アフガニスタンに住む彼女からあなたへ―望まれる国際協力の形 (日本語) 単行本 – 2004/8/1
山本 敏晴
(著)
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ISBN-104560049688
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ISBN-13978-4560049686
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出版社白水社
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発売日2004/8/1
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言語日本語
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本の長さ254ページ
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商品の説明
出版社からのコメント
数年前、イランの東部、アフガニスタンに近い町で医療支援を続けていた著者は難民キャンプで1人の少女に出会った。少女の妹たちは、イランに逃げてくる途中みな病気で死んでしまったという。だが少女は戦争が終わったら故郷に戻り、地元の医学部に入って医者になる夢を抱いていた。アフガニスタンの難民の数はわかっているだけで350万人以上といわれ間違いなく世界最多である。大雑把に言ってパキスタンに200万人、イランに150万人、そのほか中央アジアの国々等に分布している。
少女に出会った数年後、著者はシエラレオネでのミッションなどを経て、今度はアフガニスタンでの医療支援に向かう。それは国外に脱出できる難民より、もっとひどい状況に置かれている、国内避難民を救済するためだった。日本医療救援機構の要請を受け、著者はアフガニスタン北部の国内避難民キャンプに助産院を、さらにマザリシャリフ郊外と辺境に診療所を開設。加えてこの2つの診療所から患者を紹介・転院し、2次診療のできる施設として、病院跡に小児科病棟と産婦人科病棟を立ち上げる。これらはみな、「未来に残る」支援を目ざすものであった。現地の医療スタッフを教育し、著者が帰国してからも同じレベルの医療ができるように維持することが、本当の意味での支援である。
激務のつづくある日、マザリシャリフ医科大学を訪問した著者は、偶然あの少女と再会する。彼女が望んでいた夢の通り、医科大学で勉強していたのだった……。 本書は、真の国際協力の意味を問い続ける著者による、報道されないアフガンの姿を追った、迫真のドキュメントである。
内容(「BOOK」データベースより)
世界で一番難民の多い国に開設した診療所での奮闘の日々―。
内容(「MARC」データベースより)
数年前、イランのアフガン難民キャンプで出会った少女が、故国の病院で働いていた。奇跡の再会をはたした医師が、彼女との医療援助活動を通して、国際協力の真の意味を問いかける。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
山本/敏晴
1965年12月8日生まれ。宮城県仙台市出身。医師・写真家。十二歳のとき、南アフリカ共和国の人種差別問題を目の当たりにして以来、発展途上国を中心に六十か国に及ぶ国々を訪問、各地の撮影を行い世界中で写真展を行う。2000年よりさまざまな国際協力団体に所属しアフリカやアジアで医療援助活動を行う。2003年、自ら「世界共通の教科書を作る会」を創設。2004年、団体名を「宇宙船地球号Earth the Spaceship(ETS)」に変更(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1965年12月8日生まれ。宮城県仙台市出身。医師・写真家。十二歳のとき、南アフリカ共和国の人種差別問題を目の当たりにして以来、発展途上国を中心に六十か国に及ぶ国々を訪問、各地の撮影を行い世界中で写真展を行う。2000年よりさまざまな国際協力団体に所属しアフリカやアジアで医療援助活動を行う。2003年、自ら「世界共通の教科書を作る会」を創設。2004年、団体名を「宇宙船地球号Earth the Spaceship(ETS)」に変更(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
登録情報
- 出版社 : 白水社 (2004/8/1)
- 発売日 : 2004/8/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 254ページ
- ISBN-10 : 4560049688
- ISBN-13 : 978-4560049686
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Amazon 売れ筋ランキング:
- 350,354位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 70位国際情勢
- - 80位中東のエリアスタディ
- - 222位その他戦争関連書籍
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
5つ星のうち3.7
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年11月26日に日本でレビュー済み
豹変し過ぎ.
