著者:ロバート・K・グリーンリーフ Robert・K・Greenleaf 企業人としての人生の大半をAT&Tで過ごし、マネジメント、リサーチ、開発、教育の分野に携わった。同社でマネジメント研究センター長となったのち、退職直前にマサチューセッツ工科大学スローン・スクール、ハーバード・ビジネス・スクールの客員講師となり、また、ダートマス大学とヴァージニア大学でも教鞭をとった。さらに、多くの企業、財団、学校ではコンサルタントを務めた。生涯にわたって組織研究を行い、観察した結果を一連の小論文や書物、ビデオテープなどの形で発表している。他者へのより深い思いやりを持った、より良い社会を築くための考え方や行動を促すことを目的とし、リーダーを「サーバント」としてとらえることをテーマとしていた。
監訳者:金井 壽宏 Toshihiro Kanai 1954年生まれ。神戸大学大学院経営学研究科教授。1978年京都大学教育学部卒業、1980年神戸大学大学院経営学研究科博士前期課程修了、 1989 年マサチューセッツ工科大学でPh.D.、1992年神戸大学で博士(経営学)を取得。モティベーション、リーダーシップ、キャリアなど、働く人の生涯にわたる発達や、組織における人間行動の心理学的・社会学的側面を研究している。最近はクリニカルアプローチによる組織変革や組織開発の実践的研究も行っている。『変革型ミドルの探求』(白桃書房)、『ニューウェーブ・マネジメント』(創元社)、『経営組織』(日経文庫)、『働くひとのためのキャリア・ デザイン』(PHP新書)、『リーダーシップ入門』(日経文庫)など著書多数。
訳者:金井 真弓 Mayumi Kanai 翻訳家。法政大学文学部卒業。主な訳書に、『ダイアローグ 対立から共生へ、議論から対話へ』『戦略集中講義』『サーバントリーダーシップ』(以上、英治出版)『サブプライムを売った男の告白』(ダイヤモンド社)などがある。
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グリーンリーフ,ロバート・K.
1904~90。企業人としての人生の大半をAT&Tで過ごし、マネジメント、リサーチ、開発、教育の分野に携わった。同社でマネジメント研究センター長となったあと、退職直前にマサチューセッツ工科大学スローン・スクール、ハーバード・ビジネス・スクールの客員講師に任命され、またダートマス大学とヴァージニア大学でも教鞭をとった。さらに、多くの企業、財団、学校などでコンサルタントを務めた。生涯にわたって組織研究を行い、観察した結果を一連の小論文や書物、ビデオテープなどの形で発表している。他者へのより深い思いやりを持った、より良い社会を築くための考え方や行動を促すことを目的とし、リーダーを「サーバント」としてとらえることをテーマとしていた
金井/真弓
翻訳家
金井/壽宏
1954年神戸生まれ。京都大学教育学部卒業、神戸大学博士課程前期課程修了後、MIT経営大学院博士課程修了。神戸大学大学院経営学研究科教授として、経営管理と組織行動の科目を担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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出版社からのコメント
(監訳者あとがきより)
フォロワーに対して、いかにもリーダーらしく偉そうに振る舞うと、リーダーシップを失い、逆に、フォロワーに対してサーバントとして尽くすほうがかえってみんなに慕われ信頼されて持続するリーダーとなる。サーバント・リーダーになる道筋を最も簡潔に言葉で表すとそうなる。ここに通常のリーダーシップ論が想定しがちな、カリスマや英雄のイメージはない。また、並外れたオリジナリティや、絢爛で勇猛なリーダーシップ論の新機軸があるわけでもない。しかし、不思議にも、そこにこそ、穏やかながら、心から信じることができるリーダーシップ像がある。だからこそ、グリーンリーフが1990年に亡くなったあと、サーバント・リーダーシップ論がいっそう多くの支持を得るようになったのだと言える。
喜んでついてくるフォロワーがいなければ、その場にリーダーシップは存在しない。フォロワーを抜きにリーダーシップ現象はありえないし、フォロワー視点を持たずにリーダーシップ現象は意味ある形で解明されない。どのような発想で、どのような行動をリーダーがとればいいのかという問いは、リーダーシップを発揮する能力を身につけたいと思う人には不可欠だ。合わせて、リーダーがどのような発想で、どのような行動をとれば、周りにいる潜在的フォロワーは、その潜在的リーダーについていく実際のフォロワーになるのだろうかという問いが、同じ重みを持つ。むしろ後者のほうがいっそう重たい問いとなる。われわれは、どのような人なら、喜んでついていく気になるだろうか。
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