新しい本かと思ったらもう12年前の本。
まだまだ、途中で編者の書いた、わざわざカミングアウトする必要のない、同性愛も異性愛と変わらないように扱われる、結婚だとか、子どもを持つとか、彼氏や彼女とか、安易にこうあるべきセクシュアリティを押し付けない会話ができるような社会にはなってない。
けれど社会は確かに変わってきている。
中学校で性教育に赴いたとき、彼氏や彼女と言うワードを一切使わず、パートナーという単語でその時間いっぱい説明した。すると、中学生たちの感想文には一切、彼氏や彼女という言葉は出てこないで、大切な人やパートナー、という言葉が並んだ。
子どもたちはまだまだ柔軟、彼らの世代からじわりじわりとそれが当たり前になれば。
カミングアウトのその先にある、細やかな気持ち、互いへの配慮、想いや願い。それが手に取るように伝わるとてもよい本でした。手紙という形はいいですね。対談とか自伝ではわからない、でもリアルな人と人との関わり合いがわかってとてもよかったです。
いつかこの本も、そんな時代もあったよね、と言える本になりますように。
カミングアウト・レターズ (日本語) 単行本(ソフトカバー) – 2007/12/11
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本の長さ232ページ
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言語日本語
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出版社太郎次郎社エディタス
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発売日2007/12/11
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ISBN-104811807251
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ISBN-13978-4811807256
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
カミングアウトをめぐる子と親、生徒と教師の、7組・19通の往復書簡。
著者について
RYOJI:アクティビスト。1973年生まれ。ゲイ・リブの次世代として、エイズ時代のゲイ・アクトを模索し、2000年頃より、まち場からのHIV予防啓発メッセージを発信。2001年、厚生労働省疫学研究班のプロジェクトに参加し、現在のRainbow Ringの創始期デザインに関わる。同時期、グループ「GUTS」の立ち上げに参加、数年にわたり予防啓発イベントを、東京と沖縄のライブハウスで開催。現在、予防行動を妨げない環境づくりを提案、準備している。
砂川秀樹:文化人類学者。1966年生まれ。1990年よりHIV/AIDSの民間活動に参加し、94年よりNPO法人「ぷれいす東京」で活動。厚生労働省の研究班でゲイの性行動調査などを行なう。ここ数年はHIV陽性者に関する調査に関わっている。2000年に「東京レズビアン&ゲイパレード」の実行委員長、05年〜06年に同パレードの母体団体TOKYO Prideの代表を務めた。現在、実践女子大学で非常勤講師としてジェンダー論を教えている。
砂川秀樹:文化人類学者。1966年生まれ。1990年よりHIV/AIDSの民間活動に参加し、94年よりNPO法人「ぷれいす東京」で活動。厚生労働省の研究班でゲイの性行動調査などを行なう。ここ数年はHIV陽性者に関する調査に関わっている。2000年に「東京レズビアン&ゲイパレード」の実行委員長、05年〜06年に同パレードの母体団体TOKYO Prideの代表を務めた。現在、実践女子大学で非常勤講師としてジェンダー論を教えている。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
RYOJI
アクティビスト。1973年生まれ。ゲイリブの次世代として、エイズ時代のゲイアクトを模索し、2000年頃より、まち場からのHIV予防啓発メッセージを発信。2001年、厚生労働省疫学研究班のプロジェクトに参加し、現在のRainbow Ringの創始期デザインに関わる。同時期、グループ「GUTS」の立ち上げに参加、数年にわたり予防啓発イベントを、東京と沖縄のライブハウスで開催。現在、予防行動を妨げない環境づくりを提案、準備している
砂川/秀樹