前作『彼女の夢みたアフガニスタン』が,モロに上からものを言うような床屋政談だったのに対し,今回は自分の身の回り目線.
政談の代わりに小ネタを満載.
非常に面白く読める文章に.
▼
その小ネタだが,驚くべき話多し.
5回や6回家に誘われたくらいでは,まだ社交辞令のレベル,という,日本人の常識からは度を越した「ターロフ」(p.21).
数回「金はいいよ」とタクシー運転手に言われても,それでも金を渡せというのが,イランの「常識」(p.22).
泣き止まない子供をなだめるため,子供に麻薬を飲ませる,というアフガーンの「麻薬が日常の一部である」現実.
NGO病院にやってくる,麻薬禁断症状の子供.
現地の医者がステロイドを乱用するため,かえって免疫力を低下させて後々もっと重症になる患者(p.37).
アッラーに祈れば医者なんか要らないと考えているイスラーム過激原理主義者.
高血圧症の多いアフガーン人(p.42).
金を払って「学びに来てもらう」.
男女が一緒にいたというだけで,「不倫」呼ばわりされ,挙げ句に暗殺されてしまう,アフガーン女性を取り巻く現実.
未婚の妊婦は「けがらわしい」として,公的医療機関では観てもらえないという現実も.
▼
笑えるエピソードも幾つもあり.
外出すると強盗に遭い易いので,運動不足になりがち.
そこで買ってきたエアロビクス・ビデオが「叶姉妹のスーパービューティ・ボディメイキング」
「にこにこ妖怪」ムウミン氏.
手製滅菌器製作奮闘記(p.144).
「点滴の量,間違うと,患者は死ぬんだぞ!」
と言われ,
「アフガニスタン人は頭の中がいい加減でやんすから,体もいい加減にできてるでやんすよ」
と答える現地スタッフ(p.156-158).
御禁制のポルノ雑誌を持ち込み,ウズベキスタンの検問所で咎められたが,係官と一緒に観賞して,遂に係官に
「マイ・フレンド,行ってよろしい」
と言わせる著者(p.188-191).
村から出たことのないアフガーン人にとっては,カーブルやカンダハルも「外国」(もちろん,著者も「アメリカ人」呼ばわり).
▼
さらに,綺麗事では済まされない,国際協力の現場の現実の描写も興味深し.
「自分のやりたいことをやり,『ああ,俺は頑張った』では,ただの自己満足」
「気持ちより客観評価」
「自己の犠牲を顧ないヒーロー気取りは,かえって迷惑」
めちゃめちゃ厳しい安全管理基準.
「地元の政治に巻き込まれがちだが,すねてはいけない」
「欧米人並みの賃金を現地人スタッフにも払うと,インフレが起こって,現地の貧乏人が困る」
「アフガーニスタンで薬を買うならイラン製を」(p.121-122)
「闇で流通しているIDA薬品」(p.122-123)
「過剰援助」が起こる仕組み(p.164).
「建物を建てただけではダメ.継続できる体制が必要」(p.183-184)
米軍のでたらめボランティアによって,大打撃を受ける国際協力プロジェクト(p.203-205).
「NGOは科学」(p.205-206)
▼
ただし,若干の錯誤もあり.
ターリバーンを「非常に厳格にイスラム教を守る人々」(p.16)と表現するのは,事実とは若干異なる.
ドスタム将軍が「自分の領地を守り切った」(p.20)というのも誤り.
イスラーム原理主義者を意味する単語は,「当り前だがイスラム圏には存在しない」(p.41)という記述にも「?」.
「ムアタッシビーン」という表現があるはずでは?
▼
面白くてためになる.
読めば?
【関心率,約31%:全ページ中,手元に残したいページがどれだけあるかの割合.当方の価値観基準】
前作『彼女の夢みたアフガニスタン』が,モロに上からものを言うような床屋政談だったのに対し,今回は自分の身の回り目線.
政談の代わりに小ネタを満載.
