カーネギーはこんな人
●報酬を15倍に!!カーネギーの実力
デール・カーネギーはアメリカ・ミズーリ州に生まれ、州立の学芸大学に学びます。この頃に弁論術を研究。卒業後、教師、セールスマン、食肉会社員、行商人など、さまざまな仕事を経験。その後、ニューヨークで演劇の勉強をしました。
さらにいくつかの職を経たのち、大学時代に研究した弁論術を活かそうと、YMCAの話し方教室を担当。最初は一晩に2ドルの報酬しか得られなかったのですが、その講義が次第に評判を呼び、ついに彼の得る収入は一晩に30ドルにもなったといいます。
その後、成人教育、人間関係研究を目的とした「デール・カーネギー研究所」を設立。アメリカをはじめ、ヨーロッパ各地で講習会を開き、指導にあたりました。
その活動は彼の死後も引き継がれ、これまでに100年間で90以上の国、900万人以上のビジネス・パーソンが研修を受けています。
●何度も読み返したくなる魅力
カーネギーの著書の特長は、誰にでもできる簡単な原則を、わかりやすく心に残る実例を数多く挙げて説いていくスタイルにあります。
読みものとしてのおもしろさと爽快感はもちろんのこと、夢中になれる読みやすさと、読み終える頃には誰もが「自分にもできる!」と思えるところにその魅力があるのでしょう。
●「人間」に向けたれた鋭くもあたたかい眼
昭和28年の夏、カーネギーは、世界周遊旅行の途中、関西をおとずれ、京都を見物して香港に向かいました。その際、「日本で一番印象の深かったものは?」という質問に「それは日本人です」と言い残して船に乗ったカーネギー。人間に対する彼の関心の深さをしめすエピソードです。