他人を虫けらのように蔑視することもあれば、エドメを守るようにマダム・プルーを諫めることもある、放埒的で倫理的、この自然がシェリをして動かせるような人物ーーシェリ。
シェリは、まさに自然に身を振る舞うような美の野獣である。25歳の青年シェリが、49歳の女性レアのほうに惹かれるのはなぜか。それはシェリと同じようにレアが高級娼婦(ココット)に特有の自然な振る舞いをするからで、あるいは、母なる自然にレアが似ているからなのである。
シェリを「崇高」というレア。「洗練」されていなかったゆえに彼を愛した。そのレアのもとを去ることがこの自然の戦いの勝敗であった。
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シェリ (光文社古典新訳文庫) 文庫 – 2019/5/14
- Kindle版 (電子書籍)
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- 本の長さ316ページ
- 言語日本語
- 出版社光文社
- 発売日2019/5/14
- ISBN-104334754015
- ISBN-13978-4334754013
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
50歳を目前にして、美貌のかげりと老いを自覚する元高級娼婦のレア。恋人である25歳の青年シェリの突然の結婚話に驚き、表向きは祝福して別れを決心しつつも、心穏やかではいられない…。香り立つような恋愛の空気感と細やかな心理描写で綴る、「恋愛の達人」コレットの最高傑作。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
コレット,シドニー=ガブリエル
1873‐1954。フランスの国民的作家。パリ南東のサン=ソヴール=アン=ピュイゼに生まれ、豊かな自然のなかで育つ。最初の夫の勧めで書いた小説『学校のクローディーヌ』(1900)が評判になり、シリーズ化される。離婚後、自活のため役者や踊り子として舞台にも立つ。精力的に執筆活動をする一方、第一次世界大戦中は報道記者として戦地にも赴いた。’20年発表の『シェリ』で作家として不動の地位を築き、『青い麦』(’23)はフランス文学の新たな可能性を切り拓いたと高く評価された。’45年には女性として初のアカデミー・ゴンクールの会員に、’53年にはレジオン・ドヌール勲章勲二等を受章。生涯三度の結婚、同性愛など、型破りな生き方でも知られた
河野/万里子
上智大学外国語学部フランス語学科卒業。翻訳家。上智大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1873‐1954。フランスの国民的作家。パリ南東のサン=ソヴール=アン=ピュイゼに生まれ、豊かな自然のなかで育つ。最初の夫の勧めで書いた小説『学校のクローディーヌ』(1900)が評判になり、シリーズ化される。離婚後、自活のため役者や踊り子として舞台にも立つ。精力的に執筆活動をする一方、第一次世界大戦中は報道記者として戦地にも赴いた。’20年発表の『シェリ』で作家として不動の地位を築き、『青い麦』(’23)はフランス文学の新たな可能性を切り拓いたと高く評価された。’45年には女性として初のアカデミー・ゴンクールの会員に、’53年にはレジオン・ドヌール勲章勲二等を受章。生涯三度の結婚、同性愛など、型破りな生き方でも知られた
河野/万里子
上智大学外国語学部フランス語学科卒業。翻訳家。上智大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
登録情報
- 出版社 : 光文社 (2019/5/14)
- 発売日 : 2019/5/14
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 316ページ
- ISBN-10 : 4334754015
- ISBN-13 : 978-4334754013
- Amazon 売れ筋ランキング: - 422,830位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 622位光文社古典新訳文庫
- - 949位フランス文学 (本)
- - 1,024位フランス文学研究
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
5つ星のうち3.9
星5つ中の3.9
12 件のグローバル評価
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2020年5月1日に日本でレビュー済み
リアス式海岸のような心のひだひだを、互いの周りをくるくる回る2匹の蝶を思わせる繊細さで描写する終盤の数ページは美しい。エロス的な恋愛感情が別の種類の愛へと乗り越えられる様子を感覚的な描写によって提示することで、心に迫る読後感が与えられている気がします。
