「新ウイーン楽派」となると「十二音技法」「セリー」とかいったような、素人には難しい無機質な音ばかりのとっつきにくいものとして敬遠しがちなのですが、カラヤンは一点の曇りもない澄み切った音を駆使して、美しさの極致を作り上げています。シェーンベルクとベルク、ウェーベルンの師弟の三作品が、これほど心に響くものだったかと、目から鱗ならぬ、耳から鱗が落ちました。
シェーンベルクの「浄夜」は調性音楽です。後期ロマン派の影響が濃厚で、ワーグナーの楽劇の響きがどことなく漂っています。ベルクの「抒情組曲」はコテコテの十二音技法ですから調性音楽ではありませんが、悩ましい音である。聞きこむほどにからめとられるような錯覚を覚え、睦言や血潮を連想してしまい、ある種の危なさを感じます。ウェーベルンの「バッカサリア」は、ブラームスの第4交響曲最終楽章を手本としていますが、悲しみというよりも「トランプ当選したけど、この先どうなるねん。」といったような不安感に満ち、果てしない宇宙の空間に漂うかのような心地です。
「新ウイーン楽派も悪くないな。」と感じてしまいます。
名匠カラヤンの腕に聞き惚れてしまう。そんな一枚です。
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