私は郷土のことが知りたくてマイコミ平について書かれたこの本を読みました。ここは古事記に登場する高志の沼河比売(ヌナカハヒメ)の郷。太古の造山活動で生まれた沼河の底なる異世界が、現代のケイバーたちの活動とミステリーで描かれます。私はここにマイ込むこととなり、小説カタコンベに水没してしまいました。
ジオパークに指定されるフォッサマグナパークは有名ですが、ここにこんなカルストの秘境があったとは。日本最深の洞窟を有するマイコミ平は日本の神秘を包括する特異地点のひとつです。でも、簡単に入山できないし地元でもここを知る人は多くありません。
これはミステリー小説としてはムリヤリな展開が少し気になります。そもそもペットの犬は、雨が降れば水没するという光なき洞窟内で、コウモリを食らいながら10年も生きられるものなのか謎ですが、それでも冒険小説としては、とても楽しむことができました。ケイビング経験ナシで資料や想像力と才能だけで書かれたとは驚きです。
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