最終巻のレビューだし、ネタバレ上等で書いていきます。
この漫画は僕が知っている他の漫画より、人物表現に寄り道が多い。
明確なストーリーがあるならページ的な意味で絶対かけないような細かな葛藤や人間の駄目な部分を描いていていると感じた。
そして、駄目だからこそ皆迷いながら成長しようと足掻いていて、その結果ほとんどの(不出来だった)登場人物たちが成長を遂げている。
ストーリーや人物設定が割とご都合主義のファンタジーなのに対して、キャラクターの葛藤やそれに対する成長は地道で、欺瞞や挫折を含めてとても人間らしい。
途中路線変更があったようだけどそれでも描ききったのはすごいと思います。
リクオとシナコのキス未遂〜別れのシーンなんかは今まで散々暗中模索で何も噛み合わなかった彼らが示し合わせたかのような以心伝心を見せました。
多分、最後に見せたような気兼ねしない関係性こそが二人が望んでいたもので、リクオはその延長線上に恋愛見ましたが、シナコにとってはそうではなかった。ということなんでしょう。
リクオの恋愛観は変わらなかったようでハルとも友達のような付き合いをしているようです。
確かに急展開に見えますが11巻は正に鞘に収まっていくようなしっくりくる感覚がある最終巻になっているのではないでしょうか。逆に言えば意外性はあまりなく面白みにかけると言えるかもしれません。
個人的に髪型が苦手なこともあり、最後まで全然シナコを好きにはなれなかったです。ぶっちゃければ多分作中のシナコは浪以外誰も本気で好きになってはいないと思います。
リクオ好きなのも友達付き合いしていたときの気さくなシナコのはずですし。
けどそれは仕方ありません。本来の彼女の魅力は多分全然描かれていないんですから!
彼女にとって作中はいろいろ心揺り動かされて辛い期間だったと思いますので個人的にはいろいろ乗り越えて幸せになってくれるよう祈るばかりです。
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言語日本語
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出版社集英社
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発売日2015/9/18
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ファイルサイズ73226 KB
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カスタマーレビュー
5つ星のうち4.3
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上位レビュー、対象国: 日本
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2020年5月12日に日本でレビュー済み
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7人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
2020年4月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ハルとリクオはいいんですよ。
ハルが一目惚れであんなに一途なのはって声もあって、確かにきっかけは一目惚れかもしれないけど、
でもハルもリクオもお互いの相性がいいってのは作中通してずっと描かれていたと思います。
シナコがーって声もありますけど、シナコはようやく自分の気持ちに向き合えて、結果失恋して、過去の呪縛からも解き放たれたように見えたんです。
…最後に浪が帰ってこなければ。
え、お前すぐに帰ってくるんかい!
つーか浪視点だとまだリクオとシナコが付き合ってて結婚も視野に入れてるくらいだったのに、
それでまだ諦めきれなくて戻るとか普通に怖いんですけど。(リオにも言われてるけど)
1年かそれ以上ちゃんと海外で勉強して、成長した状態で帰ってきてシナコと再会…っていうなら理解できるんだけど、
お前今その状態で戻ってどうするんだよ…
結果的にシナコは破局してるからチャンスかもしれないけど、それで本当に上手くいくのか?
兄のことを知っている浪だけがシナコを受け止められるって過去に浪が言っていたのは確かに一理ある。
けど同時に「早く大人になるから」って言っていたのに、全然大人になれていない。
この作品は「一途に思い続けている人が報われる」というストーリーだと思っていて
だからハルやクマさんや、みもりちゃんですら報われたわけだけど、
そこでいくと浪は一途なのかそうでないのかわからない。
性的なものをかなり排除している作品だからこそ、浪とリオが関係を持っている(ように見える)のがかなり異質で、
そのあたり、彼に報われる資格があるのかと思ってしまう。
カラダの関係があっても気持ちが向いていなければそれは一途なのか?みたいな…
わっかんねえっすわ
いやまあ、美人モデルと付き合っといてお前…みたいな僻みと言われるとそれで終わりですが。
というわけでイマイチ不完全燃焼でした・・・
ハルが一目惚れであんなに一途なのはって声もあって、確かにきっかけは一目惚れかもしれないけど、
でもハルもリクオもお互いの相性がいいってのは作中通してずっと描かれていたと思います。
シナコがーって声もありますけど、シナコはようやく自分の気持ちに向き合えて、結果失恋して、過去の呪縛からも解き放たれたように見えたんです。
…最後に浪が帰ってこなければ。
え、お前すぐに帰ってくるんかい!