文化人類学者。1966年生まれ。1990年よりHIV/AIDSの民間活動に参加し、94年よりNPO法人「ぷれいす東京」で活動。厚生労働省の研究班でゲイの性行動調査などを行なう。ここ数年はHIV陽性者に関する調査に関わっている。2000年に「東京レズビアン&ゲイパレード」の実行委員長、05年~06年に同パレードの母体団体TOKYO Prideの代表を務めた。現在、実践女子大学で非常勤講師としてジェンダー論を教えている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
アクティビスト。1973年生まれ。ゲイリブの次世代として、エイズ時代のゲイアクトを模索し、2000年頃より、まち場からのHIV予防啓発メッセージを発信。2001年、厚生労働省疫学研究班のプロジェクトに参加し、現在のRainbow Ringの創始期デザインに関わる。同時期、グループ「GUTS」の立ち上げに参加、数年にわたり予防啓発イベントを、東京と沖縄のライブハウスで開催。現在、予防行動を妨げない環境づくりを提案、準備している
砂川/秀樹
文化人類学者。1966年生まれ。1990年よりHIV/AIDSの民間活動に参加し、94年よりNPO法人「ぷれいす東京」で活動。厚生労働省の研究班でゲイの性行動調査などを行なう。ここ数年はHIV陽性者に関する調査に関わっている。2000年に「東京レズビアン&ゲイパレード」の実行委員長、05年~06年に同パレードの母体団体TOKYO Prideの代表を務めた。現在、実践女子大学で非常勤講師としてジェンダー論を教えている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
登録情報
- 出版社 : 太郎次郎社エディタス (2007/12/11)
- 発売日 : 2007/12/11
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 232ページ
- ISBN-10 : 4811807251
- ISBN-13 : 978-4811807256
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- カスタマーレビュー:
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カスタマーレビュー
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2018年4月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
数名の家族からなる構成の中でお互いが交わす手紙の内容に喉に何か吐き出せずに溜まるものを感じました。人の痛みを知る事は親子なら当然だと誰もが感じ当たり前だと信じています。しかし、答えを出すまでの心の葛藤の描写は手紙という形の中で様々な反応を見せます。誰もが、気付いてあげられなかったジレンマを抱え"カミングアウト"後も両者間で苦しみます。でも、どの家族の方達も共通して言えることは心から"お帰りなさい"と抱きしめてくれた事です。カミングアウトが良い結果を必ずもたらすわけでは無く、やはりそれに辿り着くまでのプロセスもとても大切な要因だと感じた。
2009年10月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
NHKの番組「ハートをつなごう」で、石田衣良氏ソニン氏による本書の朗読があり、気になって購入。成長期に心を傷つけられて尚、「言ったら親を苦しめる」と思い定める状況は何と過酷かと、胸が痛んだ。学校はこの課題に取り組まなければならず、行政もそのために動いて行かなければならない。
しかしこの本には驚く。意図的なのか編者は一切「人権」と書かず、同性愛を理解しない者に対しても洞察に満ちた優しさを示し、公権力は別として、何人(なんぴと)をも断罪しない。これは数ある運動が「差別者(=敵対者)」を規定糾弾し、摩擦を生むと同時に当事者にも甘えを残してきたことを思えば、深く頷ける。糾弾運動はしばしば断絶を歓迎する危険な自我を持ち合わせていた。また「どうせ社会は」という嘆きが、誰より当事者自身の希望をすり減らし、力も奪ってきたのである。反して本書は人権と言わずして何よりも人権を語り、静かな内省から進むべき道を示す、志高き本である。糾弾は選択されなかった。それは子らによる手紙の、文面に滲むこころにも重なる。
