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ジャンプ (光文社文庫) 文庫 – 2002/10

5つ星のうち 3.6 40件のカスタマーレビュー

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商品の説明

商品説明

   つきあって半年になるガールフレンドが、泥酔した自分のためにコンビニへリンゴを買いにいったまま、翌日もその次の日も戻ってこなかった。主人公の会社員三谷は、彼女の姉と協力しながら、消えた恋人の行方を追う。彼女は事件に巻き込まれたのか、「失踪」したのか? 彼女の足跡が少しずつ明らかになり、手がかりをつかむために失踪後の足どりをたどる。それにしても三谷にはなぜ彼女がいなくなったのか、自分の元を去る理由がまったくわからない。果たして、その真相とは…。

   表紙の帯には「本書のテーマは失踪である」と書かれているが、失踪した側に立った描写は皆無であり、失踪された側からの描写に終始している。むしろ人は自分の前に現れた不可解な出来事とどのように折り合いをつけ、やがてそれを受容するに至るのか、その過程を描いた小説といえよう。

   おもしろい箇所がある。一人称で小説を語る三谷が、読者に対してある隠しごとをする。ひとりの人物について述べるとき、彼の語り口調は途端に歯切れが悪くなり、いかにも描写をあいまいにしたがっているのが明らかだ。もちろん著者の意図的な仕掛けで、ぼかす理由は後に判明する。彼の隠しごとは、ガールフレンドの失踪と大きく関係していた。その判明が小説のクライマックスだ。緻密なミステリーとは言い難いが、読者の興味を途切れさせることはない。意図的に隠ごと事をする三谷は、実は失踪の理由を半ばわかっていたのではないか…。読後、そんな三谷を滑稽に思うかもしれないが、読んで身につまされる男性も決して少なくないだろう。(岡田工猿)

内容(「BOOK」データベースより)

その夜、「僕」は、奇妙な名前の強烈なカクテルを飲んだ。ガールフレンドの南雲みはるは、酩酊した「僕」を自分のアパートに残したまま、明日の朝食のリンゴを買いに出かけた。「五分で戻ってくるわ」と笑顔を見せて。しかし、彼女はそのまま姿を消してしまった。「僕」は、わずかな手がかりを元に行方を探し始めた。失踪をテーマに現代女性の「意志」を描き、絶賛を呼んだ傑作。

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登録情報

  • 文庫: 360ページ
  • 出版社: 光文社 (2002/10)
  • 言語: 日本語
  • ISBN-10: 4334733867
  • ISBN-13: 978-4334733865
  • 発売日: 2002/10
  • 商品パッケージの寸法: 15 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.6 40件のカスタマーレビュー
  • Amazon 売れ筋ランキング: 本 - 213,131位 (本の売れ筋ランキングを見る)
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カスタマーレビュー

トップカスタマーレビュー

形式: 文庫 Amazonで購入
初めて佐藤正午さんの作品を読みました。すごい作家さんを見つけてしまったと思いました。
震えるほど感動しました。

20代の恋人どうしの二人。ある夜、彼女がコンビニに行ってくると出て行ったきり、戻らなかった。何日も、何週間も。
主人公の男は、いなくなった恋人を足取りを追うが、彼女の居所がつかめないまま時がたっていく・・・。

「失踪者を探す」という展開を見てみれば、本書のジャンルはミステリーです。もちろん最後までミステリーだと言えるでしょう。
しかし、読み進めていくうちに、さらに最後まで読んだときに、この作品が純文学性を持った恋愛小説であったことに気付きます。
ストーリーは淡々としていて、あまり派手さはありませんが、確実に読者を引き込む力があります。
この作品に対して、徹底したミステリーを求める読者は、落胆するかもしれません。その謎のなかにある、作者が伝えたかったことに共感できる人は、この作品の真価が分かるでしょう。

あとがきでは、主人公の男に共感するか、もしくは怒りを感じるか、または失踪した彼女に共感するか。これが読む人によって分かれ、感想も変わるようなことが書かれていますが、私は、この物語のすべてに共感しました。
「あのとき、ああしていれば」
「あの
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投稿者 だめ犬 投稿日 2005/3/1
形式: 文庫
取り返せない選択を日々することでしか、いられないんだった、と思い出す作品。山本文緒の解説が面白い。
突き詰めなくても生きられるタイプの男と、突き詰めずにいられないタイプの女。主人公を揶揄する向きもあるようですが、こういう男は実際とても多いので笑うに笑えない。こんなときに必死にならないでいつ必死になるんだ?女なら思いあたることが多々あり、それだけでも面白い。
突き詰めるべきか、突き詰めないべきか…。選択が自分でできるなら、小説は要らないかも。そういう意味で、とても面白い味わい深い作品。
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投稿者 みやさま トップ1000レビュアー 投稿日 2016/5/17
形式: 文庫 Amazonで購入
 二人の関係がまだそれほど深くは進展していないとはいえ、深夜一人でコンビニに向かった女性がいくら待っても戻らないという状況下において、いくら酔っていたとはいえ朝になったら酔いは覚めており、冷静な頭で異常事態だと分かるようなものですが、自分の仕事を優先して1週間の出張に出てしまうという神経からして違和感を感じてしまい、もうひとつ主人公に感情移入できません。
 もちろんその点が攻められるべきであることは主人公も自覚しており、さまざまな形でそのことを非難されるのですが。
 そのような主人公の性格からして、主人公がおちいった状況は自業自得な印象を持ちます。
 文章は読みやすく、それほど悪くはないのですが、この著者ならでは、という個性を文体に感じず、どこかこなれていないような、あと一歩が足らない、そんな印象を持ちます。
 それでも著者の「Y」同様、何か人を惹きつけるものは感じます。
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形式: 文庫
この作品も『Y』と同様に、「あのとき、ああしていれば」という誰もが思う後悔について、書かれています。
佐藤正午の「かっこつけ(キザ)文体」にはまれるかどうかがすべて。はまるひとはずっぽりはまるでしょう。私はそうでした。あと、もうひとつ。完全に男性、それも、私のような、「優柔不断、かつ、かっこつけ」男性向けのおはなしです。
作中に出てくるアブジンスキーというカクテルが飲みたくて仕方なくなり、バーで飲んでみました。調子にのって5杯。もちろん、前後不覚状態におちいりました。
読み終わったあと、男性は、自分の隣にいる女性(奥さんとか彼女とか)のことを少しだけ疑ってしまうかもしれません。
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形式: 文庫
最後まで読むのがつらいほど、イラついて、つまらなかったです。
最後くらい救われるかと思ったら、あの終わり方…。
登場人物全員にイラつく小説というのも、なかなか珍しいと思います。

設定として、まともな仕事をしていて、まともな家族がいて、まともな友達がいたら、失踪というものはできないはずなんですよね。
特に女性の場合…。

みんながみんな、大切なところを突っ込まない、そしてそれがちょうど良い距離感・やさしさだと勘違いしている。
今の日本の出来損ないの人間関係を象徴していると思いました。

「どっちもどっち」と書いた方に賛成です。
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