非常に面白く読める文章に.
▼
その小ネタだが,驚くべき話多し.
5回や6回家に誘われたくらいでは,まだ社交辞令のレベル,という,日本人の常識からは度を越した「ターロフ」(p.21).
数回「金はいいよ」とタクシー運転手に言われても,それでも金を渡せというのが,イランの「常識」(p.22).
泣き止まない子供をなだめるため,子供に麻薬を飲ませる,というアフガーンの「麻薬が日常の一部である」現実.
NGO病院にやってくる,麻薬禁断症状の子供.
現地の医者がステロイドを乱用するため,かえって免疫力を低下させて後々もっと重症になる患者(p.37).
アッラーに祈れば医者なんか要らないと考えているイスラーム過激原理主義者.
高血圧症の多いアフガーン人(p.42).
金を払って「学びに来てもらう」.
男女が一緒にいたというだけで,「不倫」呼ばわりされ,挙げ句に暗殺されてしまう,アフガーン女性を取り巻く現実.
未婚の妊婦は「けがらわしい」として,公的医療機関では観てもらえないという現実も.
▼
笑えるエピソードも幾つもあり.
外出すると強盗に遭い易いので,運動不足になりがち.
そこで買ってきたエアロビクス・ビデオが「叶姉妹のスーパービューティ・ボディメイキング」
「にこにこ妖怪」ムウミン氏.
手製滅菌器製作奮闘記(p.144).
「点滴の量,間違うと,患者は死ぬんだぞ!」
と言われ,
「アフガニスタン人は頭の中がいい加減でやんすから,体もいい加減にできてるでやんすよ」
と答える現地スタッフ(p.156-158).
御禁制のポルノ雑誌を持ち込み,ウズベキスタンの検問所で咎められたが,係官と一緒に観賞して,遂に係官に
「マイ・フレンド,行ってよろしい」
と言わせる著者(p.188-191).
村から出たことのないアフガーン人にとっては,カーブルやカンダハルも「外国」(もちろん,著者も「アメリカ人」呼ばわり).
▼
さらに,綺麗事では済まされない,国際協力の現場の現実の描写も興味深し.
「自分のやりたいことをやり,『ああ,俺は頑張った』では,ただの自己満足」
「気持ちより客観評価」
「自己の犠牲を顧ないヒーロー気取りは,かえって迷惑」
めちゃめちゃ厳しい安全管理基準.
「地元の政治に巻き込まれがちだが,すねてはいけない」
「欧米人並みの賃金を現地人スタッフにも払うと,インフレが起こって,現地の貧乏人が困る」
「アフガーニスタンで薬を買うならイラン製を」(p.121-122)
「闇で流通しているIDA薬品」(p.122-123)
「過剰援助」が起こる仕組み(p.164).
「建物を建てただけではダメ.継続できる体制が必要」(p.183-184)
米軍のでたらめボランティアによって,大打撃を受ける国際協力プロジェクト(p.203-205).
「NGOは科学」(p.205-206)
▼
ただし,若干の錯誤もあり.
ターリバーンを「非常に厳格にイスラム教を守る人々」(p.16)と表現するのは,事実とは若干異なる.
ドスタム将軍が「自分の領地を守り切った」(p.20)というのも誤り.
イスラーム原理主義者を意味する単語は,「当り前だがイスラム圏には存在しない」(p.41)という記述にも「?」.
「ムアタッシビーン」という表現があるはずでは?
▼
面白くてためになる.
読めば?
