2016年の今更これを読みました。
遅く読んだからそこ感じたことは、二つある。一つはソロスがサププライムローン危機の展開を見事に言い当てていたことに驚いた。金利が上がりローンが払えず、家を没収される人が増え、担保の家が競売かけられる。そして、没収された物件の近くの物件も担保としての価値が無くなっていく。担保がローンを下回ると持ち主が逃げ出すことが多く、結局競売にかけられる。競売の連鎖反応が起こるのだ。そうして危機がすごい速度で広がっていくのだ。だから競売を防ぐように、家を手放さないようにする政策の重要性を説いている。しかし、現実はそうならなかった。貧困層は家を追い出され、競売の嵐になったのだ。
もう一つは、これを機に、銀行が連鎖的に破綻する可能性も当然予想しており、その後当局が救済をするだろうことも予想している。事実7000億ドルの救済が行われた。予想と違うのは、ソロス氏は救済を機に当局の金融機関への監視が強まるだろうとしていた。しかし現実は違った。7000億ドルの救済に条件は無く、使途の報告義務もなかったのである!!!それが企業買収や多額のボーナスに使われていたのだから面白い。税金を投入しているのに、条件がないとは驚きである。
この二つの事実から貧困層への救済がなされない一方、危機を起こした張本人である金融機関への保護は厚い。これは当然モラルハザードを促す。
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