ああ、懐かしい!! もう一度聴いてみたいと思っていた「イルカ・ライヴ」が「植物誌」とカップリングで復刻・発売されるとは!
「植物誌」を最初に聴いたのは昭和52年だったと思います。大学に入学して下宿生活を送ってた頃に、隣の部屋の同じ新入生が「これ聴いてみる?」と貸してくれたのがこの「植物誌」でした。当時はCDではなくカセットテープ。それをラジカセで聴いてました。こうして改めて全曲通して聴いてみると、下宿の窓から入って来る春風のそよぎさえもが思い出されて、懐かしさで胸がいっぱいになりました。
「イルカ・ライヴ」はかねてよりもう一度聴いてみたいと思ってました。高校生の頃、フォーク仲間の間でレコードを回し聴きしてました。必死こいてギターの音に聴き耳立ててましたね。
収録曲「あの頃のぼくは」、これがいちばん聴きたかった♪このライヴバージョンは過去発売されたどのベスト盤にも入ってなかったはず。私はシングルバージョンよりギター1本による弾き語りのこのライヴバージョンの方が好きですね。しみじみとしたせつなさがあり、イルカの歌にも説得力があって胸に染みます。他にも「サラダの国から来た娘」「春」「冬の忘れ物」など名曲目白押し。「なごり雪」「君は悲しみの」のライヴバージョンは聴きものです。
聴いてまず驚いたのはその抜群の音質。2013年の最新リマスターにより音質がかなり改善され、レンジが広がり、非常にクリアな音響になっています。特に「ライヴ」ではホールトーンまでがしっかり入っていて、まるでホールのいちばん前の席で聴いているみたい。
私は今でもギターを弾くのでイルカと石川鷹彦のギターの音をつい追ってしまいます。プロだからと言えばそれまでですが、やはりうまいなぁと思いますね。ギターの音がクッキリ聴こえるので耳コピするのに役立ちます。
復刻してくれてありがとうと言いたい。願わくばフォークの名盤を、ベスト盤ではなくオリジナルアルバムのリマスターでの復刻を望みます。個人的にはガロ、ふきのとう、いまなりあきよし、吉川忠英、など。
「フォーク狂いのバカ息子」からのささやかな願いです。