対する嫌悪はあって当然ですし、絶望的な状況がずっとつづくのですが、後味は悪くありません。








