スポーツミステリー小説は以外と少ないです。自分が読んだ本は、東野圭吾氏の『鳥人計画』とこの『ジェシカが駆け抜けた七年間について』の二冊だけです。
果たして、どのようにスポーツとミステリーを融合させて、どのような事件が発生し、どのように問題を解決していくのか、読む前は興味津々でした。
題材は陸上競技でマラソンです。しかし、残業ながら、マラソンシーンはほとんどありません。どのようなトレーニング方法をしているのか?はらはらどきどきのマラソン大会のデッドシーンは?どういうふうにマラソンで大成していくのか?また、その後の挫折は?マラソンをテーマとしているのに、マラソンを介しての詳細な内容が描かれていないんです。何だか、読者が望んでいる肝心なものが抜け落ちている感じでした。スポーツミステリーとは程遠い内容でした。
また、事件の真相も首を捻るような不思議な内容でした。物足りなさが残る作品です。
ジェシカが駆け抜けた七年間について (ミステリー・リーグ) (日本語) 単行本 – 2004/2/6
歌野 晶午
(著)
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本の長さ300ページ
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言語日本語
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出版社原書房
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発売日2004/2/6
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ISBN-104562037385
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ISBN-13978-4562037384
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
カントクに選手生命を台無しにされたと、失意のうちに自殺したアユミ。ジェシカは自分のことのように胸を痛め、カントクを憎んだ。―それから七年、ジェシカは導かれるように、そこへやって来た。目の前には背中を向けてカントクが立っている。ジェシカは側にあった砲丸に手を添える。目を閉じるとアユミの面影が浮かび上がる―。死んだ彼女のためにしてやれることといえば、もうこれしかないのだ。
内容(「MARC」データベースより)
過酷な女子マラソンの世界。一人のランナーが挫折して命を絶った。それから7年。なにかに導かれるようにジェシカはやって来た。恨みを残して死んだ彼女のためにしてやれることといえば、もうこれしかないのだ…。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
歌野/晶午
1961年千葉県生まれ。東京農工大卒。88年に島田荘司の推薦を受けて『長い家の殺人』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1961年千葉県生まれ。東京農工大卒。88年に島田荘司の推薦を受けて『長い家の殺人』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
登録情報
- 出版社 : 原書房 (2004/2/6)
- 発売日 : 2004/2/6
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 300ページ
- ISBN-10 : 4562037385
- ISBN-13 : 978-4562037384
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Amazon 売れ筋ランキング:
- 377,675位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 8,554位ミステリー・サスペンス・ハードボイルド (本)
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
5つ星のうち3.8
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2018年3月2日に日本でレビュー済み
ミステリーとして期待して読み進めて叙述トリックだったって時に自分は基本的にがっかりする。
どんなトリックをどんな風に意外性のある形で解き明かして、そこにどんな面白い動機があるのかを期待している。
この作品については例外で、結局謎は叙述のカードをひっくり返すことであっさり語られてしまう。
だが、殺人者の女の動機が面白い。そして、操作から見えてくる殺害されるマラソンのコーチの狂った人となりが、そしてその背景にある日本、海外の陸上という世界におけるコーチの立ち位置(この作品が捉える世界観)が面白い。
とりわけ興味を惹かれるのは、コーチのドーピングも辞さないストイックさが、選手に自分の子供を孕ませて堕胎させてタイムを伸ばさせるというめちゃくちゃな指導を呼び寄せてしまうという悲劇。
だが、コーチはただの狂った指導者というわけでもなく、本来はものわかりのよい指導者なのだが、かつて自分を追放した日本陸上界への復讐心もあってその凶行にいたる(いやいや、結局こいつはただのマッドプロフェッサーだろw)。