つーか浪視点だとまだリクオとシナコが付き合ってて結婚も視野に入れてるくらいだったのに、
それでまだ諦めきれなくて戻るとか普通に怖いんですけど。(リオにも言われてるけど)
1年かそれ以上ちゃんと海外で勉強して、成長した状態で帰ってきてシナコと再会…っていうなら理解できるんだけど、
お前今その状態で戻ってどうするんだよ…
結果的にシナコは破局してるからチャンスかもしれないけど、それで本当に上手くいくのか?
兄のことを知っている浪だけがシナコを受け止められるって過去に浪が言っていたのは確かに一理ある。
けど同時に「早く大人になるから」って言っていたのに、全然大人になれていない。
この作品は「一途に思い続けている人が報われる」というストーリーだと思っていて
だからハルやクマさんや、みもりちゃんですら報われたわけだけど、
そこでいくと浪は一途なのかそうでないのかわからない。
性的なものをかなり排除している作品だからこそ、浪とリオが関係を持っている(ように見える)のがかなり異質で、
そのあたり、彼に報われる資格があるのかと思ってしまう。
カラダの関係があっても気持ちが向いていなければそれは一途なのか?みたいな…
わっかんねえっすわ
いやまあ、美人モデルと付き合っといてお前…みたいな僻みと言われるとそれで終わりですが。
というわけでイマイチ不完全燃焼でした・・・
2016年1月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
11巻16年にも及んだこの作品も、ついに完結。
途中で「ももち」といったスピンオフ作品もあり、この作品が著者の代表作と言って良いだろう。
著者独自の、演出を押さえティンションが上がらないまま話が展開し進展する、言ってみればぬるま湯のような作風で、主人公リクオもパッとしない。
そして、「焦れったさ」「切なさ」「不条理」「すれ違い」「嫉妬」「ねたみ」「戸惑い」「自己嫌悪」「独占欲」といった、どす黒いものもいっぱいつまっている。
絵はさすがにハイレベルで、16年経過してもさほど違和感が感じないほど安定もしている。
三角関係、四角関係と、バラバラにとっ散らかったような恋愛模様も、終盤になってやっと収縮してきて、それぞれが予定調和の様相を見せていたかと思えば、最後の最後でまさかの王道展開にもどる。
それでも結局、すべての登場人物にハッピーエンドの未来を感じさせているので、大団円といえば大団円に違いないが。
勿論、ひねりが足りないというか、物足りないと言えば物足りない。
ヒロインの一人ハルも、最初は中退してたりカラスを飼ったりと、かなりエキセントリックでミステリアスな雰囲気が漂っていたが、案外普通のヒロインだったりしたし。
そのほかに興味深いヒロインも途中多く登場してくるが、あまり深くは堀下げられなかった。
確かに、主観的には面白かったんだが、客観的にはどうなんだろう。
ラヴコメの特徴であるテンポの良さや胸キュン展開があまり感じられず、スムーズに物語は進行していくのだがなんだかぬるま湯のような平坦さを感じる。
シリアスな作品という訳でもないが、少なくともあまりラヴコメが好きな人に勧めるような作品でもないだろうと思う。
途中で「ももち」といったスピンオフ作品もあり、この作品が著者の代表作と言って良いだろう。
著者独自の、演出を押さえティンションが上がらないまま話が展開し進展する、言ってみればぬるま湯のような作風で、主人公リクオもパッとしない。
そして、「焦れったさ」「切なさ」「不条理」「すれ違い」「嫉妬」「ねたみ」「戸惑い」「自己嫌悪」「独占欲」といった、どす黒いものもいっぱいつまっている。
絵はさすがにハイレベルで、16年経過してもさほど違和感が感じないほど安定もしている。
三角関係、四角関係と、バラバラにとっ散らかったような恋愛模様も、終盤になってやっと収縮してきて、それぞれが予定調和の様相を見せていたかと思えば、最後の最後でまさかの王道展開にもどる。