そういうふうに作品はすんでのところで目くるめく舵を切ってエロスのはしごを外していると言えますが、自己管理の権化のようなレアにとってそれもまた享楽のひとつだろうと思わせます。
作品の時代背景は第1次大戦前とのことですが、こんなにもバブリーな人々を描く作者の目は過去にではなく、むしろ時代の先にある不吉な胸騒ぎに向けられていたのではないかという気がします。得体の知れない嫌な予感に耐えようとして、すがり付くような思いで近代資本主義の最後の光芒を貪ろうとしているように見えます。実際それはすぐそこまで来ていました。1920年といえば、ドイツでナチ党結成と歴史年表にあります。センスのよさでは世界は救えないようです。
『とはずがたり』と『シェリ』を併読して、二条とレアのコントラストも面白かったですが、この2作には主人公を子供時代から知っている大人との関係という共通点がありました。
『とはずがたり』『シェリ』は、谷崎潤一郎「女人神聖」、サルトル「一指導者の幼年時代」と併せて、子供の発達と性、とりわけトランスジェンダーという括りで読むことができます。そういう読み方をすると、「LGBT」という言い方に対する疑問が生まれてくると思います。。LGBは恋愛対象ですが、Tはそうではないんじゃないですか。
そういうふうに作品はすんでのところで目くるめく舵を切ってエロスのはしごを外していると言えますが、自己管理の権化のようなレアにとってそれもまた享楽のひとつだろうと思わせます。
作品の時代背景は第1次大戦前とのことですが、こんなにもバブリーな人々を描く作者の目は過去にではなく、むしろ時代の先にある不吉な胸騒ぎに向けられていたのではないかという気がします。得体の知れない嫌な予感に耐えようとして、すがり付くような思いで近代資本主義の最後の光芒を貪ろうとしているように見えます。実際それはすぐそこまで来ていました。1920年といえば、ドイツでナチ党結成と歴史年表にあります。センスのよさでは世界は救えないようです。
『とはずがたり』と『シェリ』を併読して、二条とレアのコントラストも面白かったですが、この2作には主人公を子供時代から知っている大人との関係という共通点がありました。
『とはずがたり』『シェリ』は、谷崎潤一郎「女人神聖」、サルトル「一指導者の幼年時代」と併せて、子供の発達と性、とりわけトランスジェンダーという括りで読むことができます。そういう読み方をすると、「LGBT」という言い方に対する疑問が生まれてくると思います。。LGBは恋愛対象ですが、Tはそうではないんじゃないですか。
殿堂入りベスト50レビュアー
"『もどってくる!もどってくるんだわ!』彼女は腕をふりあげて叫んだ。縦長の鏡のなかで、ひとりの老女が息をはずませながら、彼女と同じ身振りをしていた。レアはふと考えた、この気違い女とあたしは何の関係があるのかしら、と。"1920年発刊の本書はジッドも絶賛の【最も感覚的な女性作家】の最高傑作。
個人的には著者の作品は初めてなのですが。25歳の美しい青年シュリと50歳目前の元高級娼婦レアの恋愛を描いた本作。冒頭からの色彩豊かな描写が魅力的で一気読みしてみました。
さて、そんな本書は出会いから恋愛へ。といった通常の時系列とは違って、既に恋愛関係にある2人のベッドシーンから始まり、青年の突然の結婚話に驚き、表向きは祝福して別れを決心しつつも、心穏やかではいられない。。そんなタイトルとは違って【主にレアの視点で】フラッシュバックしながら語られているのですが。やはり【男性とは違う細やかな心理描写】が素晴らしいと思いました。
また、本書執筆時にまさに50歳で、政治家の妻、小説家、評論家、ジャーナリスト、女優、一児の母と八面六臂の大活躍をしている(スキャンダラスとしても)トップ・レディーであるにも関わらず、義理の息子とただならぬ仲になっていた事を知ると、どうしてもレアと重ねてしまって。【同時代の人たちはどう受け止めたのだろうか?】そんなことにも興味津々でした。
40代から50代の女性の方へ。また年の差あるカップルな方にもオススメか。
個人的には著者の作品は初めてなのですが。25歳の美しい青年シュリと50歳目前の元高級娼婦レアの恋愛を描いた本作。冒頭からの色彩豊かな描写が魅力的で一気読みしてみました。
さて、そんな本書は出会いから恋愛へ。といった通常の時系列とは違って、既に恋愛関係にある2人のベッドシーンから始まり、青年の突然の結婚話に驚き、表向きは祝福して別れを決心しつつも、心穏やかではいられない。。そんなタイトルとは違って【主にレアの視点で】フラッシュバックしながら語られているのですが。やはり【男性とは違う細やかな心理描写】が素晴らしいと思いました。
また、本書執筆時にまさに50歳で、政治家の妻、小説家、評論家、ジャーナリスト、女優、一児の母と八面六臂の大活躍をしている(スキャンダラスとしても)トップ・レディーであるにも関わらず、義理の息子とただならぬ仲になっていた事を知ると、どうしてもレアと重ねてしまって。【同時代の人たちはどう受け止めたのだろうか?】そんなことにも興味津々でした。
40代から50代の女性の方へ。また年の差あるカップルな方にもオススメか。









