本書は「情報技術の人類史」に関する本である。話し言葉から始まり、書き言葉が生まれ、そしてシャノン達の構築した情報技術へのつながりが書かれている。さらに、情報技術は生命科学、ミーム、そして現代のネット社会へも多大なる影響を及ぼしているという話に展開する。500ページを超える大作であり、その分かなり詳細な記載。情報技術構築に関する部分は難解ですらすらと読み進めることができなかった。
本書の意義は、人類史を情報という切り口で俯瞰したことにある。情報というものがどのように構築され、発展し、人類の歴史に影響したか。これらを知ることはこれからの世界を生き抜く上で役立つはずだ。世界は情報からできているのだ。
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インフォメーション: 情報技術の人類史 単行本 – 2013/1/25
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- 本の長さ589ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2013/1/25
- 寸法14.8 x 4.5 x 19.8 cm
- ISBN-104105064118
- ISBN-13978-4105064112
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
トーキング・ドラムからコンピュータまで、「情報」を操るあらゆる試みを見つめ直し、世界の本質を問い直す―壮大なスケールで描かれた、まったく新しい文明史。英国王立協会ウィントン科学図書賞(2012年)、PEN/E・O・ウィルソン科学文芸賞(2012年)受賞。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
グリック,ジェイムズ
1954年、ニューヨーク市生まれ。著書の『カオス―新しい科学をつくる(Chaos:Making a New Science)』はピューリッツァー賞の、『ファインマンさんの愉快な人生(Genius:The Life and Science of Richard Feynman)』は全米図書賞のそれぞれ最終候補作となった。近著の『ニュートンの海―万物の真理を求めて(Isaac Newton)』もまたピューリッツァー賞の最終選考に進んだ。『インフォメーション―情報技術の人類史』で英国王立協会ウィントン科学図書賞(2012年)、PEN/E・O・ウィルソン科学文芸賞(2012年)受賞
楡井/浩一
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1954年、ニューヨーク市生まれ。著書の『カオス―新しい科学をつくる(Chaos:Making a New Science)』はピューリッツァー賞の、『ファインマンさんの愉快な人生(Genius:The Life and Science of Richard Feynman)』は全米図書賞のそれぞれ最終候補作となった。近著の『ニュートンの海―万物の真理を求めて(Isaac Newton)』もまたピューリッツァー賞の最終選考に進んだ。『インフォメーション―情報技術の人類史』で英国王立協会ウィントン科学図書賞(2012年)、PEN/E・O・ウィルソン科学文芸賞(2012年)受賞
楡井/浩一
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2013/1/25)
- 発売日 : 2013/1/25
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 589ページ
- ISBN-10 : 4105064118
- ISBN-13 : 978-4105064112
- 寸法 : 14.8 x 4.5 x 19.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 181,457位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 141位情報社会
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2013年4月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
とにかく情報量がすごい。情報にまつわる様々なエピソードが詰め込まれている。
それらは古代の人間の情報伝達に始まり、言語や情報伝達、暗号の話、
かと思えばバベッジやシャノンの情報理論の構築、そして物理学上の情報、
ネットの情報、さらには人類のDNAにまで話は及ぶ。
物理学の所は数式が出てくるのでさらりと読むことはできないが、
とにかく532頁もあるので読み応えはたっぷりだ。
よくこれほど広範な内容を翻訳したものだと感心する。
それらは古代の人間の情報伝達に始まり、言語や情報伝達、暗号の話、
かと思えばバベッジやシャノンの情報理論の構築、そして物理学上の情報、
ネットの情報、さらには人類のDNAにまで話は及ぶ。