動機や世界観が重層的に設定されていることが、叙述トリックオチっていう語りの都合の良さを乗り越えてしまっている、ある意味キメラ的な面白さがある小説だと思う。
自分と同じように面白さを感じる人はかなりのカルト好きなのかなという気もするが。
どんなトリックをどんな風に意外性のある形で解き明かして、そこにどんな面白い動機があるのかを期待している。
この作品については例外で、結局謎は叙述のカードをひっくり返すことであっさり語られてしまう。
だが、殺人者の女の動機が面白い。そして、操作から見えてくる殺害されるマラソンのコーチの狂った人となりが、そしてその背景にある日本、海外の陸上という世界におけるコーチの立ち位置(この作品が捉える世界観)が面白い。
とりわけ興味を惹かれるのは、コーチのドーピングも辞さないストイックさが、選手に自分の子供を孕ませて堕胎させてタイムを伸ばさせるというめちゃくちゃな指導を呼び寄せてしまうという悲劇。
だが、コーチはただの狂った指導者というわけでもなく、本来はものわかりのよい指導者なのだが、かつて自分を追放した日本陸上界への復讐心もあってその凶行にいたる(いやいや、結局こいつはただのマッドプロフェッサーだろw)。
動機や世界観が重層的に設定されていることが、叙述トリックオチっていう語りの都合の良さを乗り越えてしまっている、ある意味キメラ的な面白さがある小説だと思う。
自分と同じように面白さを感じる人はかなりのカルト好きなのかなという気もするが。
2010年1月31日に日本でレビュー済み
タイトルが暗示するように、七年間という“時間”に詭計が仕掛けられた叙述ミステリ。
メインとなるのは叙述トリックの一発ネタですが、それを成立させるために実に
多彩なテクニック(被害者が主人公のネックレスを握っていたことや主人公が
マラソンを七キロの地点で棄権したことに基づく心理トリック、ある呼称を利用
した誤認トリック等々のミスディレクション)が用いられており、さらに、各章の
配列も、計算し尽くされたものとなっています
とはいえ、本作のトリックを読み解く際、特殊な知識が必要になることに納得
できない向きもあるでしょうし、トリック自体が、数字の絡む煩雑なものである
ことをわずらわしく感じる向きもあるかと思われます。
そういった意味で本作は、技術的には申し分ないのですが、総合的には、
いまいちインパクトに欠けるという、実に惜しい仕上がりとなっています。
メインとなるのは叙述トリックの一発ネタですが、それを成立させるために実に
多彩なテクニック(被害者が主人公のネックレスを握っていたことや主人公が
マラソンを七キロの地点で棄権したことに基づく心理トリック、ある呼称を利用
した誤認トリック等々のミスディレクション)が用いられており、さらに、各章の
配列も、計算し尽くされたものとなっています
とはいえ、本作のトリックを読み解く際、特殊な知識が必要になることに納得
できない向きもあるでしょうし、トリック自体が、数字の絡む煩雑なものである
ことをわずらわしく感じる向きもあるかと思われます。
そういった意味で本作は、技術的には申し分ないのですが、総合的には、
いまいちインパクトに欠けるという、実に惜しい仕上がりとなっています。
2005年1月26日に日本でレビュー済み
正直、歌野さんの作品レベルとしては普通。あっと驚く仕掛けのあった「葉桜・・・」の次ぎに出た本と言う事で、期待し過ぎの感もあるにはありましたが、う~ん、やっぱり物足りないですね。
序盤から中盤にかけては、ミステリアスな雰囲気でいつも通り期待させてくれるのですが、だんだんファンなら、オチがある程度見えてきてしまい、またラストもファンの期待通りの終わり方。あっと驚くのですが、正直目新しさが欠けています。1冊ごとに用意される歌野さんのビックリ箱のような面白さがこの本はやや弱いと言った感じがしますね。
序盤から中盤にかけては、ミステリアスな雰囲気でいつも通り期待させてくれるのですが、だんだんファンなら、オチがある程度見えてきてしまい、またラストもファンの期待通りの終わり方。あっと驚くのですが、正直目新しさが欠けています。1冊ごとに用意される歌野さんのビックリ箱のような面白さがこの本はやや弱いと言った感じがしますね。
2010年1月8日に日本でレビュー済み
合法ドーピングを背景にした殺人事件。
事件自体は動機も手口もいたってあっさりしている。
が、歌野昌午ならではの仕掛けがしてあり、捜査陣で
はなく読者を引っ掛けるように作られている。
けれど、小説としてどうなのよっていうと、登場人物
どうしの会話やアスリートのルーティングの繰り返し
描写などでイラっと来る部分がある。
長い時間をかけて短編を読んだような読後感と、これ
だけの仕掛けをしておいて、ネタばらしが『そんなの
知らね〜よ〜』って言う類のものだったのでがっかり
感が強かった。
事件自体は動機も手口もいたってあっさりしている。
が、歌野昌午ならではの仕掛けがしてあり、捜査陣で
はなく読者を引っ掛けるように作られている。
けれど、小説としてどうなのよっていうと、登場人物
どうしの会話やアスリートのルーティングの繰り返し
描写などでイラっと来る部分がある。
長い時間をかけて短編を読んだような読後感と、これ
だけの仕掛けをしておいて、ネタばらしが『そんなの
知らね〜よ〜』って言う類のものだったのでがっかり
感が強かった。