著者のMireyさんが、音楽ユニット・ハイポジのもりばやしみほさんの変名だと知り、購入しました。
もりばやしみほさんは、自分の人生に影響を与えた音楽家10人に入るくらいすごい存在で、特にシンプルで本質を突く、かなり際どい歌詞には、驚かされました。
現実主義者であり、ドリーマーであるという彼女のちょっと怖いくらい強靭なスタンスは、日本では他に例を見ないものがあります。
そんなもりばやしみほさんが、風水師としての一面も持っていたとは、さらに驚きです。
この本は、彼女の伴侶であり、90年代数々のCDジャケットを作ってきた、信藤三雄さんも全面協力していて、ポップな写真集としての一面もあり、いわゆる風水本とは一線を画しています。
そして風水の易学的な視点よりも、女の子が毎日をプラス思考で暮らすことが幸せを呼び寄せるという実に当たり前のことが基調になっています。
ハイポジで描いた世界のポジティヴな面を主にフィーチャーしている感じです。
それはいわゆるリラクゼーションの世界観であり、最終的には幸せになるには、自分の心地よい空間作りをすればいいんだという作者の強い主張が込められています。
風水というと他力本願のような気がしますが、この本では何しろ自分が自分に気が付くということが重要です。
ポップで手軽に読めるふうに装っていて、さすがはもりばやしみほさん、よく考えると深い内容で、この反対の状況にはハイポジでたくさん描かれていました。
そしてさらにこの反対、つまり苦しさに陥っていくことを必ずしも「悪」とはしていないというのも、風水師として彼女ならでは視点です。
自分に気付くことの重要性が何より大切です。
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