この本は大変良い本でした。でも、最初のほうの話の展開がまどろっこしくて、イライラさせられたのは、この本の主人公であるスティーブが演じる典型的合理思考型マネージャの物分りの悪い発言にイライラさせられるからでした。
成功したビジネスマンが、どうやって人生とダンスをするかを分かり始めるあたり(読み始めて4分の1ほど)から後はサクサク読むことが出来ました。
私達が学校教育でインプットされている成功哲学は力(努力)と意思の力で押し切ります。世の中の成功本はそういう風に人生を積み重ねてきた人の”成功秘話”であふれています。男性的な成功哲学ですね。そのために手帳をスケジュールで一杯にしている人もたくさんいます。ところがスケジュールが埋まれば埋まるほど、やらなければならないことばかりになり、人生が空転をし始めます…。
では、どういう風に人生が人に語りかけてくるか・・・それを平易な物語でビジネスマン向けに表現したのがスピリチュアル・マネージャーでした。
毎日コツコツと積み上げる努力や、逆境に負けない強い心も時には大事ですが、それは、イケイケ押せ押せの体育会系のトレーニングが成長期の体にはあっていても、成長を終えた大人の体に同じメソッドを用いては、体が強くなるより先に消耗してしまうのと同じことで、別の方法もあるのです。
それは押すのではなく、引くという方法論です。頑張るのではなく、頑張らない、という方法論です。
頑張らないのであれば、どうするのか?というと、自分のコントロールを手放して、運命にお任せする、ということです。運命にお任せすると言っても、全部をお任せして自分は何もしないのではなく、半分自分でも努力するという感じです。運命と自助努力のコラボです。
内なる声と理性の声、どちらをもが調和を保って、やっと内なる声をガイドとした生き方が出来るのです。
そのガイドされて生きた感じが現実に反映されるとどういうことが起きるのか?が伝わってきた良書でした。
特に企業に勤めていると、分かりづらい愛の応用法、生きがいの応用法などが分かって良いと思いました。
人生が、うまくいかなくなったら一度手にとって見てほしい本。だたし、この本でも響かない場合は、結構重症ですので…これより平易に説明することはできないのではないか?と言うくらい平易に説明してありますから…
翻訳の山川夫妻の推薦本でもあります。☆マイナス1はガイド役を務めた女性が死ぬからです。死についての記述はまた別の物語を持つほうが本としての焦点が定まってよいと思いましたので、☆マイナス1.
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