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クラインの壺 (講談社文庫) 文庫 – 2005/3/15
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200万円でゲームブックの原作を、謎の企業イプシロン・プロジェクトに売却した上杉彰彦。その原作をもとにしたヴァーチャルリアリティ・システム『クライン2』の制作に関わることに。美少女・梨紗と、ゲーマーとして仮想現実の世界に入り込む。不世出のミステリー作家・岡嶋二人の最終作かつ超名作。
- 本の長さ488ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2005/3/15
- 寸法10.8 x 1.8 x 14.8 cm
- ISBN-104062750171
- ISBN-13978-4062750172
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2005/3/15)
- 発売日 : 2005/3/15
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 488ページ
- ISBN-10 : 4062750171
- ISBN-13 : 978-4062750172
- 寸法 : 10.8 x 1.8 x 14.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 567,345位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 8,303位講談社文庫
- - 12,481位ミステリー・サスペンス・ハードボイルド (本)
- - 17,504位日本文学
- カスタマーレビュー:
著者について

徳山諄一と井上泉(現・井上夢人)による共作作家。
1982年
「岡嶋二人」名義による『焦茶色のパステル』で第28回江戸川乱歩賞を受賞して作家デビュー。
1985年
『チョコレートゲーム』で第39回日本推理作家協会賞受賞。
1988年
『99%の誘拐』で第10回吉川英治文学新人賞を受賞。
1989年
『クラインの壺』発刊と同時に「岡嶋二人」を解散。
1992年
「井上夢人」名義の『ダレカガナカニイル…』でソロデビュー。
上記が、恐ろしく簡単な略歴です。
デビュー当初からミステリーを書いていましたし、ミステリー作家として分類されることが多いのですが、独立して「井上夢人」として書くようになってからは、純然たるミステリーは1本も書いていません。(でももちろん、「ミステリー作家」と呼んでくださったって、ちっとも構わないのです。ただ、「ミステリーが読みたくて買ったのに……」なんてことが起こるかもしれませんけど )
ソロデビューをする以前は、「人さらいの岡嶋」などと呼ばれたりもして、誘拐物の小説が得意だったことになっているようですが、誘拐物──さほど多いわけでもありません。
「井上夢人」の名前で仕事をするようになってからは、コンピュータに強い作家などと呼ばれることもあるようですが、実際は好きでいじくっている程度ですから、そんなに強いわけじゃありません。小説の題材にしばしばコンピュータやネットが登場するので、そんなふうに思われているだけです。
カスタマーレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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お二人は、残念ながら、1989年に本作「クラインの壺」を最後にコンビを解消、それぞれの道にお進みになったようです。
井上さんは井上夢人と名前を変え、そのまま推理小説を中心とする作家に、徳山さんは田奈純一と言う名前でテレビ界でしばらくはご活躍していたようなのですが、最近は音沙汰が無く、消息不明のようです。
主人公はゲームブックのシナリオ大賞に応募。大作を書き上げるも、400字詰用紙200枚のところ実に4倍の800枚と容量を遥かに超過した為に失格に・・・。ただし、その作品に目をとめたヴァーチャルリアリティを扱うゲーム会社から原作を使わせて欲しいと依頼を受け、200万円で契約。有頂天になる主人公。
遅々として、ゲームの開発は進まず、暫く先方からの連絡も無かったが、ある時、原作者として完成したゲームのモニターをやって欲しいとの連絡が入ります。
いそいそと出かける主人公。そこで出会ったもう一人の美人モニター。二人で代わる代わるヴァーチャルリアリティの世界に入って行くことに。徐々に好意を持ち始める二人。そんな時に起きた彼女の突然の失踪。
どうしても納得できない主人公は、やはり失踪に疑問を持つ、彼女の友人と調査を開始します。しかしながら、調査の途中もモニターを続けた為に、徐々に現実とヴァーチャルの世界の区別がつかなくなって行きます。
果たして、彼がいる世界はどちらの世界なのか?どうして彼女は失踪したのか?