【関心率,約31%:全ページ中,手元に残したいページがどれだけあるかの割合.当方の価値観基準】
2004年11月8日に日本でレビュー済み
第一弾、シエラレオネに続く「山本敏晴が行く」第2弾です。今回も明るく楽しくまとめてらっしゃいます。NGOが狙われるようになった原因は米軍の広報活動にあった。という事実に私はショックを受けました。つまり、米軍がイラク戦争を正当化しようとキャンペーンを実施した所、NGOは米軍の一味と現地の人が受け取ったため、NGOが満足に活動できなくなってしまったという事です。NGOにとっては,中立の立場を守る政治的な努力がより難しくなってしまいましたね。
2004年8月16日に日本でレビュー済み
『世界で一番いのちの短い国』というシエラレオネの国境なき医師団の活動を紹介した前著が面白かったので今回も早速購入した。 真面目な項目もあるが、「世界で一番難民の多いアフガニスタン」についての前著と同じように面白い記述も沢山あり一気に読み終えた。「望まれる国際協力の形」について前著でも著者の考えが述べられているが、今回はそれに相当力が入れられて、具体的に説明もされている。現場での経験にもとずく意見には説得力がある。 印税・原稿料をとらずに安くしてあるためかカラーグラビアなどもあり、写真集として見てももすばらしい。一人でも多くの人に読んでもらい本である。
2005年11月11日に日本でレビュー済み
日本医療救援機構(MeRU)でアフガニスタンにいった日本人男性医師の活動記録。
表紙写真からいかにアラブの女性が迫害されているか語るのかと思っていたら、まるで違う。
信じられないほど大らか。コミック調の寸劇ドラマやちょっとエッチな話題を入れ、
「にこにこ妖怪ナジーム」、頼りない味方のムーミン、ペテン師ファウルと
登場人物も漫画っぽく描かれている。
ボランティア活動は茶化してはいけない領域であるし、事実やっている使命は重いのだが、
しかめ面してうんうん聞くより、肩の力をぬいて見わたす姿勢は受け入れやすい。
冗談のようだが、アフガニスタンでは乳児がむずかると麻薬を与える習慣がある。
小学校にすら行っていないということは一般常識もなく、自分の国がどこまであるのか知らず、
外国すべてをアメリカと考えたりするというのだ。
山本氏は衛生観念、義務教育、人口問題、環境問題、経済格差といったものがすべてボランティア活動には
絡んでくると語る。
貧しいから物資がないと思い込んでいる日本人。だがアフガニスタンは東西交流の地として
栄えた歴史が語るように、周囲の国から物資を買う経路はある。隣国イランはアラブの先進国。
皮肉にもアフガニスタンに入る外資は、外国人のいる地域(都心部)に偏る。
そしてアメリカ軍がやった大ボケボランティア。知っているつもりでまったく知らなかったことに気付かされる。
ボランティア、国際協力に興味があるならまず読んでみることをお勧めします。
表紙写真からいかにアラブの女性が迫害されているか語るのかと思っていたら、まるで違う。
信じられないほど大らか。コミック調の寸劇ドラマやちょっとエッチな話題を入れ、
「にこにこ妖怪ナジーム」、頼りない味方のムーミン、ペテン師ファウルと
登場人物も漫画っぽく描かれている。
ボランティア活動は茶化してはいけない領域であるし、事実やっている使命は重いのだが、
しかめ面してうんうん聞くより、肩の力をぬいて見わたす姿勢は受け入れやすい。
冗談のようだが、アフガニスタンでは乳児がむずかると麻薬を与える習慣がある。
小学校にすら行っていないということは一般常識もなく、自分の国がどこまであるのか知らず、
外国すべてをアメリカと考えたりするというのだ。
山本氏は衛生観念、義務教育、人口問題、環境問題、経済格差といったものがすべてボランティア活動には
絡んでくると語る。
貧しいから物資がないと思い込んでいる日本人。だがアフガニスタンは東西交流の地として
栄えた歴史が語るように、周囲の国から物資を買う経路はある。隣国イランはアラブの先進国。
皮肉にもアフガニスタンに入る外資は、外国人のいる地域(都心部)に偏る。
そしてアメリカ軍がやった大ボケボランティア。知っているつもりでまったく知らなかったことに気付かされる。
ボランティア、国際協力に興味があるならまず読んでみることをお勧めします。