物理学の所は数式が出てくるのでさらりと読むことはできないが、
とにかく532頁もあるので読み応えはたっぷりだ。
よくこれほど広範な内容を翻訳したものだと感心する。
2013年8月9日に日本でレビュー済み
単純に情報理論の歴史の本かと思ったら大間違いで、チャールズ・バベッジの伝記、モールス信号の歴史、シャノンの伝記、ワトソンとクリックによるDNAの発見、マックスウェルの悪魔、ブラックホール、そしてウィキペディアまで、ありとあらゆる情報っぽいネタが集められている。500ページもある内容は圧巻で、確かに「すごい本ではある」と感じた。
でもなかなか読み続ける意欲がわかず、読み終わるのに結局4ヶ月もかかってしまった。なぜかというと、章ごとに話題が大きく変わってしまうから。たとえば9章を読み進めて「マックスウェルの悪魔って面白いかも。もっと知りたい」と思ったころに中途半端なところで終わってしまい、10章に移ってしまう。10章を読んで「分子生物学って面白いかも。」と思ったら、さらっと終わってしまい・・・(以下略)という感じだった。
しかもそれぞれの章が断片的な引用のつぎはぎという印象で、読んでも何かが深くわかった気がしない。新聞か雑誌のルポルタージュのような印象だった。たとえば、15章では、「歴史学者ブライデンボーはこう言った」、「学者のアイゼンシュタインはこう書いた」、「学者のバートンはこう書いた」、「T.S.エリオットがこう表現している」、「コンピュータ学者のパルメはこう書いた」、「映画評論家のアンソニー・レーンはこう書いている」、などなど。
この本全体では途方もない数の人物が登場するが、どの人も短い扱いしか受けていない。(例外はシャノンとバベッジくらいか。)何かを深く理解したい人は、この本で“雰囲気”をつかんだ後、別の専門書か啓蒙書を紐解くことになると思う。
最後に、日本語の文章はかなり読みやすかった。その点は安心して読むことができた。
でもなかなか読み続ける意欲がわかず、読み終わるのに結局4ヶ月もかかってしまった。なぜかというと、章ごとに話題が大きく変わってしまうから。たとえば9章を読み進めて「マックスウェルの悪魔って面白いかも。もっと知りたい」と思ったころに中途半端なところで終わってしまい、10章に移ってしまう。10章を読んで「分子生物学って面白いかも。」と思ったら、さらっと終わってしまい・・・(以下略)という感じだった。
しかもそれぞれの章が断片的な引用のつぎはぎという印象で、読んでも何かが深くわかった気がしない。新聞か雑誌のルポルタージュのような印象だった。たとえば、15章では、「歴史学者ブライデンボーはこう言った」、「学者のアイゼンシュタインはこう書いた」、「学者のバートンはこう書いた」、「T.S.エリオットがこう表現している」、「コンピュータ学者のパルメはこう書いた」、「映画評論家のアンソニー・レーンはこう書いている」、などなど。
この本全体では途方もない数の人物が登場するが、どの人も短い扱いしか受けていない。(例外はシャノンとバベッジくらいか。)何かを深く理解したい人は、この本で“雰囲気”をつかんだ後、別の専門書か啓蒙書を紐解くことになると思う。
最後に、日本語の文章はかなり読みやすかった。その点は安心して読むことができた。
2013年4月21日に日本でレビュー済み
「情報」について人類が言語を獲得した時点から、今日の情報の氾濫状況、さらに将来的には量子コンピュータによる世界の1/1地図のごときシミュレーターまで想像力の飛翔はとまらない。
各章の話題は以下です。
1 電信太鼓 言語の記号化
2 言葉の永続性 言語を獲得することで世界が変わった
3 二つの単語集 辞書という整合化の取組とそれが不可能なこと OED
4 歯車仕掛けに思考力を投入する
対数は乗算を加算にかえる。発想は等差数列と等比数列の対比。つまり対数 ネイピア
象徴言語、機械による自動計算 野心はどんどん膨らんでいき収拾がつかないバベッジ
Adaとバベッジの出会い。Adaは人類最初のプログラマであるが機械を理解し記述言語を創作し、その 言語でプログラミングするのだからプログラマの範囲には収まらない才媛。知性と病苦と美貌の方。
5 地球の神経系 通信の発展史
狼煙よりちょっとはマシになった時代から誤り訂正が重要なファクターだった。電信の黎明期のメンツの豪華絢爛なこと。現在の単位名のもととなった人が目白押し。ガウスだアンペールだファラデーだ。
電信回路上を伝送する情報のために新たな言語(符号)を発明する。
6 新しい電線、新しい論理
シャノン登場、ブール代数でアナログ計算機の電気制御部を表現できることを発見。論理の世界はゲーデルの登場で証明も反証もできない命題があることを発見され大打撃を受けるが、電話網の発展は数学者を巻き込み、実態の世界を拡張していく。電話交換機はデジタルコンピューターへの一歩。待ち行列、グラフ、組合わせ解析理論。ハートレーは情報という言葉を使用し情報量を定義した。ナイキストは伝送できる情報量は周波数帯域によることを示した。サンプリングの発見。ノイズとの戦い。ノイズとは回路構成物のブラウン運動でありアインシュタインがすでに理論を示していた。シャノンはこれら情報をめぐる事象の統一理論を示すのか?