驚愕!且つ曖昧な事実があなたを待っています。
「クラインの壺」という名付けは、まさに本作にピッタリのこれ以上ない題名だと思いました。本作は今でも、内容的に全く色褪せていないので、刊行当時(1989年)は、相当に画期的な先品だったと思われます。SFミステリーがお好きな方には是非お勧めしたい一冊です。
もう1つは、今読んだことで感じる少し、恐怖に似たもの。出版当初は「ありえない」ものだったものが近未来では「本当にありえそう」と思えるところです。実際に昔は画面をみてコントローラー操作だったのが、今は、3Dのバーチャル世界でゲームできるところまできているし。
【ネタバレ↓】
最終的に、後半は全てクラインの世界だったっていう事をクラインの外ので明かされましたが、七美の言った様に「高額な投資をして作成するわりには、割合があわない」的な発言からするに、それこそ確信をついている気がして、結局主人公はクラインの壷にとじこめられたって方が合理的な気がします。
ミステリーとしての出来映えはいまひとつと感じなくもないのですが、本作の魅力はそこではないでしょう。
認知科学や脳科学が進み、一般的にも注目度が高まってきている現在であれば、
バーチャルとリアルの境界が実は曖昧であると語られても驚くほどでもないでしょう。
しかし、バーチャル・リアリティという言葉が使われ始めた程度であったはずの1989年に書かれたものとしては、
そのリアルな描写は現在においても大きな違和感がないことに驚かされます。
上杉も梨沙も七実も携帯電話を持っていない設定には(当時なら普通なのですが)時代を感じますし、
読者をもクラインの壺の中に引きずり込むようなラストは古典的ではありますが、
バーチャル・リアリティがより身近になってきた現在だからこそ読みやすく、SFエンタメとして充分に楽しめます。
発表当時は相当鮮烈な作品だったのだろうと思う。
しかし、現在はSAOをはじめ、VR等のゲーム内に入り込む小説が溢れているので、本作の驚きは少ない(もちろん、こちらが元祖だとはわかっているが。)
また、タイトルからしてネタバレなので、オチで驚くということはない。
本作の現代的意味は、ラストの恐怖が、現実味を帯びていることに気付かされる点にあると感じた。
途中でタネがわかったとしても(わからなかった方が楽しめるかもしれませんが)、この小説の肝はそれだけではないように思いました。
現実とVR(現実でないもの)について、多くの人が考えたことのある事柄やおそれと混沌を、物語を通して、伝えているようです。
考えたことのない方でも、本作を読むことで、考えるきっかけになるかもしれません。
「不思議の国のアリス」の言葉なども出てきて、興味深く読みました。
ゲームブック作家の主人公が原作者として新作デジタルゲームのデバッガーになったところ、そのゲームは全身の知覚を刺激してあたかも別世界を体験するもので、やがて現実と別世界が入り混じり……というSFサスペンス。
発売当時読んでいてたら遠い未来の夢物語に感じたかもしれない。けれどVRデバイスが市販されるほど身近になった現在では、身近な将来に起こり得ることのように思えて恐ろしい。作者の先見の明にも恐れ入る。
作品内のゲームは架空の小国を舞台にした、スパイアクションも無双プレイもできるオープンワールドゲーム。メタルギアソリッドⅤのようなゲームだろうか、とイメージできてしまうのは良いのか悪いのか。3Dゲームがまだまだ未発達だった1989年当時なら、未来的なゲーム描写にもワクワクしたかもしれない。
いや、クリスクロスが先だ!!
みたいな言い合いがあった頃に知った作品
これが読みたくて市内の古本屋を駆け回ったけど見つからなかった。
あれから10年近くたって電子書籍で読めて感動しました。
ゲーム世界が現実で現実がゲーム世界で...
あれ?みたいな作品の代表作です。
VRゴーグルが開発された今なら
より一層この作品の世界観に没頭出来るはずです!