下川公一先生のお弟子さん(?)による根管治療の本。
ラバーダムはあまり使わなさそうなのと、FCや綿栓の使用など、現代エンドの潮流からみて疑問点もあるが、細部まで考察とこだわりが感じられる好著。
特徴的なのは、著者の臨床哲学が多く盛り込まれているところ。エンドは外から見えないところなので、なんだかんだ言ってもそこは大切。学ぶところ多い。
ただ、いたるところに「下川先生がこう言った」とか多すぎると思う。下川エンドの先生の本は下川先生の個人崇拝が出過ぎて知らない者はちょっと引いてしまう。学びはあるが、サイエンスとは言えないと思う。
だけどこの一派は「歯科臨床はアートであって、EBMでは拾いきれない物がある」というのを主張しているのだから、それはそれでいいんでしょうけど。
だけど、下川先生がこうやってて、結果が出てるからこれがいいのだ、と言われると、「ホンマにそうなん?」と突っ込みたくなる。
僕としては買ってよかった読んで役に立った訳だけど、ちょっとモヤモヤしたものも残った一冊でした。
あと、セリフのついたイラストは無い方が良いと思った。クイントは近年読者の知的レベルに合わせすぎだと思う。
- 単行本: 160ページ
- 出版社: 医歯薬出版 (2017/1/23)
- 言語: 日本語
- ISBN-10: 426344485X
- ISBN-13: 978-4263444856
- 発売日: 2017/1/23
- 商品パッケージの寸法: 29.7 x 21 x 2 cm
- おすすめ度: 3件のカスタマーレビュー
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