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シビック・ジャーナリズムの挑戦―コミュニティとつながる米国の地方紙 単行本(ソフトカバー) – 2005/5/1

5つ星のうち3.7 2個の評価

価格
新品 中古品
Kindle版 (電子書籍)
単行本(ソフトカバー), 2005/5/20
¥220

商品の説明

著者からのコメント

シビック・ジャーナリズムは、地方紙記者である著者の視点で訳せば「市民とつながる新聞づくり」。米穀で1980年代から深刻になった「新聞離れ」の危機に、新聞が読者、地域とのつながりを再生することで自らの刷新を目指す運動です。2002—03年に米デューク大に留学した折、それを実践する現地の地方紙を訪ねての調査と、04年秋、米大統領選直前に再渡米した再調査を中心に、「シビック・ジャーナリズムとは何か?」を、運動の歴史から最近の市民ジャーナリズム、日本の状況との比較や地方紙の可能性までを重ねて考察した本です。

 「市民生活に浸透する」「読者との双方向性を」「地域と一緒に議論し、問題解決に取り組む」—シビック・ジャーナリズムはこんな表現で語られます。日本の地方紙のモットーでもありますが、米のそれは現場の記者のさまざまな実験と議論が新聞社の枠を超えて広まり、共有され、研究者を加えた広範なネットワークの運動になった点に特色があります。

 新聞が「客観性」の伝統にとらわれて、取材対象から「離れるべし」との自らのプロフェッションへの戒めがいつか「孤高」を是とする砦と化し、エリート主義になり、読者とそのコミュニティとの接点をなくした閉鎖水系になりかけたー。そんな「新聞が読者から離れていた」状況に警鐘を鳴らし(象牙の塔ジャーナリズムと彼らは呼びました)、両者の間に、「インタラクティビティ」(双方向の働きかけ)という新しい橋をかけたのが、シビック・ジャーナリズムの運動です。

 YESかNOかーという政治の側からの選択を無批判に伝えたり、世論調査の数字や声の大きな発言者を並べ「世論」「客観情勢」としたり、AとBの対立の構図をつくって、それで終わりだったり。筆者がいたイラク戦争前夜の米の大メディアの風景は、昨秋の日本の衆院選の「劇場選挙」にも重なりました。

 米国の同僚たちが語ったインタラクティビティとは、読者から情報や共感の言葉を得るだけでなく、新聞と記者がリアルタイムで、読者の疑問や批判、チェックに自らをさらし、多様な見方に常に開かれていることです。そのかかわりからこそ、独りよがりでない新しい「客観性」の物差しが鍛え上げられ、読者の信頼も再生されるのではないでしょうか。

 読者の姿もまた日々多様になります。長く新聞を支えてきた「地域」は分解し、コミュニティーの意味そのものも、さまざまに人が集う「場」に変わりつつあります。コミュニティーの一つ一つにどうつながり、どんな小さな意見にもスペースを提供できるか。そのために米地方紙はオンライン、ブログの活用をはじめ、あらゆる工夫を凝らしています。

 「新聞はつながりをつくる仕事」とは、筆者が米で知った最も新鮮な言葉です。読者やコミュニティの一人ひとりが、どんな問題を抱えているかを語る声と解決への知恵を持つ。新聞を、そんな人と人、人と地域、社会のつながりを再生する「場」とするー。それが筆者の学んだシビック・ジャーナリズムでした。

 誰もが日々感じる小さな疑問に、シビック・ジャーナリズムの種はあります。その種を持っている新聞の現場の同僚たち、そして読者が「離れた状況」をともに見つめなおし、つながるメディアとはなにかを議論するきっかけとしてもらえたら幸いです。

内容(「BOOK」データベースより)

日本も米国も、読者の新聞ばなれは深刻である。なにがまちがっていたのか。読者とつながる新たな試みを現地ルポ。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 日本評論社 (2005/5/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2005/5/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本(ソフトカバー) ‏ : ‎ 256ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4535584125
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4535584129
  • 寸法 ‏ : ‎ 12.7 x 1.63 x 19.05 cm
  • カスタマーレビュー:
    5つ星のうち3.7 2個の評価

著者について

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寺島英弥(てらしま ひでや) 河北新報社編集局編集委員

1957年、福島県相馬市生まれ。早大法学部卒。報道部、特報部、論説委員、編集局次長兼生活文化部長を経て2010年から現職。02~03年にフルブライト奨学生として米国の新聞を調査。河北新報で東北の暮らし、農漁業、歴史などの連載を長く担当し、スパイクタイヤ追放キャンペーン、「こころの伏流水 北の祈り」(新聞協会賞)、「オリザの環」(同)、「時代語れ 東北の20世紀」などに携わる。11年3月から東日本大震災の現場を取材し、連載「ふんばる」、ブログ「余震の中で新聞を作る」などを執筆。著書に「シビック・ジャーナリズムの挑戦 コミュニティとつながる米国の地方紙」(日本評論社)、「悲から生をつむぐ 『河北新報』編集委員の震災記録300日」(講談社)、「東日本大震災 希望の種をまく人びと」(明石書店)、共著に「地域メディアが地域を変える」(日本経済評論社)。

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2005年7月1日に日本でレビュー済み
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