子どもたちは大人たちを否定も、拒絶もしなかった。親を思わずにいられなかったからなのだが、それゆえ生まれた言葉は多くの人々の胸に分け入り痛みも残すし、収められた書簡は愛しい。しかし泣かせるだけで終わらない。例えば文中の、頑迷な父親が病床で見せた思い(p98)に「恨み」が氷解する時、苦悩の果てに言葉をつむぐ母親の姿(p20)に心を重ねる時、読み人たちは本当の意味で励まされ、強くなるだろう。誰をも許すこの本は、しかし全ての人々の背中を押し、新たな境地に導く。拘泥の中で足踏みし、心を閉ざしていることを許さないのである。
誰もが心を打ち明けられない時代、学校が名誉を失墜し親子も語り合わなくなった現代に、対話の素晴らしさを再認識させられた。学校も家庭も、まだまだ可能性に満ちている。
しかしこの本には驚く。意図的なのか編者は一切「人権」と書かず、同性愛を理解しない者に対しても洞察に満ちた優しさを示し、公権力は別として、何人(なんぴと)をも断罪しない。これは数ある運動が「差別者(=敵対者)」を規定糾弾し、摩擦を生むと同時に当事者にも甘えを残してきたことを思えば、深く頷ける。糾弾運動はしばしば断絶を歓迎する危険な自我を持ち合わせていた。また「どうせ社会は」という嘆きが、誰より当事者自身の希望をすり減らし、力も奪ってきたのである。反して本書は人権と言わずして何よりも人権を語り、静かな内省から進むべき道を示す、志高き本である。糾弾は選択されなかった。それは子らによる手紙の、文面に滲むこころにも重なる。
子どもたちは大人たちを否定も、拒絶もしなかった。親を思わずにいられなかったからなのだが、それゆえ生まれた言葉は多くの人々の胸に分け入り痛みも残すし、収められた書簡は愛しい。しかし泣かせるだけで終わらない。例えば文中の、頑迷な父親が病床で見せた思い(p98)に「恨み」が氷解する時、苦悩の果てに言葉をつむぐ母親の姿(p20)に心を重ねる時、読み人たちは本当の意味で励まされ、強くなるだろう。誰をも許すこの本は、しかし全ての人々の背中を押し、新たな境地に導く。拘泥の中で足踏みし、心を閉ざしていることを許さないのである。
誰もが心を打ち明けられない時代、学校が名誉を失墜し親子も語り合わなくなった現代に、対話の素晴らしさを再認識させられた。学校も家庭も、まだまだ可能性に満ちている。
2008年6月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私は異性愛者ですが結婚もせず子供もいない女です。
これから自分が結婚して子供を連れているビジョンも浮かばない人間です。
自分が1人でこれから生きていき、1人で死んでいくのは自業自得だと思っていますが、
ただ一つ、愛し慈しんで育ててくれた親を失望させた事だけが心残りです。
親にとっては娘が結婚し、子供を持ち、たまには自分達のところへ孫を連れて
遊びに来るというのが「当たり前」だったはず。
そんな両親の当たり前だった老後すら裏切ってしまった事に対しては
非常に後悔しています。
好きでもないのに将来の安定や親の為に結婚できるほど打算的にもなれない私は
子供を産める肉体的なタイムリミットが近づいてきた最近、特に焦りを感じていました。
そんな時にこの本のなかの村上剛志さんへ送られたお母様の手紙のくだりにあった
「あなたの遺伝子は、どこかの誰かが引き継いでいてくれるから、自分の血を引く子に
こだわらなくてよい」という引用文を読んで、とても気が楽になりました。
ヘテロセクシュアルで性的にあまり悩んだ事のない私とはまた立場の違う場面での
お話なので、事情は大分違うとは思います。
ただ、異性愛と同性愛の大きな違いはセックスの結果として子孫を残すかどうか
なのではないか(極論にはなりますが)と思うのです。
人間という地球上の生物として生殖していく事は大事ですし、それが本能だとも思います。
でもそこから外れる事で自分を卑下する事はないし、自分の人生に嘘をつく事も
しなくて良いんだなあ、と。
そう、私が力んで無理して私の家の血を残さなくても私の両親にだって両親や兄弟がいて
どんどん枝分かれしてきたんだから私に入っている遺伝子だってどこかに残っている。
私が今感じた事をそのまま伝えて理解してくれる両親ではないので、
この本を読んで私が感じた安心感をそのまま伝える事はないと思います。
でも、いつか言葉を選んで伝えたい。
そして、その時にはこの本を渡してこの世界に住む全てのいろんな意味での
マイノリティの方々と私たちは素敵な共生をしているんだよ、と伝えたいです。
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