私は中学生・高校生の皆さんに毎日新聞論説委員の元村有希子さんの書物のレビューを書くことは思っていませんでした。きっと元村さんは、その未来に若い皆さんのカガク力に期待して本書を綴ったのだと思います。
なぜなら、現代科学は国民一般・市民一般の想像力や理解力をはるかに超えていく気配を強く感じるからです。同時にそれらがビジネスという経済の力を強くする方向に働くことも考えられるのです。
元村さんは本書で難しい書き方はしていません。でも、皆さんのお母さんぐらいの年齢の元村さんは経験年齢哲学があり、多くの取材経験を持つ新聞社幹部記者です。さらに、社会学者の古市憲寿さんは朝日新聞の会議で「ジャーナリズムを担ってきた雑誌が減り、新聞記者以外が何かをきちんと調べて報じることが難しくなってきている。・・」と述べています。私もそう思えます。新聞記者だから多くの事実を知ることができます。
元村さんは本書で未来に目を向けて、二二世紀の予言を書くとしたらと、「AIとの共存」「地球温暖化への適応」「生物多様性が保たれた地球」「核兵器廃絶と戦争のない世界」「終末期医療の充実」をあげています。これは未来をいきる皆さんに託されることどもです。
例えば、オバマ米大統領時代のホワイトハウスのTWは #気候変動に特に啓蒙を図っていたことが注目されました。私は元村さんより年長ですが、私の若い頃に著名な評論家の草柳大蔵さんが地球温暖化で人間に「シビレル」ようなことが起こると言っていたことを思い起こします。
私は元村さんが皆さんの科学教育の先生になったことを歓迎します。
本書を若い人々とその科学教育を導かれる先生方の大方にお読みいただきたいと思います。
(ひらた こうじ) <了>
- 新書: 193ページ
- 出版社: 岩波書店 (2019/7/20)
- 言語: 日本語
- ISBN-10: 4005009018
- ISBN-13: 978-4005009015
- 発売日: 2019/7/20
- 梱包サイズ: 17.2 x 10.6 x 1.1 cm
- おすすめ度: 3件のカスタマーレビュー
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