それでも結局、すべての登場人物にハッピーエンドの未来を感じさせているので、大団円といえば大団円に違いないが。
勿論、ひねりが足りないというか、物足りないと言えば物足りない。
ヒロインの一人ハルも、最初は中退してたりカラスを飼ったりと、かなりエキセントリックでミステリアスな雰囲気が漂っていたが、案外普通のヒロインだったりしたし。
そのほかに興味深いヒロインも途中多く登場してくるが、あまり深くは堀下げられなかった。
確かに、主観的には面白かったんだが、客観的にはどうなんだろう。
ラヴコメの特徴であるテンポの良さや胸キュン展開があまり感じられず、スムーズに物語は進行していくのだがなんだかぬるま湯のような平坦さを感じる。
シリアスな作品という訳でもないが、少なくともあまりラヴコメが好きな人に勧めるような作品でもないだろうと思う。
2018年1月8日に日本でレビュー済み
清潔な作品だと思うが、エロ要素がまったくないためだろう。まるで修道院のステンドグラスのような、そんな作品である。そこでは浮世離れした「一途」な男女が中心に話が展開される、現実感の薄い物語という印象だ。
要点を以下にまとめてみる。
陸生:榀子がずっと好きだったが、実はいつの間にかに冷めていた。榀子を好きだと思い込んでいたが違和感があり、最後はそれに気づいて晴を選ぶ。しかし榀子に対する恋が冷めていたという描写がないため読者が混乱する。
晴:事故的に陸生に恋する。その後なぜかはわからないが、とにかく一途に好き。陸生と榀子が付き合って一年たっても好き。飼っているカラスのようにツガイを決めたら相手を一生ツガイにするような女の子。
榀子:幼い頃から好きだった湧の死を受け止められず、死んだ湧の影から逃れようと足掻く。浪が湧にどんどん似てくるため浪を「弟」として規定し湧の影から逃げようとする。それに自分に好意を抱いているが好きでもない陸生を利用するが失敗。ようやく湧の死から逃げていたことに気づき、どうしても湧を思い出させてしまう浪と向き合う決心をする。
浪:榀子が好き。幼い頃からずっと好き。榀子の中の湧が超えられずに足掻いている。莉緒と付き合ってイタリアまで行ってみたが、やっぱり榀子が忘れられず帰国を決意する。
雨宮:榀子と同様に過去を引きずる。また榀子と同様に晴を利用して過去を断ち切ろうとするが、断ち切れずに過去を受け入れみもりに走る。
さて登場人物の最大の特徴は柚原チカ以外みな「一途」であることだ。それがいき過ぎて現実味が薄れている。そんな男女は現実にいるだろうか。榀子は未だに死んだ男に操を立て続けている未亡人であり、さらに修道院に入った尼のような、そんな女である。好意を寄せる男性、陸生にまったく惹かれずキスをすることさえ拒否感が先行しているあたりなどは理解しがたく、この場面で「そんなにイヤかよ!(笑)」と不覚にも笑ってしまった。
物語の中心は常に榀子だ。死んだ男の影を振り払えず、いつまでも引きずり、周囲に不幸と懊悩の種を撒き散らす。一般の人間ならばそんな女とは距離を置くものだが、一途な陸生は修道女から離れようせず一緒に殉教しようとする。無論そんなことはできるはずもなく結局は別れてしまうのだが、それまでに相当の時間を費やしてしまい、その間周囲の人間を散々苦しめてしまう。不幸のベクトル構造としては
榀子→陸生→晴→雨宮(+湊)→みもり
➘浪→莉緒
といったところか。なかなかの厄病神っぷりで恐れ入る。破壊王と呼ばれた柚原チカなど霞んで見える。ところで本作の登場人物の男の名前は例外はあるが水に関わり、女の名前は木に関わっている。つまり水は木の養分として喰われているわけだが、これも作品の特徴の一つだろう。榀子が女性読者から不評なのも頷ける。
