クレジットリスクの世界的な権威によるくわしい解説書010310 金融ビッグバンとともに,日本は金融機関だけではなく,企業も個人もグローバルな金融市場の中に否応なく投げ出されている。そこで重要な概念がクレジット(信用)リスクである。このリスクをうまくマネージできれば非常に厚い利ザヤ(スプレッド)が抜けるし,逆に失敗すれば,大銀行といえども経営破綻の憂き目を見る。信用リスク自体は古代から存在するが,グローバル化と新金融手法の導入によって,リスクも利ザヤも飛躍的に大きくなった。
本書はこのクレジット・リスクの世界的な権威である米国の3人のコンサルタント,学者による大部の書籍の完全翻訳。ページ数は600ページを超す。格付けや資産担保金融(ABL)から始まって,様々な信用リスクモデル,消費者金融のモデル,不動産金融のモデルなど幅広く論じている。
さらにリスク回避のための手段であるポートフォリオア・プローチやデリバティブにもくわしい。 (ブックレビュー社)
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信用リスクは、金融市場における最も古いリスクの形態の一つである。もし信用を“一定期間内での経済価値の総和の予想値”と定義すれば、信用リスクとは、この予想値が予想通りとはならないことである。信用リスクは貸出自体と同じ位古い概念で、その起源をたどれば、少なくとも紀元前1800年位前までさかのぼる必要がある。信用リスクの本質は、古代エジプト時代からほとんど変わっておらず、今でも当時と同様、借り手が貸付金をきちんと返済するか、しないかは常に不確実である。本書は金融機関が、どのように古代からの金融リスクを変形し、価格を付け、そして配分しているか、そしてそのためにどのようなツールとテクニックを用いているのかについて解説する。
内容(「MARC」データベースより)
金融市場における最も古いリスクの形態の一つ、信用リスクの管理方法が大きく変化している。金融機関がどのように金融リスクを変形し、価格を付け、配分しているか、どのようなツールとテクニックを用いているかを解説。