世界(宇宙を含む)の成り立ちや真理をとても分かりやすく教えてくれている本でした。
また、(多くの本と同じように、またはそれ以上に)読み手のその時の状況によって、評価が分かれ、解釈や学びの違う、非常に興味深い本だと思います。
この本の伝えたいことを深く理解するためには、まずアミ自身も1人の「人間」であることを理解する必要があると思います。”神=純粋な愛そのもの”を目指し修行中である、私たちと同じ「人間」。つまり、文中にも出てくるように、”完璧ではない”ということ。日本の神話にも”完璧ではなく時々間違いを起こしてしまう登場人物”がたくさん出てきます。ちょうどそれと同じように。
なので、少し冗談ぽく、主人公のことを笑ったりバカにしたような態度を取るアミのことを「傲慢なやつ!愛の真理を語っているのに、自分自身が全く愛を体現していないじゃないか!」と考える人がいても、少しもおかしくありません。むしろ、人間の素直な感情の表れだと思います。でも、そこに捕らわれてしまって読むのをやめてしまったり、その奥にある真理を見逃してしまうには、あまりにも勿体ない。(1対1の人間同士のコミュニケーションで、当人たちがどちらも純粋にポジティブな方向を向いている場合において、側から見た人がとやかく言って決めつけるのは野暮ってものですしね。)
また、肉食について言及しているシーンも、評価の分かれるところだと思います。
これは書かれていることをそのまま受け取れば、菜食主義が善で肉食が悪で野蛮だということになりますが、本当に意図するところは何だったのでしょうか。
ここからは、私見になりますが...
”愛の水準が科学の水準を上回っている高い文明の世界では、エネルギーの放出が少ないので長時間の睡眠も必要ない”と書かれていましたね。
それと同じように、”肉食も必要ない”ということなのではないでしょうか。
つまり、地球では競争や弱肉強食の原理がまだまだ根強いので、人間の身体が活動する上でたくさんのエネルギー消費が必要になってくる。だから、今の地球に生きる私たちには”長時間の睡眠”も”肉食=他の動物からいただくエネルギー”も必要である(そう理解すると必ずしも肉食=悪とは思わないので、現にこの本を読んだ後も私は動物のお肉を少量、感謝していただいています)。でも、高度文明では、それがそもそも必要ないのです。
最後に、「愛の水準が高い人間を救い、低い人間は救えない」という描写があります。これは差別主義とはちょっと違うと思います。なぜなら、”愛の水準を上げる”ことは、すべての人間に等しく与えられた権利であるからです。アミはその方法について、”武器を捨て人を傷つけないようにするだけで良い。人のために自分の愛を使っている人は、みんなその水準に達しているんだよ”と説いています。
地球に生きていると、楽しいことだけではなく、悲しみや妬み、恨み、いろいろな感情が”胸の脳”に渦巻いてきます。でもそれを外に向けて負の感情として発散することで解消しようとするのではなく、一歩引いて冷静に見つめて分析し、それを愛として昇華し、愛として外に放出する。そのためにはどうしたら良いかを1人1人が考えるだけで、地球全体の愛の度数はどんどん上がっていくのではないでしょうか。
容易なことではありません。私もそう生きたいと願っていますが、なかなかうまくいきません。
でも、そもそも負の感情として外に放出したものは、そのまま負の感情として自分の中に滞留し続け、また戻ってきますから...。
それが愛だったとしたら、愛が滞留し、愛が戻ってくる。構造はとても単純です。
この本が1人でも多くの人に届き、1人でも多くの人に新たな気づきや、心休まる幸せが訪れますように。
”完璧ではないアミ”に、ありったけの愛を込めて。
Kindle 端末は必要ありません。無料 Kindle アプリのいずれかをダウンロードすると、スマートフォン、タブレットPCで Kindle 本をお読みいただけます。
無料アプリを入手するには、Eメールアドレスを入力してください。

Kindle化リクエスト
このタイトルのKindle化をご希望の場合、こちらをクリックしてください。
Kindle をお持ちでない場合、こちらから購入いただけます。 Kindle 無料アプリのダウンロードはこちら。
このタイトルのKindle化をご希望の場合、こちらをクリックしてください。
Kindle をお持ちでない場合、こちらから購入いただけます。 Kindle 無料アプリのダウンロードはこちら。
カスタマーレビュー
この商品をレビュー
同様の商品をご覧になりませんか?
こちらのリンクで参照ください。徳間書店