経済を国民に分かりやすく説明する経済評論家、三橋貴明氏の小説をはじめて読みました。
奇想天外な発想で書かれています。平成の世に、日露戦争を勝利に導いた高橋是清翁を登場させ経済を語らせています。
小生は、高橋是清が日露戦争を勝利に導いたと書きましたが、203高地を戦った乃木将軍や、奉天開戦を戦った大山巌元帥、児玉源太郎大将、バルチック艦隊を殲滅した東郷平八郎元帥等が実際戦闘を戦って勝利したのではないかと反発を招くと思います。しかし戦をするには金が要ります。金がなければ大砲も軍艦も変えず戦えません。くどく言います戦争遂行には金が要る、その金を準備したのはだれか、その重要性を忘れてはいけないという気で書きました。
それにしても本物語に出てくる1920年代、30年代は恐ろしいほど現代に似ています。
現代は米中貿易戦争のみならず米中覇権戦争が始まっています。こういう時に7回も大蔵大臣を務めた高橋是清が生きていればどんな舵取りをするのだろうという気持ちで本書を見ました。
経済を何も知らない女総理を登場させ、80年前のダルマ宰相(高橋是清)をやライオン宰相(浜口雄幸)など登場させ、現代のライオン首相(小泉純一郎)と対比させ、うそつき首相(菅直人)はうそつき禮次郎(若槻礼次郎)と対比してまったく現代と同じ様相を呈しています。
そのうえで、デフレが20年以上続いている「日本で今やるべきことはこうだ」と、歴史の証人高橋是清から発言させ、私たちに理解できる言葉で言っている。正に名著と思える。
現代コロナウィルスで傷んでいる社会において、真の経済の基礎勉強になると思える本書は日本国民に大いに読んでもらいたい一冊です。
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