人間の心の悩みのほとんどは
人間関係の悩みだという。
著者は説く。健康なからだと同じように
健康な人間関係も、日々の信条(クレド)や
ちょっとしたコツと努力で
つくれる、と。
とりわけ第3章
人間関係は「聞き方」で変わる! が勉強になった。
飛行場に着いてから
「飛行機に乗りたくない。行きたくない。家に帰る」と
ダダをこねる女の子への「うまくいかないフィードバック」が
12パターンのっている。
1 命令・指示 「行くのよ。黙りなさい」
2 脅迫・警告 「グズグズ言うなら、もっといやなことをするよ」
3 説教・教訓 「いい子は言うことを聞くものよ。○○に会えるなんて幸せよ。喜びなさい」
4 忠告・解決策 「ほかのことを考えたらイヤじゃなくなるよ。クレヨンを出して絵でも描いたら?」
5 講義・教訓・事実の呈示 「ooの家まで、あと3時間だけなのよ」
6 判断・非難・批判 「もう、この飛行場でいちばん悪い子ね!」
7 賞賛・ご機嫌とり 「大きいお姉ちゃんで、お利口なんだから…」
8 悪口を言う・バカにする 「大きな赤ちゃんね」
9 解釈・診断・分析 「ママを困らせようと思って!」
10 説得・同情 「かわいそうな子。旅行は本当に大変よね」
11 探る・尋問 「なんでそんなふうになるわけ?」
12 引きこもり・ごまかし 「ほら、あの子が持ってる風船を見てごらん」
あるある、と大苦笑。
著者によれば、この12の反応はどれも
相手のメッセージを
理解したことを伝えるものではないどころか
相手が言っている内容についての
まっとうな反応ですらなく、
自分自身のことを語っているだけ。
おまけに1~5には「あなたは頭が悪いから教えてあげる」
6~11には「あなたはちょっとヘンよ」
12には「そのことについてあまり話したくない」という
相手を不愉快にさせるメッセージが隠れている。
おおもとのあやまりは、相手を「直(ただ)す」つもりで
答えを与えよう、「救おう」とすること。
よいフィードバックの極意は
「彼女の心の内側は、いまどんな感じだろう」と
相手の身になって思考や感情を推測し、共感を伝えること。
そのために、まず相手が訴えていることの要点をつかんで
「こういう感じなのね」と返すこと。
飛行場の女の子の場合はまず
「飛行機に乗るのがこわいのね。家に帰る方がいいんだ」と
共感を伝えると、彼女の恐れは小さくなり、気持ちがおさまる、と。
これは家庭の中でも
親しい人とのやりとりでも、仕事でも
すぐに実践できる、値千金のアドバイスだ。
健康な関係では、お互いが
「なることができるものになる努力」ができて、
(つまり、自分も相手も活かせるwin・winの関係で)
お互いへの尊敬と愛と平和とともに
いつまでも親しく
つきあい続けることができる。この
著者の「信条(クレド)」に深く共感した。
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