私は、パワーポイントでスライドを作成する機会がよくあります。スライドを作っていくうちに、「スライドの作成は、本来はストーリーが重要だな。」と思い、「ストーリーの展開手法」を体系的に勉強したいと考え本書を読みました。ですから脚本家を目指している、スクリプトドクター(※脚本のお医者さんのことです。)を目指しているわけではありません。
本書は、大きく2つのパートに分かれています。
1つ目は、第1章から第4章までで「より良い脚本を書くための考え方や方法」が載っています。著者はこれまでのシナリオ学校での講師経験をもとに、「良い脚本家として必要な資質は何か。」を丁寧に説明しています。また心理カウンセラーの資格を持っていることから、心理的にアプローチする脚本の書き方も指南しています。その内容が、私にとってはとても面白かったです。以下は引用として例を挙げます。
”自分の「ものさし」で世界や他者を測っている、という「事実」を認めてください。”
”よく「性格は生まれつきのものだから、変えられない」というひとがいますが、あれは間違いです。「性格」は生まれつき備わっているのではなく、ひとが成長してゆく過程で培われてゆく単なる「思考パターン」の「集合体」でしかありません。したがって、多少の工夫と努力は必要ですが、「性格を変えること」は充分可能なのです。”
など、こうした心理的アプローチが一般人の私にも当てはめられて、とても面白かったです。
そして2つ目は、第5章と第6章に「スクリプトドクターの仕事術」として、著者の仕事術が紹介されています。こちらはスクリプトドクターを目指す方に参考になる内容でした。冒頭にも書きましたが、私は脚本家にもスクリプトドクターにもなるつもりはございませんので、ここはほとんど飛ばし読みをしました。
前半部分だけで充分に面白かったのですが、当初の目的「ストーリーの展開」については、この本では多くを知ることはできませんでした。参考になるところは多少ありましたが、脚本とプレゼンテーションのストーリーは異なるものであることが分かりました。
でも、読み物として面白かったです。
スクリプトドクターの脚本教室・初級篇 (日本語) 単行本 – 2015/6/25
三宅 隆太
(著)
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本の長さ331ページ
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言語日本語
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出版社新書館
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発売日2015/6/25
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ISBN-104403120245
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ISBN-13978-4403120244
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
TBSラジオ『ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル』で特集され知られる存在となった、日本に数人しかいない“脚本のお医者さん”こと“スクリプトドクター”=三宅隆太の初の脚本指南書。あなたにやさしく語りかけるかつてない画期的な一冊。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
三宅/隆太
脚本家、映画監督、スクリプトドクター、心理カウンセラー。若松プロダクション助監督を経て、フリーの撮影・照明スタッフとなり、映画・テレビドラマ等の現場に多数参加。ミュージックビデオのディレクターを経由して脚本家・監督に。また、スクリプトドクター(脚本のお医者さん)としてハリウッド作品を含む国内外の映画企画に多く参加する傍ら、東京藝術大学大学院をはじめ各種大学やシナリオ学校等で教鞭も執っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
脚本家、映画監督、スクリプトドクター、心理カウンセラー。若松プロダクション助監督を経て、フリーの撮影・照明スタッフとなり、映画・テレビドラマ等の現場に多数参加。ミュージックビデオのディレクターを経由して脚本家・監督に。また、スクリプトドクター(脚本のお医者さん)としてハリウッド作品を含む国内外の映画企画に多く参加する傍ら、東京藝術大学大学院をはじめ各種大学やシナリオ学校等で教鞭も執っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
登録情報
- 出版社 : 新書館 (2015/6/25)
- 発売日 : 2015/6/25
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 331ページ
- ISBN-10 : 4403120245
- ISBN-13 : 978-4403120244
- Amazon 売れ筋ランキング: - 52,287位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- カスタマーレビュー:
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カスタマーレビュー
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2017年6月16日に日本でレビュー済み
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役に立った
2016年4月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
仕事でお話を書く機会があり、
そういったことに不勉強だったため、参考にするために読みました。
語られる内容は大きく2つで
・脚本を書く上での心がけ
・スクリプトドクターという仕事について
脚本を書く上での心がけの部分には感銘を受けました。
心のブレーキ(自身の常識にとらわれるコト等)は脚本を書く上での弊害となり
そのため、自身の殻を破ることはいい脚本を書くことにおいて重要である
ここだけを抜粋すると、スピリチュアルなことが語られるように思えるが、
それを読む、または見る人の感情を理解することが前提で。
書いて、そこから感動を生み出すためには自分自身が感動することに対する理解が必要であり
そのためには自分の感情を抑えることは不要なことであると語られており強く共感しました。
点と点が軌道を描くように線でつなげることの重要性、
感情移入させるための技術的なこと(2度撃ちによる印象の強化)
映画から抽象化と類推を行うこと(初回にしか得られない感動のため、初回はニュートラルにみる)
中でも自身にとってもこれからの成長するための手法として取り組みたいと思ったのが、
物語の構造を理解し、その構造を用いて自身のストーリーを考えていくということ。
後半語られるスクリプトドクターに関するお話は、その業種を目指していない人でも
お話を書く上で、起こりうる問題に解決をするために理解ある第三者が参加した場合。
という想定で考えると、それはそれで興味深い内容であった。
そういったことに不勉強だったため、参考にするために読みました。
語られる内容は大きく2つで
・脚本を書く上での心がけ
・スクリプトドクターという仕事について
脚本を書く上での心がけの部分には感銘を受けました。
心のブレーキ(自身の常識にとらわれるコト等)は脚本を書く上での弊害となり
そのため、自身の殻を破ることはいい脚本を書くことにおいて重要である
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それを読む、または見る人の感情を理解することが前提で。
書いて、そこから感動を生み出すためには自分自身が感動することに対する理解が必要であり
そのためには自分の感情を抑えることは不要なことであると語られており強く共感しました。
点と点が軌道を描くように線でつなげることの重要性、
感情移入させるための技術的なこと(2度撃ちによる印象の強化)
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中でも自身にとってもこれからの成長するための手法として取り組みたいと思ったのが、
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という想定で考えると、それはそれで興味深い内容であった。
2019年1月15日に日本でレビュー済み
帯にも書かれてある通り、深堀せずに作品を観たいだけの人には、お勧めはしません。
間違いなくこの本を参考にして、作品を観てしまいます。そして、冷静に分析をしてしまいます。
「こう書けば面白いですよ」「こう書けば、売れますよ」という内容ではありません。
著者の実体験が、多くを占めています。子供の頃、スクリプトドクターになったきっかけ、仕事内容。書いてあると、すべて新鮮です。
もう一度書きますね。この本を読んだら、作品の見方が変わりますよ。いいんですね? それでも買うんですね!?
間違いなくこの本を参考にして、作品を観てしまいます。そして、冷静に分析をしてしまいます。
「こう書けば面白いですよ」「こう書けば、売れますよ」という内容ではありません。
著者の実体験が、多くを占めています。子供の頃、スクリプトドクターになったきっかけ、仕事内容。書いてあると、すべて新鮮です。
もう一度書きますね。この本を読んだら、作品の見方が変わりますよ。いいんですね? それでも買うんですね!?