7 情報理論
シャノンとチューリングの出会い、方や暗号作成者、方や暗号解読者。チューリングはチューリングマシンを考案。0と1をテープに読み書きし左右に動かせ、条件が来たら停止できるもの。およびそのようなマシンを作成できるもの。これらによって実数上の全ての数は計算できるかというとできないことをチューリングは証明する。ゲーデルに似ている。チューリングマシンは公理化されたコンピューターの原型。
8 情報的転回
シャノンはエントロピーの減少として情報を定義する。ウィーナーはサイバネティクスを創設。システム理論。陋路にあった心理学は影響を受け行動主義を生む。チューリングテスト。
9エントロピーと悪魔たち
エントロピーと情報量の式は符号のみが異なり同一である。マックスウェルの悪魔は情報を得てエントロピーを減少するのだから総和は変わらない(レオシラード)。シュレディンガーは「生命とは何か」によって分子生物学を切り開く。エントロピーは増大していき減少することはないのだが、生命は日々生み出されるエントロピーを捨て去り自己同一性を永続させていく。個体としても系統としても。
10 生命を表す暗号
DNAを解析しコドンを発見。これもコード化された生命の情報。ドーキンス的に言えば生命は情報の乗り物。
11 ミームプールへ
情報は自己複製的である→ミーム
12 乱雑性とは何か
数字を表すときに何らかのアルゴリズムで表せる数字と単にその数を表記せざるを得ない数字の違いについて
乱雑さ、カオス、不完全性定理のアナロジーについて
13 情報は物理的である
情報の物質性について。情報は保存する。ブラックホールにおいても。マックスウェルの魔は情報を失うときにエネルギーを失う。ハードディスクを消去する時にも失われている。マックスウェルの魔が分子をエネルギーによってよりわけで気体を高温のものと低温のものに分けたとしてもそれは熱力学第2則を破っていいない。
量子コンピュータにおいては情報は量子の縺れとして確率的に保持され、確率的に同時並行計算される。
世界をビット化することで世界を計算できる。
14 洪水のあとに
wikipediaのお話。プリタニカを超えた百科事典?情報の蓄積。しかし確かなことは言えない世界でもある。
15 日々の新しい知らせ
情報過多に対抗するには検索とフィルタリング
各章の話題は以下です。
1 電信太鼓 言語の記号化
2 言葉の永続性 言語を獲得することで世界が変わった
3 二つの単語集 辞書という整合化の取組とそれが不可能なこと OED
4 歯車仕掛けに思考力を投入する
対数は乗算を加算にかえる。発想は等差数列と等比数列の対比。つまり対数 ネイピア
象徴言語、機械による自動計算 野心はどんどん膨らんでいき収拾がつかないバベッジ
Adaとバベッジの出会い。Adaは人類最初のプログラマであるが機械を理解し記述言語を創作し、その 言語でプログラミングするのだからプログラマの範囲には収まらない才媛。知性と病苦と美貌の方。
5 地球の神経系 通信の発展史
狼煙よりちょっとはマシになった時代から誤り訂正が重要なファクターだった。電信の黎明期のメンツの豪華絢爛なこと。現在の単位名のもととなった人が目白押し。ガウスだアンペールだファラデーだ。
電信回路上を伝送する情報のために新たな言語(符号)を発明する。
6 新しい電線、新しい論理
シャノン登場、ブール代数でアナログ計算機の電気制御部を表現できることを発見。論理の世界はゲーデルの登場で証明も反証もできない命題があることを発見され大打撃を受けるが、電話網の発展は数学者を巻き込み、実態の世界を拡張していく。電話交換機はデジタルコンピューターへの一歩。待ち行列、グラフ、組合わせ解析理論。ハートレーは情報という言葉を使用し情報量を定義した。ナイキストは伝送できる情報量は周波数帯域によることを示した。サンプリングの発見。ノイズとの戦い。ノイズとは回路構成物のブラウン運動でありアインシュタインがすでに理論を示していた。シャノンはこれら情報をめぐる事象の統一理論を示すのか?
