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ソフトウェアプロダクトラインエンジニアリング―ソフトウェア製品系列開発の基礎と概念から技法まで 単行本 – 2009/1/1

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商品の説明

著者からのコメント

[訳者からのコメント]
本書はソフトウェア製品系列開発のライフサイクルプロセスを体系的に詳説したはじめての本であり、それを日本語読者にお届けする手伝いができることを、とても嬉しく思います。
システム開発は非常に刺激的で、やりがいのある仕事です。自分の手がけたシステムが稼働し、利用者によって使われている光景を見るのはとても嬉しいものです。その一方、市場競争で生き残っていくためには、日々新しい機能・品質の開発を続けていかなければなりません。
訳者らが仕事で携わる開発の現場は、システムをシリーズ開発する場合が非常に多く、単一のシステムで動くソフトウェアをいかにうまく作るかという視点に加えて、複数のシステムに備えるべきサービスをいかに効率的にかつ効果的に作り込むかという点に重点が置かれます。また、これら作り込まれた機能と品質をいかにそのシステム群に展開していくかということも、開発管理上および組織戦略上、不可欠の要素です。
もう何年も前から提唱されているソフトウェア再利用は、組織に品質、費用、開発期間(いわゆるQCD:Quality, Cost, and Delivery)の向上をもたらすことができます。開発の現場では(特に組み込みシステム開発では)、再利用という名の流用開発は日常的に行われています。しかし、再利用の持つ可能性が活用されているとは言い難い場合が多く、QかCかDのどれか1つを追い求めるので精一杯というのが現状です。
再利用を事前に意識した、いわゆる部品化の試みが多くなされてきていますが、大きな成功を収めた例はきわめて稀です。これらの理由は、再利用する側と、再利用資産を用意する側が、技術的にも組織的にもうまく協調していないからです。また、ソフトウェアというものがどのようにでも変更可能であるために、再利用に際して無統制の改変が行われ、それがかえって開発の効率やシステムの品質を落としてしまっています。これらの課題が解消すれば再利用のQCD向上はフルに発揮されますが、そのためにはその全体プロセスの深い理解と周到な計画、そして注意深い実施が、適切な技法に加えて必要になります。これがソフトウェア製品系列開発の根幹です。本書はそれを網羅的に解説し、研究にも実践にも役立てることのできる参考文献として仕上げられています。
ソフトウェアの開発において、技術が成熟していない部分では労働集約的な側面が強まり、担当者の疲弊とソフトウェア品質の低下が発生します。このような状態が何年か続くと、組織内部の技術は空洞化し、サービス需要の変化に対応していくことができず、さらに労働集約的要素が大きくなるという悪循環におちいります。そうなってしまっては、ソフトウェア開発、そしてそれを利用する製品およびサービスを提供する事業からの撤退を余儀なくされることも、ありえない話ではありません。
技術は創り、または取り入れ、維持し、育てていくものです。技術を組織内で創り出すことが難しかったとしても、外から取り入れることによって、利用することができます。厳しい納期や不十分な予算のために、技術や管理の仕組みうまく推進する人(アーキテクトと呼ばれることがあります)が自身の技術を文書化する余裕を持てなかったとしても、書籍による知識共有を基にして、組織内への展開を始めることができます。
本書は、ソフトウェア製品系列開発の実践的知見を、技術面は元より組織面にいたるまで基礎から積み上げ、具体例をいくつも含めて提供しています。短い表現に多くの内容が込められているため、確実に理解に至るまでには何度か読み返す必要があるかもしれませんが、今後のソフトウェアの効率的効果的な開発方法の確立と、それを行う組織での役割分担を適切な方向に促進していくために、必ずや役立つ文献となるでしょう。
最後になりましたが、翻訳者らが出会ったEEBOF(Embedded Engineers Birds Of a Feather)に感謝したいと思います。このコミュニティがなければ本書を訳す機会をわれわれが得ることはなかったでしょう。EEBOFで知り合った3名の1人が翻訳を提案し、もう1人が知己を得ていた著者に連絡を取り、さらにもう1人が手を挙げ、このプロジェクトが実現したのです。関心事がソフトウェア製品系列であれ何であれ、組織の外に出て世界を広げたことの1つの結果を、ある種の驚きとともに噛みしめています。

