やや太目な女の子がダイエットを目指す・・・!とこれだけだと、実にありがちなンだけど、この作品は、結構「ふつーのダイエットをテーマとした漫画」とはテイストが違う。
そこが面白いし、際立っている。
まず、「やや太目」に対して、主人公がコンプレックスを感じてウジウジするシーンがない。
「こりゃヤバい・・・」と絶句するシーンはあっても、それで人目を避けたり、イジけたりはしない。
絶対ダイエットしなきゃ!と決心するだけ(決心するだけ・・・な展開が笑えたりするンだが)。
主人公が、痩せてる友人たちに比べて「わずかに太目に描かれている」という、その画力が見事。
かと言って、本当にデブに描かれているでも、わずかに丸顔に描くことで太目を表現するでもなく(画力のない絵師が良くやるよね)、確かにやや「わがままボディ」っぽく描けている。
健康的で、女の子感満載なンだけど、でも、ちょっとだけ太い。その線が上手い。
このテの漫画で定番な、巨乳の登場人物と貧乳の登場人物が入り混じってて、そのコンプレックスがひとつのネタ・・・というのが無い。
全員巨乳(笑)。
憧れの彼氏らしい彼氏が出て来ないのも特徴。
「誰々君に太っているのを見られたくない/綺麗に痩せて、誰々君のハートを射止めたい」が出発点ではない。
単純に「ああ、ちょっとこの体重は・・・」が出発点。
ここらへんが、「コンプレックスを抱いてウジウジしない」の原点かも知れない。
ダイエットというありがちな切り口だけど、テイストが新しくて、一気に読めちゃう。
それぞれのキャラの特徴づけも上手く、全員違った魅力を持っているのも楽しい。
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