「ウェブの仕事力が上がる 標準ガイドブック2 Webデザイン」の発刊によせて、監修者の1人でもある萩野達也氏(慶應義塾大学環境情報学部 教授/W3Cアジア担当技術統括副責任者)よりメッセージを頂きました。
「Web検定」は、Webの制作者にかかわるすべての人にWebに対する正しい知識を持ってもらい、Web全体をより良くするために生まれました。ガイドブックの第2弾の「Webデザイン」ではWebサイトの魅力であり訪問者がもっとも重視するデザインについて取り上げています。
単に見た目が良いデザインではなく、Webサイトを訪問するさまざまな人に、伝えたい内容が正しく伝わるようなデザインでなくてはいけません。そのためにも、Webの標準を正しく理解し、アクセッシビリティに考慮することが重要となります。
Web標準は細かな取り決めも多く覚えるのが大変ですが、その背景にある哲学を理解すれば自然と利用できるようになります。
この「Webデザイン」ガイドブックによって、Webデザインに関する正しい知識を持ったWebデザイナーが多く誕生してくれれば幸いです。
昨今、「Web2.0」という概念に象徴されるように、私たちとWebメディアの関係は急速に変化し、Webサイトのビジュアルデザインと同等に、コミュニケーションデザインのための情報設計や標準技術仕様に基づいた実装が、重視されるようになってきています。
そのような状況において、業界はいくつかの大きな問題を抱えています。
●ひとつは、圧倒的な人材不足。
●ひとつは、学ぶべき知識や重ねるべき経験の体系や評価基準の不在。
さらに、業界や企業内の育成機会の不足や遅れ、首都圏とそれ以外の情報格差など、Webサイト・サービスが大きな変革をとげる中、様々な課題が私たちの前に立ちはだかっています。
この「ウェブの仕事力が上がる 標準ガイドブック」は、そんな業界の状況に一石を投じることができればという想いで企画されました。大手Web制作企業やコンサルティングファームの実務者、仕様策定従事者、有力コミュニティの運営者、著名な専門書著者、教育現場の専門家などなど、この書籍の趣旨に賛同いただいたプロジェクトメンバーにより進められています。
著者について
Web検 標準ガイドブック制作プロジェクト
萩野達也:慶應義塾大学環境情報学部 教授/W3Cアジア担当技術統括副責任者
小田実:監査法人トーマツ TMT(情報・メディア・通信)グループ シニアマネージャー
鷹野雅弘:株式会社スイッチ CSS Nite主宰
益子貴寛:サイバーガーデン 代表
佐藤伸哉:株式会社ビジネス・アーキテクツ/IAInstitute 日本代表
横堀直之:ネットイヤーグループ株式会社 インフォメーションアーキテクト
浅野紀予:メディアプローブ株式会社 インフォメーションアーキテクト
矢野りん:フリーランス Webデザイナー/ライター
植木真:株式会社インフォアクシア 代表取締役/JIS X 8341-3原案作成WG委員
原一浩:株式会社エフエックスビイ 代表取締役CVO
A.e.Suck:ダイナミックトゥーン 代表/株式会社ロクナナ 取締役
鈴木健:SYNER株式会社
松村慎:株式会社クスール 取締役
深野暁雄:Webリッチ・メディア・フォーラム 理事長
中村享介:株式会社ロクナナ ディレクター
田中正裕:アシアル株式会社 代表取締役
境祐司:学校法人阿佐ヶ谷学園 高度情報化研究所 eface lab. 所長
長谷川恭久:フリーランス Webデザイナー/Podcaster
岡本淳:株式会社ワークスコーポレーション