クロアチア土着種: プラヴァッツ・マリ
「プラヴァッツ・マリ」は現地クロアチアの言葉で「小さな青」を意味し、その名の通り、紫を通り越して青色に見えるほど濃い色の果皮を持つ。クロアチア、ダルマチア地方を代表する土着種で、同じくクロアチア原産のジンファンデル(プリミティーヴォ)の近縁にあたる。
1 つの房に熟度の異なる実がなることも特徴の一つで、熟度の高い実が高い糖度とアルコール度数、ドライフルーツや黒系ベリーのような香りを、熟度の低い実が独特の爽やかさやドライな味わいを生み出す。
スティナ・ワイナリー
石灰岩質の険しい山地が紺碧のアドリア海と出会い、深い谷が連なる独特の地形を形作るクロアチア、ダルマチア地方。地形の制約により小規模なワイナリーが多く、機械の導入が困難なため、昔ながらの手作業に頼る地道なワイン造りが行われている。スティナ・ワイナリーのあるブラチュ島は、そんなダルマチア地方最古のワイン産地の一つで、2000 年以上にわたって、主に赤ワインの生産が続けられている名産地として知られている。
そんなブラチュ島に、現代的なワイン生産の技術や哲学を持ち込み、新たなワイン造りを目指して 2009 年に生まれたのがこのスティナ・ワイナリー。白一色で、文字は全てエンボスで記されている個性的なエチケットにも、新しいもの、よりよいものを追い求めるスティナの姿勢がよく表れている。インスピレーションを刺激し、新しい何かが生み出されるきっかけとなるようなワインと出会えば、そのインスピレーションを描きとめるキャンバスがほしくなるもの。このエチケットは、そんな気持ちを掻き立てるようなワインを作りたいという、スティナの願いが形になったものなのだ。