ある日、11歳の女の子キーラのもとにイヌの「マネー」がやってきた。毎日お金の問題で苦しんでいる両親を見て悲しい思いをしていたキーラに、マネーはお金の話をし始めた…。
マネーはまず始めに「お金があったら叶えたい10の望みを箇条書きにする」ように言う。まず自分が欲しい物をはっきりさせることがお金儲けを実現させる第一歩になるからだ。その望みのためにおこづかいから小さな貯金を始めたキーラは、その後もアドバイスを受けてお金をどんどん増やし、自分の望みを叶え、ついには両親をお金の問題から解放する。たった11歳の女の子がいったいどうやって?それは本書を読んでのお楽しみである。
著者はこの本を通じて「楽しみながらお金持ちになる」ことを提唱しており、その具体的な手段がキーラによって実行される。しかし、この物語は単にお金持ちになることを奨励しているのではない。お金持ちになることをうしろめたく感じ、人生で富を獲得するチャンスを見逃すのではなく、富を得る可能性に積極的に取り組み、誇り高く生きるべきだと主張しているのである。
本書はもともと、『MONEY oder das 1×1 des Geldes』(マネーという名の犬)という題名で子ども向けに書かれたということもあり、やさしい文章で書かれている。それゆえに子どもに読んで聞かせるのもいいだろうし、お金とどうかかわっていけばいいのかわからない、という大人たちにとっても読む価値のある本である。(大角智美)
イヌが教えるお金持ちになるための知恵 子供にも理解できるようにわかりやすく書かれたお金持ちになるための手引書。11歳の女の子「キーラ」の元に現れたその名も「マネー」というイヌ。このイヌが女の子にお金もうけの法則を教えて彼女の夢をかなえていくというストーリーだ。日本では子供にお金もうけの方法を教えることに対して抵抗感を覚える人も少なくない。しかし本書は「お金の勉強はできるだけ早く」と説く。借金をする場合に注意すべき点などにも触れているのは、極めて欧米的かもしれない。子供だけでなく大人にとっても勉強になりそうだ。
(日経ビジネス 2001/04/16 Copyright©2000 ブックレビュー社.All rights reserved.)
-- ブックレビュー社
内容(「BOOK」データベースより)
つらい思いをしたり、やましい気持ちになったりすることなくお金持ちになる方法があったら、なんて思ったことはありませんか?それが、あるのです。この本にはリッチになるための心構えと方法が、わかりやすく童話のかたちで書いてあります。ある日、11才の女の子キーラのところにあらわれたマネーという名の犬。この犬が教えてくれるお金もうけの法則が、彼女の夢を次々にかなえていきます。
内容(「MARC」データベースより)
リッチになるための心構えと方法を童話のかたちでわかりやすく紹介。むずかしい経済用語・数式は一切なしで、好きなことをしてお金持ちになる方法が自然と身に付く、イヌのマネーと少女キーラの物語。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
シェーファー,ボード
ドイツ生まれ。16歳でアメリカにわたる。さまざまな経験をもとに、どんな人にもできるお金もうけの方法を考案。ドイツで出版された数冊の本は、いずれもベストセラーとなっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)