話を物語に戻そう。もし榀子が湧の死を受け入れて、それと向き合い、乗り越えるという話であればまだ救いがあったのだが、榀子は結局殉教の道を選んでしまう。しかも今度は浪を道連れにするつもりなのだ。浪もこれに従うのだという。救いがあるとすれば将来この二人が湧を乗り越える日を迎えるということになろうが、その辺りがハッキリしないためにスッキリしない。逃げることをやめ、向き合うことにはしたが、肝心かなめの乗り越えるまでには至っていないからだ。結局のところ榀子は湧以外は「だれも好きではなかった」のである。「一途」もここまでくれば罪だろう。そんな榀子に共感を抱くのは無理というもので、個人的にはむしろ嫌悪感すら覚える。
どうもこの作品は自分には合わなかったようだ。きっと清潔感を楽しむ漫画なのだろう。
要点を以下にまとめてみる。
陸生:榀子がずっと好きだったが、実はいつの間にかに冷めていた。榀子を好きだと思い込んでいたが違和感があり、最後はそれに気づいて晴を選ぶ。しかし榀子に対する恋が冷めていたという描写がないため読者が混乱する。
晴:事故的に陸生に恋する。その後なぜかはわからないが、とにかく一途に好き。陸生と榀子が付き合って一年たっても好き。飼っているカラスのようにツガイを決めたら相手を一生ツガイにするような女の子。
榀子:幼い頃から好きだった湧の死を受け止められず、死んだ湧の影から逃れようと足掻く。浪が湧にどんどん似てくるため浪を「弟」として規定し湧の影から逃げようとする。それに自分に好意を抱いているが好きでもない陸生を利用するが失敗。ようやく湧の死から逃げていたことに気づき、どうしても湧を思い出させてしまう浪と向き合う決心をする。
浪:榀子が好き。幼い頃からずっと好き。榀子の中の湧が超えられずに足掻いている。莉緒と付き合ってイタリアまで行ってみたが、やっぱり榀子が忘れられず帰国を決意する。
雨宮:榀子と同様に過去を引きずる。また榀子と同様に晴を利用して過去を断ち切ろうとするが、断ち切れずに過去を受け入れみもりに走る。
さて登場人物の最大の特徴は柚原チカ以外みな「一途」であることだ。それがいき過ぎて現実味が薄れている。そんな男女は現実にいるだろうか。榀子は未だに死んだ男に操を立て続けている未亡人であり、さらに修道院に入った尼のような、そんな女である。好意を寄せる男性、陸生にまったく惹かれずキスをすることさえ拒否感が先行しているあたりなどは理解しがたく、この場面で「そんなにイヤかよ!(笑)」と不覚にも笑ってしまった。
物語の中心は常に榀子だ。死んだ男の影を振り払えず、いつまでも引きずり、周囲に不幸と懊悩の種を撒き散らす。一般の人間ならばそんな女とは距離を置くものだが、一途な陸生は修道女から離れようせず一緒に殉教しようとする。無論そんなことはできるはずもなく結局は別れてしまうのだが、それまでに相当の時間を費やしてしまい、その間周囲の人間を散々苦しめてしまう。不幸のベクトル構造としては
榀子→陸生→晴→雨宮(+湊)→みもり
➘浪→莉緒
といったところか。なかなかの厄病神っぷりで恐れ入る。破壊王と呼ばれた柚原チカなど霞んで見える。ところで本作の登場人物の男の名前は例外はあるが水に関わり、女の名前は木に関わっている。つまり水は木の養分として喰われているわけだが、これも作品の特徴の一つだろう。榀子が女性読者から不評なのも頷ける。
話を物語に戻そう。もし榀子が湧の死を受け入れて、それと向き合い、乗り越えるという話であればまだ救いがあったのだが、榀子は結局殉教の道を選んでしまう。しかも今度は浪を道連れにするつもりなのだ。浪もこれに従うのだという。救いがあるとすれば将来この二人が湧を乗り越える日を迎えるということになろうが、その辺りがハッキリしないためにスッキリしない。逃げることをやめ、向き合うことにはしたが、肝心かなめの乗り越えるまでには至っていないからだ。結局のところ榀子は湧以外は「だれも好きではなかった」のである。「一途」もここまでくれば罪だろう。そんな榀子に共感を抱くのは無理というもので、個人的にはむしろ嫌悪感すら覚える。
どうもこの作品は自分には合わなかったようだ。きっと清潔感を楽しむ漫画なのだろう。