声優○
(原作の)シナリオ◎
演出×
作画×
動物CG×
色んな部分がアンバランスな作品です。
評価できるのは声優さんの演技、(これは原作の時点で抜きんでている)シナリオ。
作画は基本的にユルく殺陣も弱いのでそれがキャラ立ての柱の一つである土方の凄みがイマイチ伝わりません(原作の4割程度かと)。
それよりなによりアカンのが演出。鶴見の異様な尋問、ギャグとシリアスの緩急、変態囚人の輝き……
何もかもが原作から劣化しているとしか言えない。
ギャグもキャラがなんか食べ始めて面白い突拍子もない事言ってなんかクスッとしてオワリ、みたいな。
原作のあの爆発的な勢いがない。演出に思い切りが足りないんでしょうかね?
俯瞰構図とかパンするとか(素人なんでアレですが)簡単に思いつきそうな画面工夫すら基本サボっているように見えます。
これがプロの仕事なのか??
監督も過去作を見ると「昭和のテレビまんが」を作って来た人、という感じで
最新の深夜アニメ(原作青年誌)に向いた人物とはとても思えないのでミスキャストでは。
しかも今でこそ視聴方法が沢山ありますが、
放送時ネット配信はFOD(月額888円)のみというフジテレビに興味無い人間にとっては喧嘩売ってるとしか思えない指定。
アニメーション制作しているジェノスタジオはこんな訳の分からん事せこせこ精を出してないでアニメのクオリティ上げろ。
折角いい原作分捕って来てこの出来で小金稼ぎに必死とは呆れる。
動物のキャラデザをされた墨遼佳さん自体は動物画のお上手な方ですが、残念ながらそれがCGにまで生かせていない。
クマと炎の糞コラ染みたCGには失笑しましたが、それでも付き合ってくれるのは駄アニメに慣れた日本人くらいなもの。
原作のクオリティとシナリオ力は十二分に海外にも売っていけるものなのに、某所の評判など見ると
ほとんどの外国人視聴者は1話のCGの熊に呆れて脱落したそうです。
燦然と輝く原作に泥を塗る出来ですが、原作が素晴らしいので泥をかぶっても尚輝いて見えるのが幸いかと。
アニメ効果で震災直後の博物館網走監獄にも来客があったようで、その点は非常に救いになったそうなのでそこも良かった点ですね。
しかし、原作を考えるともっときちんと作れば海外にも売っていける、国内でももっともっと人気が上がったであろう
高いポテンシャルを感じるだけに、心底悔しいです。
【追記】
編集者さんのインタビューで「アニメはアニメ会社に任せます」という事を仰っていましたが
正直これだけ売れた原作にきちんとした制作会社をあてがわない時点でブランドを維持する気が無いと思われても仕方がないです。
同社のヒロアカなどはきちんとアニメ込みで売っていく意思を考えて会社選びがされていますが
これは原作が売れているから適当にアニメ化しても平気だろうという怠慢が見て取れます。
クールジャパンに乗っかって海外に売り込みたいのであれば売れている作品のアニメ化はブランド維持の観点からも
もっと丁寧に精査するべきと思います。
まあこのゴールデンカムイのアニメ化は編集者さん個人ではなくもっと集英社上層部の怠慢の犠牲になった作品だとは思いますが。

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