近現代を代表するフルート協奏曲を集めたCDです。
この3作品の中で一番有名なのは、やはりイベールの協奏曲でしょう。
イベールの作品は20世紀のフルート協奏曲の中でも特に素晴らしいものので、作風も初期の寄港地などに比べると6人組に近いものへと変化しています。
次にジョリヴェの協奏曲は、彼のほかの作品に比べ、パーカッシヴでバーバルな表現は控えめなので、かなり聴きやすい部類に入るのではないでしょうか。
そしてこの3人の中でもっとも知名度が低い作曲家であるリヴィエは、6人組と同世代の作曲家で、作風も彼らに近いものです。
彼のそのほかの作品にも言えることですが、少し通俗的すぎる気がするので、そういう作風が嫌いな人にはあまりお勧めできません。
演奏についてですが、やはりランパルは素晴らしい、上手いです。
オケの方はそこまでひどくはありませんが、現代のものに比べると性能はやや劣ります。
しかし全体としてはバランスのとれたいい演奏で、特にイベールなんかでは、デュトワ盤などにはない圧力が感じられて聴いていて気持ちいいです。
ちなみにジョリヴェの演奏はエラート録音集成と同一内容です。