著者について

著者紹介
Klaus Pohl(クラウス・ポール)教授は、Duisburg-Essen大学で教授の職にあり、同大学のソフトウェアシステム工学研究グループを率いている。計算機科学の博士号とアビリタシオンをドイツのアーヘン工科大学(RWTH Aachen)で取得。様々な技術移転プロジェクトに関わるとともに、ソフトウェア製品系列工学の種々の側面に焦点を当てた主要な研究プロジェクトに関与している。執筆または共同執筆して査読を経た発表は90を超える。IEEE要求工学国際会議(REユ02)、第27回ソフトウェア工学国際会議(ICSE 2005)の事例発表トラック、ドイツソフトウェア工学会議(SE 2005)、第9回ソフトウェア製品系列国際会議(SPLC Europe 2005)、および第18回先進情報システム工学国際会議(CAiSE 2006)などの国際会議および国内の会議でプログラム委員長を務めた。
Günter Böckle(ギュンター・ベックレ)博士は、Siemens Corporate Technologyにプロジェクト管理者として勤めている。数学の博士号をStuttgart大学で1976年に取得。1999年以来、ソフトウェア製品系列開発に関するいくつかのプロジェクトを率いている。それ以前にはシミュレーション、モデル化、システム評価、プロセッサのアーキテクチャおよび設計、並列化、ソフトウェア工学、およびシステム工学の分野に従事していた。いくつかの論文と書籍を著しており、システム工学国際評議会(INCOSE)のメンバである。
Frank van der Linden(フランク・ヴァン・デル・リンデン)博士は、1999年からPhilips Medical Systemsに勤めている。ITEAの一連のプロジェクトであるESAPS、CAFメAFAMILIESそれぞれのプロジェクト管理者。それ以前には欧州連合によるESPRITのプロジェクトであるARESに関与しており、このプロジェクトは製品系列開発にとって基本的なアーキテクチャ知識を提供した。数学の博士号をAmsterdam大学で1984年に取得。1984年から1999年かけてはPhilips Researchに勤務し、ソフトウェア工学の分野でいくつかの題材を手掛けた。代表的なものは、コンポーネントに基づくソフトウェアアーキテクチャである。製品ファミリ工学(PFE)の一連の5つのワークショップのプログラム委員長を務め、SPLC会議の運営委員会のメンバである。
翻訳者紹介
林 好一(はやし よしかず)
早稲田大学理工学部物理学科中退。(株)SRA先端技術研究所でソフトウェア製品系列開発およびソフトウェアプロセス改善に関するコンサルティングに従事。関連する調査研究、モデリング、講義等の支援活動を行う。またこれらの分野のコミュニティ活動にも積極的に参画し、ワークショップ、セミナー、勉強会等の企画、運営、そして成果の広報に携わる。日本SPIコンソーシアム(JASPIC)研究員、組込み技術者BOF(EEBOF)メンバ、ソフトウェア技術者協会(SEA)会員。
吉村健太郎(よしむら けんたろう)
1976年生。1999年早稲田大学理工学部機械工学科卒。2001年同大大学院理工学研究科機械工学専攻修士課程了。同年(株)日立製作所日立研究所入社。システム工学の視点から、組込み制御ソフトウェアの構造および開発プロセスの研究に取り組む。IEEE、SAE、情報処理学会、日本機械学会各会員。
今関 剛(いまぜき たけし)
信州大学物理学科卒。1991年より大手電機メーカ向けのCAE(Computer Aided Engineering)システムの設計と構築、現場への展開,組込みソフトウェア開発に従事。製造業における設計/開発業務および成果物品質の改善に貢献する。2000年より、製造業ドメインにて培った知識とソフトウェア開発技術をベースに,オブジェクト指向技術コンサルティングおよび組織内プロセス改善、SPI/SEPG支援に取り組む。現在はイーソル(株)にて、再利用型開発による効率化を目指し技術と管理の両面から改善に取り組んでいる。プロダクトラインは2000年より活動テーマとして着手し、セミナーおよび記事執筆を精力的に行っている。EEBOFメンバ、IEEE、SEA各会員。

登録情報

  • 出版社 : エスアイビーアクセス (2009/1/1)
  • 発売日 : 2009/1/1
  • 単行本 : 491ページ
  • ISBN-10 : 4434127063
  • ISBN-13 : 978-4434127069
  • カスタマーレビュー:
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2009年1月18日に日本でレビュー済み
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2011年3月21日に日本でレビュー済み
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