.愚かな女性とは、こういうことを考えて生きていると解る資料としては最高の一冊です。
著者は一夫多妻制、妾制度や不倫を推奨していますが、それによって父親不在になる子どもたちが
どんな運命をたどるか想像することはできないようです。母親が再婚をした場合には継父に
虐待を受け、時には殺されることさえあります。
性体験がなく、結婚も恋愛もせずに仕事ばかり頑張っていると、女性が乾きがちに
なってしまうことはわかります。でも、出産は個人の事情でハードルが高い
体験です。身体の状態により産めない、夫のモラハラが酷くて、産んでも
きっと育てられない、子ども時代に虐待されたトラウマにより産む気になれない…
など、子どもを産まないという選択は、結婚しないという選択よりも重く、
心の傷に関係している場合が多いものです。
それにもかかわらず、出産しない女性をひとまとめに「オニババ」ということは
もはや言葉の暴力、セクハラに値します。私自身、結婚はしていますが
出産という選択はできませんでした。正直、この本の中には、あまりにも痛い
文章があり、二度と目に入らないように折り曲げ、封印した部分もあります。
読んだ中で一番気持ち悪かったのは、少女たちが援助交際をしている理由は、
オジサンと触れ合いたいからだと解釈しているところでした。援助交際を
このように美化してまで、セックスをして子どもを産むことをすすめているのです。
そうして生まれた子どもたちは、はたして幸せになれるのでしょうか。
この著者は火の星が強く人に「言って聞かせる」ことが趣味であり、自分の意見は
絶対で柔軟性がありません。まさに暴言の書と化したこの本を真に受けると
たいへんなことになりそうです。
ちなみに私の周りの女性たちを見た限りでは、結婚していて出産経験のない女性が
一番心が落ち着いていて穏やかな人が多いです。子どもを産んでいる女性たちは、
かえって「オニババ」化しています。これは、子どもを育てるということは、女らしく
おしとやかにしてはいられないほど、大変な作業だからかもしれません。オニババにならないと、
子どもたちは言うことを聞いてくれないこともあるでしょう。そして他の方も指摘している通り、
この著者自身がどう見てもオニババ化していることが何よりの証明です。
自分は子どもを産んでいる立場から、産んでいない女性に対して「オニババ」などと心ない暴言を
吐くことは単なる中傷であり、「バカだと言ったら自分がバカ」と昔から言われているように
この著者自身がオニババである証拠です。
余談ですが、ドラマにもなった有名な「篤姫」は、徳川家のために尽くし、生涯を通して
故郷に帰ることもありませんでした。平和的な明治維新を成し遂げたとされる篤姫は、
子どもを産んでいませんが、夫を愛し、たくさんの苦労を乗り越えた立派な女性であり、
平和的な明治維新のために「冷静な」判断の上、決して怒ることはなく、幾度の交渉を
繰り返したとされます。「オニババ」にできる所業ではありませんよね。
篤姫が決して「オニババ」ではないことは、歴史が証明していますし、出産していない
(できなかった)あなたも、オニババでは決してありません。罪深いこの本を読んで
傷ついた人たちの苦しみと悲しみを背負うのは、他ならない著者自身です。
通常の女性であれば、愛のないセックスはしたくないものですが、この著者の性感覚では
そうではないようです。本人がどんなセックス感を持とうが本人の自由ですが、それを
人に押し付けてはいけません。しかも、しなければこうなるぞ、というような脅し文句付きです。
アメリカ流のセックスはお嫌いなようですが、どういうセックスをするかしないかは極めて個人的な
問題であり、他人にどうこう言われる筋合いではないでしょう。
総じて判断すると著者はただのセックス好きの淫乱であり、誰彼かまわずのセックスをすすめている
本ですので、タイトルは「淫乱のススメ」とでも改名したらどうでしょうか。
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