羊男は「踊るんだよ。音楽の続く限り」と主人公の「僕」に告げた。
そして、「僕」は色々な場所で、様々な人々と出会うことになった。ある者は失われ、ある者は「僕」の一部のような存在になった。
1988年に刊行された『ダンス・ダンス・ダンス』は、「『風の歌を聴け(1979年)』、『1973年のピンボール(1980年)』、『羊をめぐる冒険(1982年)』の延長線上の作品で、かつ『羊をめぐる冒険』の続編である。羊男のことをもう一度書きたかった。羊男は自分にとって何だったのか、その存在を明確化したかった。」と村上春樹氏は全集に付けられた小冊子で述べています。
確かに、北海道、東京、ハワイ、箱根と舞台は移っていきますが、物語の中心にあるのは札幌の「ドルフィンホテル(いるかホテル)」であり、そして、そのホテルの暗部に住みつく羊男の影が物語全体を覆っているような気がします。
村上氏の小説は、優れて映像的であり、登場人物の耳に聴こえる音楽についても具体的にミュージシャンや曲名が記されているので、読んでいるうちに映画を観ているような感覚に陥ります。
この『ダンス・ダンス・ダンス』は、台詞の多い映画という印象。
登場人物(特に同級生で今は俳優業の五反田君)や「僕」の語りや独白(想い)は、タップリと書かれています。
村上氏は、大ベストセラーを記録した『ノルウェイの森(1987年)』や、それ以前の作品に対し、賞賛ばかりでなく、やっかみも交じった辛辣な批評も受けたと思います。
それらに対し、「他人が何と言おうと、私はこう考える。こういう生き方を貫く」と主人公の「僕」の姿を借りて、村上氏が宣言しているように感じられました。ちなみに、この上下二巻の長編を村上氏は「スラスラと書けた」と述べています。
ラストはほろ苦いのか、村上作品にしては珍しく明快なハッピーエンドが待っているのか、「僕」と共に踊りながら物語を旅するのも良いと思います。
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著者について
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1949(昭和24)年、京都府生れ。早稲田大学文学部卒業。
1979年、『風の歌を聴け』でデビュー、群像新人文学賞受賞。主著に『羊をめぐる冒険』(野間文芸新人賞)、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』(谷崎潤一郎賞受賞)、『ねじまき鳥クロニクル』(読売文学賞)、『ノルウェイの森』、『アンダーグラウンド』、『スプートニクの恋人』、『神の子どもたちはみな踊る』、『海辺のカフカ』、『アフターダーク』など。『レイモンド・カーヴァー全集』、『心臓を貫かれて』、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』、『ロング・グッドバイ』など訳書も多数。
カスタマーレビュー
星5つ中4.3つ
5つのうち4.3つ
14グローバルレーティング
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上位レビュー、対象国: 日本
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- 2025年4月12日に日本でレビュー済み
- 2019年6月29日に日本でレビュー済みAmazonで購入本屋には並んでいないこともある村上作品を、新本と全く変わらないきれいな装丁で、上下巻そろって入手できたので、とてもうれしく一気に読んでしまった。
- 2013年11月18日に日本でレビュー済みAmazonで購入きれいですが、古いせいか紙焼けが全体に進んでいたのが気になりましたが、読み始めたら気にならなくなりました。





