すごい小説でした。
半自伝的小説ということですが、SFの要素もあるし、哲学的でもあるし、
戦記ルポっぽくなったり、やっぱり私小説だったり、と様々な顔を見せてくれます。
捕虜時代の話ではドストエフスキーの「死の家の記録」やセリーヌの「夜の果てへの旅」を
想起させるような場面も多く、とても興味深いです。
時間が次々に飛びますが読みにくいということもなく、テンポが良いので、
先が気になって仕方ありませんでした。
初めて「タイタンの妖女」を読んだとき、正直わけがわからず、もう二度とヴォネガットは
読まないだろうとしばらく放置していましたが後悔してます。この作品は本当に素晴らしいです。
この小説に対して、おもしろかったという言葉が適当なのかはわかりませんが、
とても良い読書体験ができました。「タイタン」で挫折した人もぜひ。
Kindle 端末は必要ありません。無料 Kindle アプリのいずれかをダウンロードすると、スマートフォン、タブレットPCで Kindle 本をお読みいただけます。
無料アプリを入手するには、Eメールアドレスを入力してください。