7 情報理論
シャノンとチューリングの出会い、方や暗号作成者、方や暗号解読者。チューリングはチューリングマシンを考案。0と1をテープに読み書きし左右に動かせ、条件が来たら停止できるもの。およびそのようなマシンを作成できるもの。これらによって実数上の全ての数は計算できるかというとできないことをチューリングは証明する。ゲーデルに似ている。チューリングマシンは公理化されたコンピューターの原型。
8 情報的転回
シャノンはエントロピーの減少として情報を定義する。ウィーナーはサイバネティクスを創設。システム理論。陋路にあった心理学は影響を受け行動主義を生む。チューリングテスト。
9エントロピーと悪魔たち
エントロピーと情報量の式は符号のみが異なり同一である。マックスウェルの悪魔は情報を得てエントロピーを減少するのだから総和は変わらない(レオシラード)。シュレディンガーは「生命とは何か」によって分子生物学を切り開く。エントロピーは増大していき減少することはないのだが、生命は日々生み出されるエントロピーを捨て去り自己同一性を永続させていく。個体としても系統としても。
10 生命を表す暗号
DNAを解析しコドンを発見。これもコード化された生命の情報。ドーキンス的に言えば生命は情報の乗り物。
11 ミームプールへ
情報は自己複製的である→ミーム
12 乱雑性とは何か
数字を表すときに何らかのアルゴリズムで表せる数字と単にその数を表記せざるを得ない数字の違いについて
乱雑さ、カオス、不完全性定理のアナロジーについて
13 情報は物理的である
情報の物質性について。情報は保存する。ブラックホールにおいても。マックスウェルの魔は情報を失うときにエネルギーを失う。ハードディスクを消去する時にも失われている。マックスウェルの魔が分子をエネルギーによってよりわけで気体を高温のものと低温のものに分けたとしてもそれは熱力学第2則を破っていいない。
量子コンピュータにおいては情報は量子の縺れとして確率的に保持され、確率的に同時並行計算される。
世界をビット化することで世界を計算できる。
14 洪水のあとに
wikipediaのお話。プリタニカを超えた百科事典?情報の蓄積。しかし確かなことは言えない世界でもある。
15 日々の新しい知らせ
情報過多に対抗するには検索とフィルタリング
2013年3月31日に日本でレビュー済み
現代物理学の成果を踏まえて著作を発表し続ける著者ならではの<情報>史である。情報は最近日本でも物理学者たちが、マクッスウエルの悪魔を実験で実証し、情報はエントロピーの法則に準じ、エネルギー変換可能な実体を伴う存在であることが裏付けられた。こうした物理的実体と世界の関係性を、<情報>中心の見方で、描き直す試みが本書であろう。情報の有用性はコンピュータの創案と実用化をいち速く実現したアメリカの学術に冠たる存在だ。同時期に遺伝子情報を司るDNA 6 RNAの発見も、世界に置ける<情報>の意義を物理学次元において再定義を迫り、人間中心の哲学的(知識論的)世界観の大転換を実証した歴史研究である。
これは情報の哲学を標榜しているイタリア人哲学者ルティアーノ・フロリディは、以前から情報論的転回(informational turn)を唱えてきているが、それを裏付ける著書が本書である。人間中心主義的な哲学と諸学の終焉は宇宙世界を司る<情報>を考量する必要性を仄めかしている。
原著はピューリッツア証を受賞した力作。巻末には精緻な文献表(邦訳にはもちろん日本語訳文献が付記されている。)ニューヨークタイムズでの書評が出て半年あまり邦訳を刊行した訳者と出版社の洞察に敬意を表する。
これは情報の哲学を標榜しているイタリア人哲学者ルティアーノ・フロリディは、以前から情報論的転回(informational turn)を唱えてきているが、それを裏付ける著書が本書である。人間中心主義的な哲学と諸学の終焉は宇宙世界を司る<情報>を考量する必要性を仄めかしている。
原著はピューリッツア証を受賞した力作。巻末には精緻な文献表(邦訳にはもちろん日本語訳文献が付記されている。)ニューヨークタイムズでの書評が出て半年あまり邦訳を刊行した訳者と出版社の洞察に敬意を表する。